97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
ジブリ鈴木プロデューサーの文春対談が面白い
先週の週刊文春、「阿川佐和子のこの人に会いたい」対談は、ジブリの鈴木俊夫プロデューサー。宮崎駿監督の、先輩である高畑勲監督への愛憎半ばするライバル心を語る部分が面白い。

宮崎が自分の引退会見前に高畑に、「一緒に引退しよう」と誘ったが、高畑は笑って答えなかったこと、しかし宮崎自身の引退も、本気かどうかアヤしいことなどを軽妙に語る。確かに引退会見も「あと10年仕事します」で始まってたし、前回の「プロフェッショナル仕事の流儀特別編」でも、すでに漫画の仕事に打ち込む宮崎は、まだまだあと一旗揚げそうな雰囲気だった。

宮崎には流行作家的なところがあって、意外に騒がれるのが好き。芝居かかった名言吐くという解説も面白い。確かに「プロフェッショナル仕事の流儀」でもそんなところがあった。

「かぐや姫の物語」が「風立ちぬ」の興行収入を抜いたら、宮さんは戻ってくるかもと鈴木は語るが、案外冗談ではないかもしれない。モノを作るというある種の「業」にとりつかれた男は、また気が変わって「やはりオレがやらねば」と思う事だってあるだろう。

それにしても、「風立ちぬ」の興行収入は120億円を超えたが、まだ制作費を回収できず赤字だという発言は驚き。実写映画ではまずスター達が大金のギャラを取るし、エンドロールにあるように撮影には何百人が関係し、しかも大作なら複数の撮影チームが世界各地でロケもやって金のかかったSFX外注もある。

しかし、アニメーション映画の制作費の大部分は、アニメーターが作画してる費用に思える。ジブリは固定給でアニメーター雇用してるというが、せいぜい何十人の規模では。100億以上も制作費を使うほうが大変に思えるのだが、そこがちょっと不思議。

鈴木によれば、制作費はだいたい興行収入で回収していたが、「かぐや姫」では高畑監督がたくさん使ってくれたので、50億円以上も制作費がかさんでいるとのこと。製作期間も広告にある8年ではなく14年だと述べる。

この14年というのは、高畑勲の前監督作品「となりの山田くん」から数えてるように思えるが、14年前から何十人も使って「かぐや姫」のプロジェクト費用が発生している訳ではないだろう。高畑自身が、絵コンテや脚本の構想練ってるだけでは、ほとんど費用は発生してないと考えるのが妥当だと思うのだが。ジブリがどんな原価計算してるのかには興味あるところ。

売上面でいうと、ジブリのDVDは値崩れしておらず、ずいぶん高く売られている。Amazonなどによる旧作のロングテイルの売上も伸びているだろう。

また製作委員会方式を発案したのは鈴木だというが、最初から映画会社やTV会社、広告代理店を仲間に入れておけば、勝手に宣伝してくれる名案というのだから、宣伝費が全部ジブリ負担のはずはない。そういえば、前回行ったシネコンで無料配布していた「かぐや姫の物語」の予告編DVDも、auやパナソニックとのタイアップ広告が入っており、ジブリの負担はほとんどないはず。そして、映画の公開前には、ちゃんとTVが映画劇場で前作を放送して宣伝してくれる。ジブリ全体としては、笑いが止まらないほど儲かってるはずだと思うけどなあ。

まあ、子供に夢を与える会社であり、万一にも脱税で摘発などされないよう、キッチリやってもらいたいもんだが。





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