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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
ヘビー級ボクサーの末路
昨夜、ESPNを見ていたら、「クラッシック・ボクシング」という番組で、懐かしいマイク・タイソンの昔の試合を連続で。時折放映されるのだが、いつ見ても懐かしい。

タイトルを取る前の19歳の頃の試合が凄い。下半身は右足を引いた典型的な右利きの構えだが、上半身は相手に正対し、右からも、左からも、斜め下から抉りこむような凄まじいフックが相手に襲い掛かる。左右の防御に気を取られると、今度は電光のような必殺のアッパーカット。カス・ダマトとケビン・ルーニーが手塩にかけた、恐怖のボクシング・マシーン。

しかし当時はまだ純朴で、試合後のインタビューでも、質問をよく聞き、真剣に考えて答えているのが分かる。調子乗りでエエ格好しいの亀田兄弟とは、これまたエライ違いである。

タイソンは、悲惨な境遇に育ち、まともな教育も受けなかったが、もともとは、おとなしく、素直でかしこい少年だったのだ。カス・ダマトが、ボクシングの才能を見出し、少年院から引取って養子にして、自宅に住まわせていた頃は、ハトを飼うのが趣味だったとか。

トレバー・バービックがリングをのた打ち回ってKOされた、史上最年少でヘビー級チャンプになった試合、ラリー・ホームズを簡単に片付けた試合なども印象的。しかし、カス・ダマトが死去し、敏腕のマネジャーも、トレーナーのケビン・ルーニーも去ってから、タイソンの落日が始まる。ヘビー級のチャンピオンは、とてつもない金を稼ぎ出すが、その金に目当てに群がってくる連中も、これまたいくらでもいる。王者に常に待ち受ける陥穽。

最初の結婚は、まだ全盛期の時だったと思ったが、いかにも胡散臭い相手。その相手の母親と、プロモーターのドン・キングが結婚。タイソンから金を、絞れ取れるだけ搾り取ろうというのがあからさまなフォーメーションだった。

結局離婚して、、引退後、レイプ疑惑やら暴力事件やら、何度も事件を起こして逮捕歴あり。刑務所にも行った。

先日、娘を事故で亡くした直後に、3度目の結婚をしたと報じられた。果たして、今度の相手は、金目当てのヘンな女ではないのだろうか。ヘビー級のチャンピオンは、誰よりも鍛錬を積み重ねた世界一強い男。引退後は幸せになってほしいもんであるが。

しかし、このボクシングの歴史に残る偉大なチャンピオンには、親身に心配してくれる人は、多分周りにもう誰もいないのだ。ボクサーの末路は、みんな哀れを誘うが、タイソンの晩年は、誰よりも気の毒な気がする。恩師カス・ダマトは天国で心を痛めているであろう。

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