97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「続 江戸前鮨仕入覚え書き」
「続 江戸前鮨仕入覚え書き」は、寿司種に興味ある人なら必読の本。

新橋の有名店「第三春美鮨」の親方が、日本全国の漁場を巡って寿司種の現在を探る。この店は毎日本日のお勧めを産地込みでメモにして全席に配るほど魚の仕入れには力を入れている名店。

前作が、日本各地の寿司種漁獲の現状を観察して歩く解説の面が強かったのに対し、本作は日本漁業崩壊の危機感に満ちたもの。日本の漁業は本当に大丈夫か。そんな切迫感が、かつて漁業大国であった日本の「漁業」を巡った記録に見え隠れするのは、やはり日本漁業を巡る様々な環境が厳しいということなのだろう。

もともと漁師というのは、獲れるものはいくらでも獲るという本能があり、漁業資源保護のための禁漁なども行われてはいるものの、もはや獲りつくして時すでに遅しという場合もある。

コハダにしても、昔は獲ってなかったサイズの新子を全国で、細かい網目で漁獲して築地に送るなどということが近年目だっている。以前は捨てていた雑魚に築地で高い値が付くというと、たしかにそうなるだろう。しかし、これも際限なくやると、近海のコハダ資源を根絶やしにしてしまうのでは。

以前読んだ、「サバがトロより高くなる日~危機にたつ世界の漁業資源」や、「聞き書き にっぽんの漁師」に書かれてあったのは、「我々は獲りすぎたのではないか」という危惧であった。今回の大震災で三陸常磐の海産物も大打撃を受けている。

江戸前寿司は、この先も本当に大丈夫だろうか。ちょっと真剣に気になる本だった。


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