97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「銀幕の東京」と「東京物語」
以前購入した、「銀幕の東京―映画でよみがえる昭和」を拾い読みで再読。古い映画に出てきた昔の東京の姿を解説した本だが、小津安二郎の「東京物語」に出てくる昔の銀座や下町の姿について述べたところがあって、懐かしくなり、DVDを取り出して映画の映像もチェック。

原節子が、はとバスに義理の両親を乗せて東京を案内するシーン。銀座四丁目辺りは、今でも当時の風情を一部残している。地下鉄の入り口の場所も同じだなあ。

松屋の展望塔に登ると、いまだ建物の少なかった銀座の街から国会議事堂が見える。そして、その後ろには丹沢山系が。おそらく晴れた時には松屋から富士山も見えただろう。左手にある大きなビルは、当時のマツダビルで、これが昭和41年に立て替えられて東芝ビルに。

しかしこの東芝ビルも老朽化して、消えつつある旧東芝ビルにも書いたが、現在建替え工事中。松坂屋も新しいビルになるらしい。銀座は戦前から小津が愛した街だが、「東京物語」に描かれたのは、戦災から復興しつつある新しい銀座。しかし、その銀座もまた次々とビルが建て変わりまた変貌しつつある。

この本には、荒川が、隅田川の氾濫を防ぐ為に、低地の下町に土手を盛り上げて作られた人工川で、そもそも荒川放水路と呼ばれたことや、新橋界隈にも昔は汐留川があり、銀座は四方に川に囲まれた土地であったことなど、昔の東京を知る興味深いエピソードが満載。

映画「流れる」に出てくるのは、「神田鶴八鮨ばなし」の修行時代にも描かれた花柳界。「州崎パラダイス」が描いた深川の州崎もすっかり変わってしまったが、今でも州崎神社は弁天橋のたもとに残っている。昔の日本映画を観て現在の街並みの昔を偲ぶのもなかなか興味深い。

「東京物語」を観たら、小津の映画をまた観たくなった。小津安二郎DVDボックスを引っ張り出してこなくては。


関連記事
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック