97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
5億4千万円の使いで
昨日触れた「福徳銀行5億4千万円強奪事件」が起こったのは94年。私はちょうど前回の駐在でシリコンバレーに在住していた頃なのだが、学生時代に毎日のように歩いていた神戸、元町で起こった大事件でもあり、日本の新聞など読んで興味深く事件をフォローしていた。

そういえば、この「福徳銀行」事件では、警察がうちの親父のところにも捜査に来たらしい。その昔、祖父が事務所に使っていたオンボロの小さな木造建物が元町の裏通りに残っており、長年使わずに無人で放置していた。事件後、警察が辺りをしらみつぶしに調べると、どうもここが強奪犯のアジトに使われた形跡があるとのことで、捜査本部の刑事が面会を求めてきたのだと。長年誰も出入りしてなかったから、確かに他人に勝手に使われても分からない場所ではあったようだが。

人相悪い刑事が来て、「ホントはあんたが犯人とちゃいますか」と言わんばかりの疑わしい目で、あれこれ質問していったと後で聞いた。本当に5億4千万円盗ったのだったら、ちょっと分け前でもほしかったがなあ。はは。

この事件は、銀行の現金輸送車を襲った事件としては史上最大級とのことだが、インフレを考えると、1968年の府中「三億円事件」のほうが、実際の価値はずっと大きかっただろう。なにしろ、当時の東芝府中工場従業員全員のボーナスに相当する額だったのだから。しかしこの事件も迷宮入り。

「福徳銀行」事件主犯の一人、森本善博は、今年の2月に別の事件で逮捕され、事件への関与を自白したのだが、逮捕当時、金はもう残っていなかったようだ。糖尿病を患い、長年の逃亡生活で療養も思うにまかせず、風貌体格も知人が驚くほど変わっていたとか。

昨今の5億4千万は、山分けするとあんまり使い出がなかったのだろうか。もう一人の主犯、「鉄っちゃん」が貰った分け前の一部は、アパートの屋根裏に隠していたのだが、その後、神戸の震災で建物が焼け落ちで消失したとか。まあ、悪銭身につかずの典型ですな。

しかし、府中「三億円」のほうは、当時にしては、使いきれないほどのとんでもない巨額だったはずだが、あの金はいったい何処に消えたのか。これまた不思議な話。
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