97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「ワールド・ウォーZ」を観た。
「ワールド・ウォーZ」を観た。



ブラッド・ピットが主演するゾンビ・パニック物。予告編などで注意深く、ゾンビが出てくる事をボカしているのは、ブラピ目当ての女性客がゾンビが出る映画を忌避するのを気にしたのかもしれない。しかし、それだったら高いギャラ払ってゾンビ物にブラピを主演させる意味がもともと無いよなあ(笑)。もちろん題名の「Z」は、「Zombie」から。

映画冒頭、いったい何が起こっているのか分からない部分のスピード感はなかなかよい。ゾンビのアップや内臓を食い散らすようなスプラッタ場面が非常に少ないのは、やはりブラピは好きだがゾンビは嫌いという女性観客に配慮したんでしょうなあ。

ゾンビ物というのは、元祖のジョージ・ロメロが当って以降、完全にホラー映画の一ジャンルとなって何作も製作されており、全速力で走り回るゾンビというのも既に登場。この点は、あまり目新しくない。

ただ、ストーリーの進行は大変場当たり的で、アラもたくさんあり、世界を飛び回ったブラピが超人的な大活躍して、話はハッピーエンドに。主演にブラピのような大物を持ってくると殺す訳には行かないので、結局ああいう結末にせざるをえないんだなあ。その代わりに割りを食って、早々と退場する者もあり。「最後の希望」とか言ってたインド系のウイルス学者は、いったい何だったんだ(笑)

適当な人間が書いた脚本なのかと思ったら、マックス・ブルックスという人のベストセラー小説が原作だったと後で知ってビックリ。原作の出来はどうだったんだろう。

個人的にはゾンビ物は、アンハッピー・エンドでも構わない気がする。「ゾンビが世界中に広がった、もはや逃れる場所はない」、そんな救いの無いエンディングで映画が終わったとしても、観客は映画館を一歩出たならば、ああ、現実世界は平和でゾンビがいないんだと、映画館の外でカタルシスを得る事ができるから。

もっとも、大ヒットして、「ゾンビ物」というジャンルを確立することとなったジョージ・A・ロメロ監督の名作、「ゾンビ(Dawn of the Dead)」は舞台の選択が独特の効果をあげている。主人公達が逃げ回るのは、アメリカならどの都市にでもある巨大ショッピング・モール。そこを歩く回るゾンビ達は、日常にそこで買い物に歩いているようなアメリカ中産階級。ゾンビから命からがら生き残った生存者は、暗澹とショッピング・モールからヘリで脱出する。しかし、残りの世界も既にゾンビだらけで、おそらく逃げる場所などどこにもない。そんな救いのないラスト。

そして、アメリカのショッピング・モールには、たいてい映画館が併設されている。この「ゾンビ」のラスト・シーンを観た後で、映画館からショッピング・モールに出て来たアメリカの観客は、まさに今、この場所で歩いている周りのアメリカ人がゾンビだったのだと、改めて映画の恐怖を追体験する事になる。現実世界は平和でよかったとカタルシスは得られない。秀逸に考えられた設定。「ゾンビ」観た後でアメリカのショッピング・モール歩いたら、しばらく怖くてエレベータなんか乗れなかっただろうなあ(笑)

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