97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「人生の特等席」
日曜日は「人生の特等席」を見た。クリント・イーストウッド主演。最近は監督兼主演ばかりだったが、この作品では俳優としてだけ参加。前回の監督・主演映画「グラン・トリノ」が俳優として出演する最後だと自ら語っていたが、今回は脚本が気にいって俳優として参加したのだとか。



イーストウッドが今回演じる役は「グラン・トリノ」とよく似ている。

老齢に差し掛かり、引退を勧められている野球のスカウト。オールドファッションなマッチョである彼は、一徹で頭の古い頑固者。罰あたりな言葉を連発し、友人たちとはバーで飲んで冗談を言い合い、ジャンクフードばかり食べて、自分の老いを決して認めようとしない。足がよろけて机に躓き、Jesus Christ! Son of a bitch! と悪態つくところなんか笑うよなあ。まあ典型的なアメリカの保守的なジイサマだ。

そしてこの主人公は、娘がまだ若かった頃に妻を亡くし、それからは無骨であるがゆえに娘をどう扱ったら分からず、娘との関係がずっとうまくいっていなかった。引退を前に、おそらく最後になる選手スカウトの旅行に、親父の身体を心配した娘が着いて行くというのが映画のプロット。

愛情をうまく言葉で伝えることができなかった父と、その父に嫌われていると思い込んでいた娘との関係修復。エイミー・アダムスは、心にトラウマを負ったこの娘の人生の再生を実に印象的に演じている。

ストーリー的には、終盤に差し掛かり、あれよあれよという間に全てのエピソードがハッピーエンドに向かって転がって行くという印象なのがまあご愛敬か。映画としてのカタルシスはなかなか印象的。

原題は「Trouble with the Curve」(カーブが打てない)。邦題はまたずいぶん趣向を変えた名前をつけたな。

PCと最新の分析ソフトを駆使するスカウトではなく、自分の目で見て選手を選ぶスカウトが最後に成功するというのは、映画にもなった、「マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男」とはまったく正反対の実にオールドファッションな内容だが、クリント・イーストウッドがPC駆使してるところなんて想像もつかないから、これはこれで俳優とはマッチしている(笑)。

「マネー・ボール」で描かれたアスレチックスのGM ビリー・ジーンは、元々野球選手。ドラフト時には、どんなスカウトもその将来に太鼓判を押した逸材選手だったが、なぜか全く活躍できなかった。この映画の中ではオールドファッションな親父が勝利するが、現実世界では、スカウトの目があてにならん時もあるんですな。


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