97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
酒飲みとして読むのが怖くなる「実録! あるこーる白書」
「実録! あるこーる白書」を読了。Amazonでたまたま見つけて買ったんだっけか。

自分自身がお酒飲みなので、今まで随分とアルコール依存について書かれたエッセイを読んできた。最初に読んだのは、確か、中島らもの「今夜すべてのバーで」。アルコールを、その薬理作用を求めて飲む者は、もう中毒の一歩手前だと書いてあって、自分に照らし合わせて戦慄したが(笑)、中島らもは、この本を書いた時点で断酒していたものの、結局アルコールの世界に戻ってきて、最後はボロボロに。この辺りの事情は、中島らもの奥さんが書いた「らも―中島らもとの三十五年」に記されてあるが、実に悲惨。

吾妻ひでおの「失踪日記」と、鴨志田譲の「酔いがさめたら、うちに帰ろう」は、壮絶なアルコール依存や、鬱との相関が著者の実体験として克明に記録されており、これも酒飲みが読むには実に怖い本。

「あるこーる白書」は、吾妻ひでお本人と、鴨志田譲の妻であった西原理恵子、そしてアルコール依存を克服した元患者の対談形式で、自身や身内が経験したアルコール依存の実態を語るもの。

アルコール依存になると、アルコール以外の事は考えられなくなり、朝から連続飲酒。アルコール以外は口にできなくなり、一種の酔生夢死状態になるのだが、これは地獄の入り口。次第に身体は衰弱し、アルコールさえも受け付けなくなるのだが、それでも飲まずにいられない。飲んでは吐きを繰り返しながら意識は混濁するという状況にアルコール依存患者は陥って行くのだ。

アルコール依存から戻ってくるには、完全な断酒しかない、という事実が、いかにこの依存が深刻なものかを語っている。本人の嗜好や意志の問題ではなく、依存症という治療を要する病気なのだ。

ただ、大酒飲みでありながら依存にまで至らない者もいるのだが、アルコールにはそれほど強くないのに依存になる者もいるというのが実に不思議。そして、酒飲みにとってもっと怖いのは、それまで問題なく飲酒していたのに、何かの拍子に坂を転げ落ちるようにアルコール依存になる酒飲みもいるという事。何がきっかけになるかは分からない。アルコールに起因した鬱病状も同様らしい。なりやすい人はいるが、いつ誰がなるかは分からない。だとしたら、予防のためには、人類全体禁酒しかないではないか。これまた酒飲みにとっては怖い話。依存症になったら、残りの人生を全て断酒で過ごさなければならないというのが実に過酷に聞こえるのだよなあ。

朝から酒飲むというのが大変まずいのはよく分かるし、私も普通は、朝から飲んだりはしない。しかし、休暇中のハワイで、ふと眼が覚めた朝、潮風の吹くラナイに出て、朝の海を眺めながらビール飲むのは最高なんだよなあ(笑)

もっとも、朝からワンカップ大関飲むようになったら、人間終りです(笑)。時折、街角でも、朝っぱらからカップ酒持ってフラフラしているオッサンに会うが、明らかに様子がおかしい。アメリカでは、アルコール販売禁止のドライ・ステートもあるが、販売可能でも、時間や曜日には制限を設けているカウンティもある。アル中がフラフラいつでも飲酒できないような規制なのだろう。日本ではコンビニで100円のパック酒が24時間売っており、まあ飲酒者には天国みたいなものだが、依存症の患者には逆に過酷な環境と言えるのかもしれない。

まあ、何のきっかけで依存症になるかは分からないが、周辺にいる酒飲みとして(笑)なるたけ依存症にならないよう、ささやかな努力をしてゆきたい。どうせ年取ったり病気したりしたら飲めなくなる。そこまで注意しながら騙し騙し酒と付き合うが、でも断酒は絶対嫌だな。<だったら、どんな努力するんだっての。



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コメント
この記事へのコメント
依存症、たしかに怖いですけど。
アルコール依存症になってしまうのは、疫学的には3%くらいの確率なんで、決して低い頻度ではありませんよねえ。しかも、アルコール依存症というのは突然そのスイッチが入ってしまうので、酒飲みとしてはいつその地雷を踏むか、…考えたら怖いです。
で、考えないようにしています。(笑)
なにせ、日本には鮨店やら蕎麦店やら、行ってしまったら、飲まないと損な店ばかりですので。
先日も「しみづ」に行きましたが、昼間から、一回転目の短い時間でしっかりと飲んでしまいました。
2013/04/15(月) 22:23:37 | URL | 九州人 #mQop/nM.[ 編集]
何時依存症になるか心配で、夜も眠れず、ついついお酒が進んでしまいます(-_-)
2013/04/16(火) 10:27:57 | URL | Y. Horiucci #-[ 編集]
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