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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「小沢一郎 虚飾の支配者」
「小沢一郎 虚飾の支配者」読了。

著者の松田賢弥は、政治と金にまつわる問題を追及しているジャーナリスト。週刊現代の連載をまとめたものだとか。そういえば、同じ著者の、「逆臣 青木幹雄」も、以前、実に興味深く読んだ。

今回は、小沢一郎にスポットを当て、その権力と金にまつわる実像をルポするもの。

著者によれば、西松事件は単に氷山の一角に過ぎない。地元に君臨する小沢事務所の「天の声」をアテにし、また恐れるゼネコン。人もカネもゼネコン丸抱えの選挙。強引な政治資金集めと、政治資金団体の金で買った、個人蓄財としか思えない10億円に及ぶ個人名義の不動産。小沢一郎は、選挙と金に強く、蓄財にも抜け目がない。彼は改革者などではなく、田中角栄の「最後の弟子」とも言うべき、汚くて古いタイプの金権政治家なのだ。

小沢一郎は、金丸信に寵愛され、自民党の最年少幹事長まで勤めた。しかし、献金問題ではその金丸親分を守るのに失敗。経世会の跡目相続争いに破れると、結局のところ派を飛び出し、あれほど世話になった金丸信には、それ以降金丸が亡くなるまで、まったく近寄っていない。議員辞職して、老いさらばえた金丸は、「イッちゃんは来ないねえ、忙しいのか」と訪問を心待ちにしていたというのだが。

語られるエピソードから垣間見える小沢一郎の人間性は、どうもあまり感心しないものばかり。猜疑心が強く、人を信用しない。側近は次々に疎んじられ、あるいは自分から離れて行くのは、昔から有名な話でもある。田中角栄を尊敬する、角栄に惚れた、という人はいるが、小沢についてはそんな話は聞いたことがないと著者は言う。

この日記でも、小沢一郎については、「金権にまみれた壊し屋」などで、時折書いたことがあるのだが、この本で著者の描く小沢一郎の素顔は、確かにそうなんだろうなと頷くところ多し。

代表を外れた民主党でも、小沢は、選挙とカネにまつわる権力だけは決して手放してはいない。政権交代の際には、彼が昔の角栄を彷彿とさせる「闇将軍」となるのか、あるいはまたヘソを曲げて民主党を飛び出し、政界再編の台風の目となるのか。これからも目が離せない。

衆院が解散して、いよいよ総選挙。在外選挙人登録は結局してないから、今回も投票できないのが残念だが、選挙の行方は実に興味深い。

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