97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「二級議員制度」を導入せよ
衆院1票の格差、違憲判決は16件中14件 無効2件

2012年衆院選では、16の高裁中、違憲が14件、違憲状態が2件、うち違憲判決の2件では選挙そのものも無効との判断が出た。今までこの種の裁判は何度も繰り返されてるが、「選挙結果そのものが無効」との判断が出たのは今回が初めてで、かなり衝撃的。

現在、国会の審議予定に上がってるのは「0増5減」案だが、「格差2倍」をちょっとだけ割ろうという代物で、なんとも姑息な解決策。アメリカの下院議員選挙はセンサスの結果を反映して自動調整するようになっているが、本来は「格差1倍」になんとか近づけようという方策でなければ、いずれすぐ格差が2倍以上になるのが明らか。

この問題は、国会議員の利害に直接関係があるために、なかなか話が進まない。そもそも55年体制下で、自民党は国の税金を地方にばら撒き、道路や治水やハコ物に関する土木利権と引き換えに田舎の議席を確保するという仕組みを確立。地方が空洞化しつつある今でも、人口減に見合った議席減が進んでいない。

選挙区のことを「票田」と俗称するように、選挙区は端正に手入れした世襲財産というのが田舎から出た代議士の感覚だろう。「オラの先祖代々の田畑は誰にも渡さねえ」という農民的発想。そして、選挙区が小さく有権者が少ないほうが、民意の揺れも少ない。地盤さえ確立すれば、選挙にも金がかからず有利。つまり明らかに選挙民が少ない選挙区の代議士が得をしているのだが、得をしてるものがその特権を捨てるはずがない。黙ってるほうが得をするという強固な構図がある。

そこで、この一票の格差を解消するために提案したいのは、「二級議員制」の導入。

日本は間接民主主義で、民意は代議士の国会での投票によって立法過程に反映される。区割り変更が難しければ、選挙民が少ない選挙区から選出された議員の、国会での議決権のほうを調整して少なくしてやればよい。

そうだなあ、例えば、一票の格差が1.5倍を超える選挙区から選出された議員の国会での議決権を0.5票にする。そうすると少ない選挙民の民意がより多く反映されるという現状の是正が選挙区割を変更しなくとも可能。一票の格差問題が解消する。

そして将来に向けて、ここが大事なところだが、格差が大きい選挙民の少ない選挙区から選出された議員を「二級議員」と称する事にする。

「なんでオラたちの先生が国会で投じる票が半分なんだ」と地元の支持者は怒るだろうが、背負ってる民意が明らかに少ないのだからしかたない。

法律で定める歳費や国政調査費も半分。秘書の数も半分。だって二級議員なんだもの(笑)。

国会の座席は、二級議員だけ前のほうに集めて枠で区切り、座席や名前表示板の材質にも差をつける。だって二級議員なんだもの(笑)。

選挙費用の上限も半分。運動員に渡す日当や弁当代の上限もおのずから半分になる。だって二級議員なんだもの(笑)。

ステイタスに敏感な自民党のセンセイの間では、今でも小選挙区で敗れて比例復活したら影で二級と呼ばれてるらしいが、代議士会などでも「黙れ二級議員」などと野次られて紛糾ということが出てくるだろう。

現状では、総務省が新たに区割りしようとすると、関係する選挙区のセンセイがあれこれ介入してくるに違いないが、「二級議員制度」を導入すると、「二級議員」になったセンセイは、「一級議員」になるべく、自らなんとか選挙区を拡大し、有権者を増やそうと、総務省に逆の圧力をかけることになる。一票の格差が自然に解消してゆく方向に当の選出議員が策をこらすはずだ。

「郷土の誇り、自民党衆議院議員、元政調会長代理、ハゲ山デコ男先生を一級議員にする集い」なんてのもできて、センセイの選挙区を隣の市と合併させろ、有権者を増やせと、有権者自体も区割りの拡大に奔走することになる。政治家と有権者が揃って一票の格差を解消しようと自然に動くようになる名案ではないか。

一点付け加えると、参議院が衆院のチェック機関、良識の府として機能する限りにおいては、参議院での一票の格差を衆議院同様に追い求める必要はないのではないかと思っている。アメリカも(州の独立性が高い合衆国という事情はあるが)上院は州から2名と決まっている。日本の場合は都道府県制度が地方自治にも深く根付いているから、各県2人、東京都も島根県も2名にすれば、過疎地域の声が国会に届かないということもないのでは。衆議院だけ厳格に一票の重みを反映させればよい。

どうかねえ、「二級議員制度」の導入。まあ、国会議員は同意しないよな(笑)



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