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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「続・人間コク宝」~ドトウの濃縮人生インタビュー集
Amazon.co.jpから届いた「続・人間コク宝」(吉田豪)を一気に読了。

芸能人本のマニアックな収集家である吉田豪が、その本を書いた有名人を招き、半生をインタビューするという本。

前作である、 「人間コク宝~ドトウの濃縮人生インタビュー集」も実に面白かったが、今回の第二弾も、取り上げる人物が「規格外」で「濃い」人ばかり。彼らの本を読んで収集したあらゆるディープな知識を本人にぶつけ、背景を解きほぐしてゆくことにより、実に異形な彼らの人生を、鮮やかに照射してみせる。これはもはや、インタビュアー、吉田豪一流の「芸」といってもよいだろう。

印象に残った一部をご紹介。

松浪健四郎:「脳みそ筋肉」男が、たまたま国会の「乱闘要員」になったのかと思ったら、これが意外。議員になることが彼の目標。有名になるため、オリンピックで日本人が一番勝つチャンスがあるレスリングを選んだ。これは最初の人生設計通りなのだとか。言うことも結構マトモだし、アフガニスタンでの濃い人脈など、驚くこと多し。

東郷健:「雑民党」からの度重なる選挙立候補でおなじみだが、もう75歳。「残されたわずかな時間に命を賭ける仕事といったら、オカマしかないんだよね」と笑う、筋金入りのマイナー人生。身にまとった新宿の、ドロドロしたディープな香り。

ポール牧:芸人にとっては「非常識」が「常識」。破天荒な生活ぶりと、北の湖、ガッツ石松と義兄弟という交友関係のギャップ。松田優作と意気投合して映画撮る計画があったなど、意外なエピソードは一読の価値あり。この人は2005年に自殺したのだが、このインタビューはその2ヶ月前。「芸人としての自分」をアピールするが、実は真面目な人だったのかもしれないと痛ましい気がする。

ダン池田:ヒゲのバンドマスターとして知られ、その昔、芸能界暴露本で有名になった。有名芸能人に対する怨嗟と怒り、ヒガミ根性はいまだ衰えず。やはりこの人にも根っからマイナーな血が流れている。態度が一貫してるところがよろしい。

塩田丸男:TVでコメンテータやってた頃は、こんなにヘンなオッサンだったとは分からなかった。これぐらい異様なパワーがないと、有名人として生き延びるのは難しいんだな、きっと。

角川春樹:退屈が嫌い、争いが大好き、後悔や反省はしない。「生涯不良」を標榜する、怖いものなしの人生。こんな人がオーラやチャネリング、ヒーリングなどに凝ると、これまたとんでもないところにたどり着く。刑務所暮らしもなんのその。良くも悪くも、これまた規格外の人生。

マイク真木:前作の真木蔵人へのインタビューもあっけにとられたが、この親にしてあの子あり。根っからの自由人を作るには、2代くらいかかるのだなあ。妙に感心した。

高木淳也:よその高校の授業中に乗り込んで、教室で相手を殴りつける。一人で行って五体満足で帰ってこれるかが、番を張る人間の器量の証明だ。凄まじい「ケンカ人生」。後にJAC入り、芸能界でも大暴れして、果てには政治結社まで作るという猪突猛進ぶりには呆気にとられる。

その他、佐藤忠志(金ピカ先生)、嵐(横浜銀蝿)、加納典明、梅図かずお、せんだみつお、橋幸夫、などなど、奇妙で懲りないアウトロー達がゾロゾロ登場。人間というのは実に面白いね。

サブカル好きには是非一読を勧めたい一冊。


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