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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
こんなお粗末な企業統治が
日経ビジネス10月31日号ではm、オリンパス社長を解任された英国人、マイケル・ウッドフォード前社長のインタビューがなかなか面白かった。内容紹介がこちらに。

会社の全権を掌握していた菊川剛会長は、在外子会社を立て直した外国人を社長にすることで評判を取り、オリンパス本体の活性化も図ろうかと考えたのかもしれないが、この外国人社長は自らが就任前の不審な合併取引に疑念を持ちあれこれ調査を始め、取締役や監査法人にも直接メールを回覧して、問題をどんどん大きくしてゆく。

泡を食った菊川会長と取締役達は結束してあっという間にウッドフォード社長を解任。強引な経営手法が日本的経営に馴染まないとか、まるで寝言のような解任理由を発表したが、そんなことは外国人を選任する際に分かっていたはず。報道を見る限りオリンパスの会社買収には実に奇妙な点が多々あり、やはりその暗部を明らかにしようとしたために切られたと見るのが妥当だろう。

英国のジャイラス買収に関して、タックスヘブンであるケイマン島にあるファイナンシャルアドバイザー会社に6億8千700万ドルものアドバイザー料支払というのは余りにも異様。Feeとして現金も払ってはいるのだが、大部分は成功報酬を1億7700万ドルの優先株で支払い、更にその優先株を後に6億2000万ドルで買い戻すという実に異常な取引から来ている。普通、こんなことするかねえ。

ただ、ジャイラス社は英国の上場企業で、企業としての実態はある。買収価格が高いと噂されるものの、このアドバイザーへの支払は、法的チェックをきちんとしてなかったため、赤子の手をひねるようにカモにされ、詐欺的に予想外のとんでもない金額を払わされたという可能性もある。しかしそれでもなお、会社へ巨額損失を与えたのだから取締役としての善管義務違反は問われてしかるべき。

もうひとつの大きな問題は、2006年から2008年に行われた700憶円を投じた買収の対象となった国内3社に会社としての実態がほとんどなく、すぐに減損しているのではないかという疑惑。ではいったい買収に使われた金はどこに消えたのか。

こちらのほうはブラック企業とのつながりや経営陣への資金還流など、特別背任を構成して刑事事件化する可能性が非常に大きいような気がする。

まあしかし、オリンパスといい、ボンボン会長巨額融資の大王製紙といい、J-SOXだ内部統制だとずっと騒いでるのに、未だにこんなお粗末なコーポレート・ガバナンスの上場会社があるというのが驚き。監査役や監査法人は、いったい何見てたんでしょうな。


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コメント
この記事へのコメント
ふたたび・・・
Horiucci様

今回のオリンパスの件は、海外でも反響を呼んでいて、インパクトが広範かつ大きいので、内部統制・コンプライアンスについて金融庁が新たに規制を新設・強化するかもしれませんね。
2011/11/08(火) 23:54:27 | URL | Ryo #-[ 編集]
まあ、今時まだバブルの頃の損失がなんていわれても、びっくりしますよねえ。会計監査人もこれから調査されるでしょうが、現在の新日本よりも、むしろ前任のあずさがどこまで知ってたかが問題になるかもしれませんねえ。いずれにせよ大問題です。

2011/11/09(水) 19:28:46 | URL |  Y. Horiucci #-[ 編集]
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