97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「図書館戦争」
ハワイに持参したのだが、結局未読のまま持ち帰った「図書館戦争」を読了。

「阪急電車」の有川浩の本だが、毛色はまったく違う。

言論統制と出版の検閲を合法化し、表現の自由を制限する「メディア良化法」が成立し、公序良俗に反する図書を取り締まる「良化機関」が設立された近未来。その弾圧に対抗し、読書の自由を守るための最後の砦である図書館を守るべく、武装した図書館防衛隊が組織された。

荒唐無稽とも思える設定は、ライトノベルともファンタジーとも呼べるだろうが、大きな枠組みとしては、やはりSFと称しても問題ないだろう。一種のパラレルワールド物としても成立する。

物語の主人公、女子図書防衛隊員を志願する笠原郁は、どこか「阪急電車」の凛とした主人公にも似たところあり。映像化するなら、若かった頃の江角マキコなんか似合うかもねえ。

著者は後書きでこの物語のコンセプトは「月9連ドラ風」と述べているが、鬼コーチと友人、反発し惹かれあうライバルなど、主人公を巡るキャラクターは、若干類型的なところがあるものの、印象的にエッジが効いて立ち上がっており、物語の進展に大きな効果をあげている。漫画化もされているそうだが、TVドラマにしても十分通用する原作になるだろう。

阪急電車同様、この著者は登場人物の台詞を書くのが上手で、軽妙な会話は主人公達の性格を浮き彫りにし、ストーリーを飽きさせない効果をあげている。主人公が防衛隊員を志願した動機と、鬼教官を巡るエピソードは、「どついたるねん」の原田芳雄を思い出すような設定だが、これも伏線として効果的。次々連作で続編が書かれているようだが、これも読んでみたい。


関連記事
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011/08/27(土) 12:34:53 | | #[ 編集]
いや~、なかなか面白い本でした。「阪急電車」との違いもずいぶん興味深かったです。
2011/08/27(土) 21:11:04 | URL | Y. Horiucci #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013/05/01(水) 10:59:25 | | #[ 編集]
Re: 映画よかったです
図書館戦争は、原作がなかなか面白かったですからねえ。奇想天外な設定でしたが、ドラマとしてなかなかのカタルシスがあって成立していました。映画も機会があったら観てみます。

2013/05/12(日) 15:16:56 | URL |  Y. Horiucci #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック