97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「新ばし 笹田」訪問
金曜の夜は「新ばし 笹田」訪問。

sasada1212.jpg

カウンタに座ると、横に去年会社を定年退職したS氏が一人で座ってたのでびっくり。なんでも本で読んで何年か前から時折訪問して、退職した後でも時折寄ってるとのこと。今まで同じ日に会ったことなかったのだが。そういえば、この人は何年か前、私が「しみづ」で飲んでると、予約無しでいきなり店に入ってきてびっくりした事もあった。世の中は結構狭いなあ(笑)あれこれと雑談しながら。

お酒は磯自慢の大吟醸。

最初に供されたのは白子茶碗蒸し。体が温まるなあ。次に名物となりつつある鯨尾の身の刺身。本日のはナガスクジラ。マグロよりももっと濃厚な旨みだが臭みや癖は一切無い。冬の北陸を代表する味覚香箱蟹は、綺麗に掃除して、外子をまず殻の内側に敷き、真っ白な身肉を詰め、上にオレンジに輝く内子と緑の味噌を上に乗せて蟹酢をかけてある。宝石箱のような美しさ。蟹酢がまた絶妙の出来なのだ。

ねっとりした旨みの自家製のカラスミは蒸した衣担ぎを添えて。これも酒が進むなあ。定番の壬生菜と油揚げの煮物は特に冬場は心がほっとする味。直前に煎るゴマの風味も効いている。

お造りは、マグロの赤身、中トロ、皮目に細かく飾り包丁を入れたスミイカにヒラメ。ヒラメの旨みには驚かされる。もう海の底もすっかり冬なんだなあ。お椀は白甘鯛。柔らかな身肉から旨みと脂が出汁に溶け混じる具合が実によい。焼き物はかますの幽庵焼き。ふっくらした身に脂が実によく乗り、皮目は香ばしく焼き上がり実に美味いんだ。煮物は、蕪の生姜蒸しと鴨の治部煮を盛り合わせて。鴨の濃厚な脂を味わった後に蕪を食するとほっこりした滋味が口中一杯に広がってゆく。

気を衒った高価な食材が山のように出たり、お客を驚かせる派手な演出がされることもない。しかし、どの料理も素材は厳選されており、生真面目に手を掛けて、しっかりと仕事されていることが分かる実によい店。店主笹田氏の人柄がそのまま出た料理だ。そういえば、最新刊の「東京いい店うまい店 2013-14」でも、「笹田」について、なかなか的確な紹介がされていたっけ。

最後はいつも通り炊飯土鍋で炊きあがったばかりのつやつやの御飯。ちりめんじゃこにワサビ漬、お新香と赤出汁を添えて。お新香ひとつも供する直前に笹田氏が自ら切るのもいつも通り。二杯目はお焦げを添えて。玉子かけ御飯にする人もいるらしいが、個人的にはあれこれ食べた後は白御飯のほうがよいなあ。冬の味覚を堪能した一夜。



関連記事
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック