97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「與兵衛」訪問
土曜日の夜は、西大島「與兵衛」。前の訪問からちょっと時間があいてしまった。

入店するとまだ他のお客さんはおらず、親方や奥さんとしばしのんびり雑談。今年の始めに親方の父親が亡くなられたのだが、9月以降に今度は奥さん方のご両親が相次いで亡くなられて大変だったとのこと。まあ、そんな年代でもあるのだろうが、1年に親族から3回葬式が出るというのは珍しい。大変だったろう。なんだか、小泉八雲の「人形の墓」を思い出した。

本日の大吟醸は「獺祭」。暖かい牡蠣スープがまず供される。実に複雑な滋味深い味。今年は牡蠣があまり大きくならないらしい。

まず、お通しの一皿。お酒はお勧めの「伯楽星」微炭酸を頼んでみる。爽やかな口当たりでいくらでも飲めるなあ。危ない酒だ(笑)その後で「十四代本丸」を。

お通しは、ホタテ漬け、イカゲソ漬け、えび頭、漬け込みシャコ、ヒラメ甘酢、マグロ中トロ漬け。マグロは三厩で揚がったものだとか。どれも定番だが実に酒によく合う。

本日は光物が4種ラインアップにあってなんだか得した気分。サヨリはこの店では冬場から使うが、肉厚で身が乳白色のいつも使う物がまだ揚がらないとのこと。

握りに移行。まず漬けのマグロ赤身。イカのヅケはこの店の硬めに炊いた酢飯の味がよく分かる。ヒラメは、一味を薬味にした甘酢漬けと、アサツキをかませるゴマ醤油漬けを1貫ずつ。海老は甘酢に潜らせ、オボロをかませる仕事。この店のスペシャルであるシマアジは、漬けにした身の皮目を焼霜にして香ばしさを引き出し、薄切りを3枚つけるいつもの仕事だが、これが実に素晴らしい。

店が改装されてから親方の仕事する手元がよく見えて、握りを待ってる間も興味が尽きない。この夜もお客とかけあいで親方のジョークは実に快調。ご本人によると、いや、まだまだ普通の出来だというが(笑)

甘酢で〆たホッキ貝は独特の身肉の甘味が引き出されている。ここから光物がだんだんと脂が濃くなるほうへの変化をつけて連発で供される。

キスはそろそろ時期を外れるがまだ身がふっくらしてよいもの。コハダはそろそろ全盛期か。イワシも脂がよく乗っている。最後はネットリしたサバ。甘味も脂も十分。

ハマグリ、穴子と煮物が。ここの穴子もいつもながらふっくらとして実に美味い。最後の玉子は、小柱のよいものがなく小海老を入れて作ったとのこと。與兵衛の親方は、昔自分の卵焼きを神保町「鶴八」の師岡親方に試食してもらって教えを乞うたことがあると昔聞いたことがある。先日の新橋鶴八30周年で師岡親方にお会いした話など。

隣に座られた一人のお客さんは、10年前までご夫妻で時折来られていたのだが転居。所用で東京に久々に出てきたので、懐かしくなって一人で訪ねて来たとのこと。そう、一度慣れると、この店の寿司は忘れがたいんだよね。いつもの物がいつもながら美味い「與兵衛」の寿司を堪能して店を出た。

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