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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「新ばし 笹田」訪問。
火曜の夜は久々に「新ばし笹田」訪問。前の週に空きを確認して予約しておいた。年明けからなんだかんだドタバタしていたので本年初の訪問。入店するとまだ本日最初の客であった。

お酒はまず伯楽星特別純米。爽やかな酸味を感じるが、結構酒らしいボディもある。

最初に供されたのは、醸し人九平次の酒粕を使った粕汁。トロトロで旨味一杯の小さな一碗。振られた山椒の風味もよいアクセント。笹田氏は「ちょっと気温が暖かくなってしましましたが」というのだが、旨いものはいつ食べても旨い。

本日は私が最初の客。しばし立て込んでいなかったので、女将さんとも雑談。GW10連休は、この店も4/28の日曜から5/5の日曜まで休んで6日から営業する由。6日は祝日だが豊洲の臨時開場日。連休は接待も無いし、出かける人も多いから、営業しても、どうかなあ。豊市場も臨時開場日があって10連休ではない。漁師だって売上が減るからまさか10連休は取らないだろう。

ズワイ蟹のほぐし身を添えたモズク酢。酢が鮮烈に効いて旨い。他でこんなに美味いモズクは食した事が無い。居酒屋のお通しなどでマズいもずくは何度も食べたことがあるが。

次に供されたのはイワシクジラ、尾の身叩き。表面に塩胡椒して軽く炙ってある。鯨、尾の身の旨味は、本マグロと牛肉の中間にあると感じる。ナガスクジラの尾の身は濃厚でやや牛肉に近く、イワシクジラはやや本マグロの味に近い感あり。本マグロよりも旨味が濃いが獣肉の癖は全くない。実に素敵な美味。

フグ白子も塩焼きで。外はパリッと焼き上がり中はトロリと。

お酒は九平次に切り替え。伯楽星よりもずっと淡麗。酸味があるがスッと甘みに変わりその甘味も消えてまさに石清水の如し。最初にこれを飲んで、次に伯楽星のほうがよかったか。

壬生菜と油揚げの煮物。普通の家庭料理にもある献立だが、プロが真剣に作ると出来がまったく違う。

ここでお造り。

明石の鯛は身肉がしっかりして脂が乗る。マグロは日本海、舞鶴と言っていたか。赤身と中トロ部分。旨味あり。閖上の赤貝は香り良く爽やかな甘味がある。どれも小さ目のポーションだが素晴らしい。

お椀は、あん肝豆腐の餡かけ。あん肝はまだ脂が乗っていると。濃厚な旨味なのだが、一緒にすり入れた白身の成果か、くどい雑味が無く旨味だけが口中に溶ける。

焼き物は太刀魚の塩焼き。 ふっくらした白身にしっとりした脂が乗る。キンカンの甘露煮を添えて。

甘鯛の蕪蒸し。銀杏や百合根、きくらげなどあれこれ野菜も添え、白身と野菜の旨さが混然一体となった旨味。

ここで食事に。

お新香、山葵漬け、ちりめん山椒、牛肉の時雨煮。この時雨煮が和牛の旨さの塊で実に旨い。そして炊飯土釜で炊いたばかりの
ツヤツヤしたご飯。

「笹田」でいつも素晴らしいと思うのは、和食にトリュフ使ったりフォアグラ使ったりの奇を衒ったケレンが全く無い事。ごく普通に思える素材を使った料理の一品一品が素晴らしい旨味に昇華され、どれもまったく外れが無い。笹田氏の真面目な仕事ぶりが料理の隅々まで行き届いている。店外まで見送ってくれる笹田夫妻に手を降って店を後に。素晴らしい夜だった。

甘味は、いつもの冷製白玉ぜんざい。これもまた甘味を控えて小豆の旨味が一杯。煎茶と共に。お酒三合。まあこれくらいがちょうど良い。

勘定を済ませ、店外まで見送ってくれる笹田夫妻に手を降って店を後に。素晴らしい夜だった。


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