97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
本マグロ1本1億5千万円!
築地の魚市場は毎年5日が初荷と決まっている。このところ話題を集めるのは本マグロの初競りで最高値がどれだけつくか。去年は築地喜代村「すしざんまい」が5649万円と云う市場最高金額が落札。

香港系の「板前寿司」が、2011年まで4年連続で最高値の一本を落札しており、昨年、「すしざんまい」が香港にずっとやられてなるものかと一大奮起して、とんでもない額で競り落とし、今年で2年連続。

もともと本マグロの初競りでの最高値が話題になりだしたのは、10年以上前に2000万円以上というとんでもない価格が出て注目されてから。この時に競り落としたのは、寿司屋や料理屋を顧客に持つ仲卸業者だったらしいが、この業者は後に倒産したという。

今年の最高値段は、昨年3倍を近く上回1本る1億5540万円。この値段になると商売で買う仲卸はもはや手は出せない。築地喜代村は入札に参加する鑑札があり、自ら「すしざんまい」を営業しているので、そのマグロは全部自分の店で出し、損は全て自分で被る事を前提で競り落としたのだろう。

しかし最高値がついたこの本マグロは222キロ。単純に計算してキロ70万円。しかし、この値段には、頭や骨、皮、血合い等使えない部分が含まれている。歩留まり50%と仮定するとキロ140万円。100グラムで14万円。

握り一貫にどれだけマグロを使うかと言うと、昔、有名店の握りを実測して掲載した雑誌があり、それによると、マグロの寿司で、寿司種はだいたい14gから19gとなっている。まあ、15gとすると約2万円ということになる。本来は、赤身は安く、大トロは高く値つけするから、大トロなら原価だけでも1貫6万円ということになるかもしれないが、まあ到底食物の値段ではない。

「すしざんまい」ではこのマグロも通常価格で販売したのだとか。普通は1本数百万円程度か、ひょっとするともっと安いのを使ってるのではと思われるから、このマグロの仕入れ価格、1億5千万円は、ほとんど損失になるだろう。

そしてこの大赤字は、税務上経済的合理性がない取引として原価計上が否認されないか? 「すしざんまい」側は広告宣伝費と抗弁するだろうが、効果を証明することは困難。そもそもそのために支弁した金額ではない。まあ、最終的には会社全体として利益を上げて納税してるのだから、勘弁してねというのが税務署との攻防のボトムラインか。それにしても、初荷で1本だけを競り上げる、こんな異常な取引は、もう止めたほうがよい。

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コメント
この記事へのコメント
いずれ的になります
すしざんまい木村社長は「日本を元気に」とか「お客さんに食べて頂きたい」とか もっともらしいコメントで当座の失言はありませんが、これが海外からの輸入マグロ価格に跳ね返ってくるのは時間の問題、来年あたりで木村社長が的になる可能性は高いと見ます。

チェーン店全体の宣伝費として高くないとしてもマグロが庶民の届かない魚になるのは反対です。
2013/01/16(水) 20:24:37 | URL | toto #ZwPAVBvI[ 編集]
普段の値段なら、高価な本マグロでも、キロ2万円とかですから、まあとんでもない高値で、健全な相場形成には大きな悪影響でしょうね。
2013/01/16(水) 21:18:12 | URL |  Y. Horiucci #-[ 編集]
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