97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
セシウム汚染牛は、やはり餌が原因
稲わらから高濃度セシウム 南相馬の汚染牛のえさ

昨日書いた福島県南相馬市の高濃度セシウム汚染牛問題は、出荷元の畜産家が餌に使ってた藁から7万5千ベクレルのセシウムが検出されたことが県の調査で判明。井戸水からはND(不検出)。やはり餌が原因。この藁は、原発事故発生前から屋外で野積みされ、高濃度セシウムに汚染されていたようだ。

農水省のWebでは、事故後に農水省は畜産農家に、生牧草の給餌を禁止し、事故前に収穫し屋内で保管された餌のみを使うように指導している。福島県内の計画的避難区域等から牛を移動させる場合にも、飼養管理状況チェック表によって飼育状況がスクリーニングされているはずなのだが、今回この畜産農家はどう回答したのだろう。

放射性物質の汚染について何の予備知識もない畜産農家に、原発事故後の大混乱の中で、上記の農水省の指示が理由も含めて周知徹底されていたかどうかは確かに疑問。この畜産農家は、事故前から野積みされた藁を給餌する危険性について、どれだけ認識していただろうか。

福島県の放射能汚染に関しては、この畜産農家も被害者であって何の責任もない。しかし、食物の生産者は、消費者に安全なものを届けるという「善良なる管理者」としての義務があるはずで、気の毒だが無知はこの義務を免除する理由にはならない。まして「ちょっとくらいならバレねえ」などと思って野積みしてた餌を使ってたとしたら言語道断だが、現時点では背景は不明だなあ。近隣を揚げて同じことをやってなかったかどうかは検証が必要。

農水省と福島県には、県内の全畜産農家を全て再指導して、対策を徹底し、既に野積みの藁を与えられてしまった牛が他にあれば、全頭廃棄するよう徹底点検を早急に実施してもらいたい。

それにしても、野積みされていたとはいえ、この藁から検出されたセシウムの濃度が7万5千ベクレルと、異様に高いのには驚く。野菜などの計測でもそんな高度のセシウムが蓄積したものはない。

ひとつには、家畜飼料の藁であり、水やりも収穫後の洗浄もしてないので、セシウムが表面にそのまま残っているのだろうが、都市部でも水垢がたまるような場所ではセシウムの蓄積が高い。屋根からの水がかかる軒下に積まれていた等、本件特有の状況もあるかもしれない。

まあ、いずれにせよ、これは風評被害の類ではなく、汚染された飼料を与えた福島の牛肉は危ないという単純な事実。

個人的には、福島の農家の復興を応援したいし、現在のモニタリングによるセシウム汚染度を見ると、特定の基準値超えた野菜と水産物(どちらも流通していないはず)を除けば、特段、現在の福島の農産物を忌避する理由は無いと思っている。しかし、この牛肉問題に関しては、早急に畜産農家単位での再発防止を徹底しないと、福島県の畜産物全体が消費者から完全に忌避されることになるのではと心配している。

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