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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「阪急電車」を再読
最近は時間があればもっぱら昔読んだ本を再読している。

以前感想を、「阪急電車に乗って」で書いたのだが、本棚から「阪急電車」を見つけて一気に再読。

物語の冒頭、元カレの披露宴に純白のドレスで「討ち入り」する女性のエピソードから、まず小説世界に引き込まれる。

ひとつの小さな物語の終わりが、阪急電車の車内でたまたま遭遇した別の物語に見事につながってゆく。何気ない一言や、勇気や、おずおずとした恋の始まりが、他者に救いと癒しを与え、それぞれの人生に静かな影響を与えてゆく。

特に前半部分は、まるでよくできたオムニバス映画のシナリオを読むが如し。様々な映画的手法を駆使して撮影したら、素晴らしい映画になるだろう。例えば、コッポラの「ワン・フロム・ザ・ハート」のように。

というか、この本は最近、映画になったらしいのだが、ちゃんと撮れてただろうか。素晴らしい作品なので映画で台無しにしてほしくないのだが。まあ、日本映画というのはTVに押されてすっかり衰退してしまい、俳優に頼りきりで、映画のちゃんとしたテクニックを駆使して取れるような本当の監督がもういないのではと心配だ。

日本映画の場合、原作を先に読んでそれが素晴らしいと、不思議に映画を見る気がなくなる。以前、「夕凪の街 桜の国」が映画化された際も、あの素晴らしい作品が、台無しになってるのではないかと危惧して、結局見なかった。

まあこれは、日本映画に対する一種の偏見かもしれないが、素晴らしい原作を題材にするというのは、映画監督の力量が通常以上に問われる訳で、やはり諸刃の剣なのだよなあ。

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コメント
この記事へのコメント
あっこの本読みました
帰国中に本屋に行ったら今月のベストセラーのコーナーにおいてあっていろいろ思い出し、手に取ったのでした。
私は阪急神戸線武庫之荘駅のすぐ近く、沿線沿いのマンションに一年くらい住んでて、良い思い出です。(そうそう、中身を読むと この沿線のお話でなくてちょっとがっかりしましたかね)
この電車に乗り春は夙川に桜を見に行き、そうそう淡路花博も見に行き西宮北口まで行って乗り換え新開地まで、そこで山陽電車に乗り換えて舞子まで。
夏はハーバーランドに花火を見に行き、秋は十三まで乗って秋の特別列車に乗り換え嵐山に紅葉を見に。冬はルミナリエに・・いろいろ行ったことなどを思い出しました。
今も小豆色なんでしょうか<車両の塗装 いつかまた乗ってみたい、そんな風に
思います。

実家に置いてきたので少ししか覚えてませんが隣に座ってる女子高校生3,4人の話す内容に聞き入る話とか、電車に乗ってる途中突然女性が窓の外を見ながら「川のそばに文字が見える」と言うので、どんな文字が見えるのか不思議に思うっていうお話とかなかなか面白かったですね。

この人の「図書館戦争」って本も面白いですよ。図書隊防衛員っていう架空の職業のお話で、手塚っていう登場人物がお気に入りです。漫画化もされ、こちらも面白いですが絵が中学生、高校生向けで男性は読みづらいと思います
2011/06/26(日) 08:09:29 | URL | maru #-[ 編集]
>maru様

そうでしたか。武庫之荘にお住まいだったんですか。

京阪神に住んだことがあると、あの小豆色の車体と阪急沿線には、なんとも懐かしい思い出が一杯に詰まってますよねえ。

このお話は今津線ですが、西宮北口は乗換え駅だったので、ずいぶんと降り立ったことがあり、宝塚なんかも時折行きましたから、実に懐かしい舞台でした。

私は阪急御影の北側に住んでましたので、御影から三宮あたりがもっぱらの活動範囲でした。六甲山系がすぐ目の前に見えるところを東西に走る阪急電車に、また乗ってみたいものです。
2011/06/26(日) 11:11:43 | URL | Y. Horiucci #-[ 編集]
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