97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
首都圏にも早く航空機モニタリングを
文科省による放射能航空モニタリングは、なんだか悠長な進捗で、もっと早く測定エリアを拡大できないのかと若干イライラするが、牛歩の如くとはいえ一応進んではいる。チェルノブイリの汚染地図が公表されたのは事故から3年後であるから、まあ、それに比べれば早い。ま、しかし、旧ソ連のお粗末な対応と比べてもなあ。

7月末に栃木県の調査が終了し、福島、宮城、茨城、栃木をカバーするかなり広域の放射能汚染マップができつつある。

いまだにSPEEDIの活用を語る人もいるが、もうすでに汚染の実態が観測できる以上、シミュレーションをガラガラ回しても意味無いよなあ。

福島第一原発から大気に放出されている放射性物質は、現時点では最大に見積もって3月の大放出時の1,000万分の1。各県の定時降下物も検出限度未満。空気中の放射性物質はほとんど無視できるレベル。原子炉と使用済燃料プールの冷却も曲がりなりにも安定してきている。もちろん完全な安定化にはあと何年もかかるに違いないが、希望的観測としては、大量、広範囲に及ぶ放射能汚染はこれ以上無いのでは。だとすればあとは現状のモニタリングを元に広域除染の計画を立てて実行する段階。

チェルノブイリの退避基準は、セシウム137の蓄積量、555,000Bq/㎡以上が強制移住地域。185,000Bq/㎡が移住権利地域(ま、どこまで権利が守られてたのか不明だが)、37,000Bq/㎡以上が放射線管理地域という区分。

セシウム137の蓄積量で判定しなければならないので、上記のマップでは、10ページ目、(参考4)の地図を見なければならない。

このマップを見ると、福島、宮城、茨城、栃木の広域で、チェルノブイリの強制移住区域にほぼ等しい セシウム137で600KBq/㎡以上のエリア(厳密にはチェルノでは555KBq)は、地図上で「赤、黄、緑」に色分けされた部分。このエリアは、福一から30キロ圏と、若干飛び出た飯館村付近に限定されており、チェルノブイリのように、100キロ200キロ離れた飛び地に強制移住を要する高濃度汚染が見つかっていないのは実によいニュース。

まあ、何度も書いたが、原子炉事故自体の激烈さではチェルノブイリのほうが桁違いであり、それを考えれば、高濃度汚染の拡散が限定的でも当たり前といえば当たり前だ。

ロシア、ベラルーシなどで、強制移住エリアの面積合計は10,300平方キロ。これは大雑把にいうと半径57キロの円に相当する。上記の地図に半径57キロの円を書いてみれば、格段に広い地域に広がったチェルノブイリ事故の深刻さが実感できる。まあ、福島が深刻でない訳はないが、チェルノブイリ級の放射能汚染というのは嘘っぱちだ。

ただし、セシウム137の蓄積量で30KBq以上のエリアは、大部分が福一中心に半径100キロ圏内に収まっているものの、一部、那須塩原や日光など若干離れたところにも広がっていることも分かる。放射性プルームがやってきても、そのまま風に乗って去ってゆけば問題ないが、たまたま降雨があると、放射性物質がその場所に雨で落ちて定着する。

地上でのピンスポットの空間線量測定では、部分的に放射線の高い場所が首都圏にもあることが既に知られている。取手、守谷、柏、流山、三郷から、都内では葛飾、江戸川、江東区にかけてのエリア。ただ、「放射能防御プロジェクト」のデマとも言うべき間違いでも書いたが、セシウムが蓄積しそうな場所を一所懸命に選んでほじくり返しているように思えるこの市民団体の測定結果でも、(セシウム134を除き)きちんとセシウム137の結果だけを使ってチェルノと比較するなら、東京都内では、チェルノの強制移住に該当するスポットは無いし、移住権利地域(185,000Bq/㎡以上)にあたる地点すら一箇所もない。千葉と埼玉では、松戸と三郷の2カ所だけ、185,000Bqを超えており、移住権利地域に該当する。

まあ、那須塩原、日光で30KBq~60KBq/㎡の飛び地汚染が起こっている以上、三郷、松戸辺りでその程度の汚染が存在しても驚きではないが、果たしてどれくらいの面積としての広がりがあるのだろうか。埼玉、千葉、東京エリアでも航空機モニタリングを行って、面としてのマクロな汚染状況を早急に明らかにしてもらいたいのだが。

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