97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
インドの小津安二郎
最近、小津安二郎のDVDを再見している。日曜午後は、「秋刀魚の味」

「秋日和」か何かで女子社員役だった岩下志麻を主役に抜擢した小津の遺作。母を無くして、父と弟がいる家を切り盛りしていたしっかり者の娘に縁談が持ち上がり、あれこれあったが結局、お見合いで嫁に行くまでを描いた作品。

24歳の娘の縁談を、「まだ行かないのかい」「もう行かないと」と、親でもない周りがあれこれ世話を焼く風景も、昭和30年代の世相を反映している。晩婚化には様々な原因があるだろうが、核家族化が進み、周りが若い者の結婚について心配して世話焼かなくなったというのも、ひとつにはあるよなあ。

岩下志麻扮する娘は、見合いを勧められても最初は断るのだが、実は密かに兄の会社の部下に心を寄せていることを回りが察し、縁談を持ちかけるが彼にはもう結婚相手がいた。これを聞かされた娘は心中の落胆を周りには見せず気丈に見合いを受け入れて嫁に行くのだった。

そういえば、最初にアメリカ赴任した時、プロジェクトで一緒に働いていたインド人に、インドでは結婚相手は全部親が決めるんだと聞いて仰天した記憶があるが、考えてみるとこの小津映画が描いた昭和37年当時の日本でも、結構同じようなもんだ。

おそらく、アジアの映画大国インドでも「インドの小津」がいて、そのうちインド人達も「インド小津」映画を観て、「そうそう、昔は結婚相手は親が決めてたんよなあ」などと感慨にふける日が来るのではないだろうか。



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