97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「アフター・アース」を観た
「アフター・アース」を観た。



ウィル・スミスが息子のジェイデン・スミスと共演したSF物。環境崩壊により地球を捨て、他の星系で生存競争を続ける人類。訓練任務に向かう宇宙船が事故に遭遇。事故を逃れるため宇宙船は捨て去られた地球の近辺にワープし、地球に緊急着陸するが宇宙船が分解し、兵士ウィル・スミスとその息子だけが生存者に。救難信号を送るためには、別の場所に墜落した宇宙船の後部を目指すことになる。

設定だけはSFなのだが、実際は全編に渡って息子のジェイデン・スミスがジャングルで一人で困難に立ち向かう顛末を映画は追う。ストーリーはご都合主義的で、大きなカタルシスなく、いったい何でこんな設定が必要だったのかと思える平板さ。エンド・クレジット見ると、「Story: Will Smith」とあり、まあそれも原因かもなあ(笑)

ウィル・スミスは大怪我をして動けず、鎮痛剤で朦朧としながらも、息子に遠隔指示を出してそのミッションを見守るという役なのだが、全編を通じてずーっと朦朧としているだけ。ひ弱な息子を一人でミッションに向かわせ、必死に遠隔で息子をサポートしようとする焦燥や希望、歓喜や落胆などの心理の機微はまったく描かれていない。まあ、これはウィル・スミスがもともと大根だから。ずっと同じ表情で、ボーっとしてるだけにしか見えない。微妙な演技による表現は求めるべくもないのだった。

ジェイデン・スミスのほうは、弱虫でヘナチョコですぐにパニックになる若者として描かれるのだが、これでは観客は感情移入ができない。映画最後まで、カタルシスがあまりなかった。

監督は、「シックス・センス」のM・ナイト・シャマラン。しかし、予告編でもオープニングでもまったく名前が出ない。町山智弘がどこかで、アメリカの観客がこの映画のエンド・クレジットで初めて監督の名前を見て、「Fuck! シャマランじゃないか!」と叫んだと書いてたが、最近では監督の名前出すとかえって興行に悪影響与えるような監督になってしまったのか(笑)。

私自身はシャマラン監督だとは知っていて、ひょっとして意外に面白いのではと観たが、ひょっとしなかった(笑) 要するに、ウィル・スミスが息子を売り出すために映画を企画し、たまたまシャマランを雇ったということのようだ。

シャマランは、「シックス・センス」だけの「一発屋」とも呼ばれるが、個人的には、続く「アンブレイカブル」は、まあまあよかった。

しかしその後の、「サイン」が驚愕の凡作。もっとも、主役のギブソンが神への信仰を取り戻すという結末が好感されたか、アメリカでは興行的に成功。アメリカ人は単純だなあ(笑)

「ヴィレッジ」は、興行的にはある程度の成績を残したが、全般的には不評。「レディ・イン・ザ・ウォーター」は大コケ。「ハプニング」も失敗して結局ディズニーとの専属契約を切られ、「やはり一発屋だった」との評価が定着することに。「シックス・センス」は実に印象的だったがなあ。元々ストーリー・テリングよりも細かい凝ったショットが美しい監督だったが、この映画はCGだらけで、絵的に面白いシーンもなし。

映画の役でもそうだが、ウィル・スミスの息子ジェイデンは、実に神経質で弱虫に思える。大スターの息子だから、これから悪い取り巻きが大勢寄ってきて、女や酒やドラッグを教えて、騙して転がして金を毟り取ると思うのだが、本当に乗り切れるか。それを思うと、この映画は父親ウィル・スミスがジェイデンに贈った「強い男になれ」という個人的メッセージなのかもしれない。観客としては、「そんな事、我々関係ありませんがな」というしかないのだが(笑)。

映画は制作費に130億円。今までのアメリカでの回収は58億円程度。まあ制作費回収はちょっと難しいかな。





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