97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「新ばし 笹田」訪問
月曜は「新ばし 笹田」。年明けからバタバタして結局1月には訪問できなかった。

入店するとまだ他のお客さんがいなかったので、笹田氏や奥さんと雑談。毎年年末に手伝いにゆくおせち作りのことや、この前の雪の日の事など。雪でキャンセル覚悟していたが、予約のお客さんは全員来店したとのこと。凄いですなあ。ただ、帰りにタクシー呼んでもなかなか来ずに大変だったらしい。まああの日はタクシー走ってるのが珍しいくらいの雪だった。

お酒はまず麒麟山純米吟醸で。すっきりした辛口。最初に小さな椀で供されたのは粕汁。九平次の酒粕だというが、濃厚な旨み十分で身体が温まる。酒精分も残っており、お酒飲めない人なら顔が赤くなるかもしれない。細かく刻まれたこんにゃく、人参がまた口ざわりよし。

葉山葵の和え物は、平貝、赤貝、茹で車海老と一緒に。酢がくっきりと効いて山葵の風味と魚介の旨みを引き出す。添えられた海苔の香りも良い。壬生菜と油揚げの煮物は香ばしい胡麻の風味とふっくらした出汁の旨みが素晴らしいここの定番。

お酒は磯自慢純米大吟醸に切り替え。こちらはふっくらした米の旨みと甘味を感じる酒。

お造りは、フグ、牡丹海老、メジマグロ。河豚がここで出るのは珍しい。カワハギの肝を溶かしたポン酢で。湯引きした皮も美味い。牡丹海老は実に立派な身で甘味が十分。

お椀は白甘鯛と椎茸。香りのよい出汁に、上品な白身の脂が溶け崩れて陶然となる美味さ。小さな椎茸もただ添えてあるだけでなく、しっかりした旨みあり。大向こうを唸らせるような気を衒った派手な素材こそあまり使わないが、小さなつけあわせの素材にも全てしっかりと気が配られている。笹田氏の真面目な人柄がよく分かる仕事ぶり。

太刀魚塩焼き。笹田氏も「これは身が厚くとてもふっくらして美味いです」と。確かにその通り。塩の具合も身の脂の美味さを鮮やかに引き立てるメリハリあり。

お椀でも焼き物でも、魚は丹念に下ごしらえしてあり、中骨や小骨、皮目が口に触ったりすることが一切無い。客のほうが気をつけて食さなければならない料理というのが他店では稀にあるが、ここでは、当たり前だがなかなか行き届かない所にきちんと気が配られているのに感心する。

煮物の前に一品出たのは、鮎の稚魚である氷魚の釜揚げ。大根おろしを添えて酢醤油で。爽やかで淡白な旨み。煮物は、白身魚、百合根、銀杏が入った蕪蒸し。しっかりした味付けの餡がかかっており、締めくくりにふさわしい濃厚な旨み。

〆はいつもの炊飯土釜で炊き立ての御飯。ちりめん山椒、わさび漬け、お新香、赤出汁を添えて。御飯のおかわりにはいつも通りオコゲを添えて。最後の甘味は、冷製の白玉ぜんざいに爽やかな煎茶。一品ガッツリではなく、ゆるゆると酒を飲みながら、美味いものをあれこれ少しずつ食べる至福。いつもながら和食の醍醐味を堪能した。


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