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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
副大統領候補、サラ・ペイリンが行く
先週末に、共和党大統領候補マケイン上院議員は、副大統領にアラスカの女性州知事、44歳のサラ・ペイリンを選択したと発表。以前に一度候補に挙げられてるのを見たことはあるが、本命とは誰も思ってなかっただけに、全米が騒然となったのも無理はない。

マケインが、なかなか副知事候補を発表しないのを不思議に思っていたが、オバマ陣営の副大統領選定を待って、一番ダメージを与える人選を行ったような気もする。

オバマは、女性のクリントンを選ばす、ベテランのワシントン・インサイダー、ジョー・バイデンを選んだ。そんな選択の双方に、ことごとく冷や水をかけるような選択。オバマ・バイデンとちょうどタスキがけのように交錯する正副大統領の組み合わせ。今後のレースを占う上でも、実に興味深い。

オバマ陣営から、一時ペイリンに対し、「公職経験少なく、外交経験もない人間に副大統領が務まるのか」との批判が行われたが、「では、大統領なら務まるのか」と反論されると答えに窮するだろう。マケインはなかなか老獪である。

NRA(全米ライフル協会)の終身メンバーで鹿打ちが趣味。子供が5人おり、19歳の長男は陸軍に入隊してイラクへ派遣予定。地球温暖化には懐疑を唱え、アラスカでの石油掘削拡大を唱える。このような横顔を見る限り、ペイリンは、たとえ同じ女性ではあっても、おそらく民主党のヒラリー・クリントン支持票は吸収しない。むしろ共和党内では左派と呼ばれるマケインの、共和党本流であるレッド・ステイトでの票の底上げに貢献するのでは。

もっとも、予想外の指名に全米の話題をさらったのはよいが、メディアの注目を浴び、今度は、17歳の長女が妊娠していると一斉にメディアで報道されこれまた騒動に。

以前、チェイニー副大統領の娘のsexual orientationについて報道されたが、どんな家庭にもそれなりの事情というものがあるはずで、本人に留まらず、家族のプライバシーがそこまでさらされるというのは、公職にある者とはいえ大変だろうと同情する。オバマもこの点については、「家族の事は選挙では触れてはならない」と表明。

日本で閣僚になる時も、「身体検査」なるものがされるというが、今回のペイリン候補も、夫が22歳の時に飲酒運転したやら、本人が許可証無しで釣りをして罰金を受けたことがあるなど、えらく昔の細かいことまですでに掘り起こされており、所得税申告書もマケイン事務所に提出済みとか。アメリカのバック・グラウンド・チェックも実に厳しいものであることが伺える。

17歳の長女は結婚するそうなのであるが、同じく17歳の相手の氏名も全米メディアに公表されており、相手も時ならぬ有名人になって、これまた大変だろう。今後の人生に余計な影響無いとよいのだが。

しかし、まあ、共和党支持者が多い、白人がトラクターに乗って教会に通うようなアメリカ田舎のレッド・ステイトでは、子沢山で、息子が軍隊行って、娘は10代で妊娠などというのは、日常茶飯事の出来事。こんな点でも、逆に意外な親近感を高め、ランニング・メイトとして、マケインの支持率向上に貢献するのではないか。ニューヨーク、マサチューセッツ、カリフォルニア、イリノイなど、民主党の票田である大都市部では、この人は人気出ないだろうと思われるのだが。

ま、しかし考えてみると、当選すると1期目の大統領としては史上最高齢となるマケインに、万一のことがあった場合、オバマよりも更に若く、公職経験も更に短いこの人が、自動的に米国大統領になる。このあたりがこれからの選挙戦で話題になりそうなところか。
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