97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「かぐや姫の物語」
「かぐや姫の物語」を観た。



ハコは若干小さかったが、観客は結構入っている。子供連れは「ルパン対コナン」に大量に流れているようだが、この作品にも親子連れが結構いた。

映像は動く水彩画を見ているかのようで、実に美しく見飽きない。

そしてストーリーの骨格は「竹取物語」そのまま。確かに1000年以上も語り継がれた物語の根幹を観客が納得行くように変えるのは至難の業だろう。昔話として子供に見せても、正統派「竹取物語」としてきちんと成立している。

しかし、高畑勲監督は、誰もが知るこの物語に、様々な人間の感情やドラマを仔細に盛り込んでいる。そのひとつとして、監督がこの昔々の物語から掴み取り観客に呈示するのは、女性が女性として因習にまみれた人生を生きる事を強要される事の不条理。

竹から生まれ、野山で野生児の如く育った「たけのこ」は、ある日突然に、都に出て「姫」として生きる人生を強いられる。育ての親への恩義もあり、彼女は葛藤するも結局それを受け入れる。そして美貌が噂になった彼女は次々と求婚されることに。しかし殺到する求婚者が御簾の後ろに見ようとしていたのは、人間としての彼女ではなく、彼らの理想を投影した幻影に過ぎなかった。彼女は求婚を次々に断るが、「姫」となった彼女には、もはや郷里の里山に戻って自由奔放に生きて行く道はどこにも残されていないのだった。

高畑勲監督は、細かいエピソードを随所に挿入し、かぐや姫の苦悩と絶望を丹念に描いている。ただ、物語が語られるテンポがややスローで、ところどころ退屈を感じる部分あり。元々、波乱万丈の活劇ではないのだからある意味当然だが、もう少し時間は短くてもよかったのでは。製作費が50億円以上というが、尺が長すぎたのかもしれないな。

もっとも、月からの使者がサンバのような鳴り物鳴らして降りてくる場面は、なかなか幻想的でよかった。読経や仏事というのは、今や抹香臭くも古めかしいが、平安時代を生きた人々にとっては、きっと外国から渡来した、モダンでサイケデリックな物だったに違いない。

そうそう、あとひとつ思ったのは、あの時代にジェーン・スーがいて、「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」を書き、かぐや姫が読んでたら、月に帰らずとも、「未婚のプロ」として楽しく生きてゆけたのにという事かなあ。← オイコラいったい何の感想だよ(笑)

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コメント
この記事へのコメント
あーこっちにしようかとも悩んだんですよねー。やっぱり清須は••••
2013/12/17(火) 08:51:28 | URL | ハヤブサ•ジェッター #-[ 編集]
そんなにダメでしたか、清洲会議は( ´ ▽ ` )ノ

三谷幸喜との相性の問題もあるんでしょうねえ。私もそこが気になって見てません。はは。
2013/12/17(火) 11:30:38 | URL | Y. Horiucci #-[ 編集]
実はルパンコナンも見ました。
2013/12/17(火) 13:25:41 | URL | ハヤブサ•ジェッター #-[ 編集]
ルパンコナンは子供ばかりじゃなかったですか? そろそろドラえもんも始まりますね。
2013/12/17(火) 17:31:13 | URL | Y. Horiucci #-[ 編集]
清須会議は面白くないとまではいきませんが、三谷幸喜て映画だと凝りすぎじゃないかと。あと主役級の俳優をちょい役で使うのも鬱陶しい気がします。ルパンコナンは、そう子供と見に行きました。こちらは仮面ライダーと競合でした。バニラスカイ自分も映画館で見ましたよ。今見たらどんな風に感じるんですかね。
2013/12/17(火) 20:49:37 | URL | ハヤブサ•ジェッター #-[ 編集]
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