97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「悪の法則」 ブルーレイを観た
劇場で「悪の法則」を観たのは去年の12月。実によかったので、Amazonにブルーレイを予約発注していたら発売日に届いた。

今週末に早速鑑賞。「悪の法則 21分拡大版本編ディスク付豪華2枚組」と称して、21分のシーンを追加したエクステンデッド・バージョンを収録したもの。

映画は過去日記の感想にも書いた通り、麻薬カルテルの虚無的な闇によって破滅してゆく弁護士を描いたクライム・ホラーだが実に面白い。主人公のマイケル・ファスベンダー、ハビエル・バルデム、キャメロン・ディアス、ペネロペ・クル-ズ、ブラッド・ピットなどキャストも実に豪華で芸達者。全てのシーンに既に不吉な予感が基調低音のように低く響き渡り、画面のテンションは実に高い。全ての登場人物は、主人公に警告を与えるかのよう。しかしそれは何の助けにもならない。予定調和のように陥った陥穽の深く暗い不条理。

ブルーレイでも劇場で観た時の戦慄を追体験した。

そして更に面白かったのが特典映像。エクステンデッド・バージョンに更に撮影シーンなどを追加して、リドリー・スコット監督がコメンタリーを入れたメイキング。これが3時間20分。エクステンデッド・バージョンの後で続けてこちらを観たので、6時間近くTVの前に居たのだが、まったく見飽きない。このメイキングも実に興味深かった。

一番驚いたのが、南カリフォルニアとメキシコを舞台にしたこの映画のほとんどがロンドンとスペインで撮影されたと言うこと。英国は映画制作費に対する税額控除が20%認められており、その分を制作費に回すことができる。そしてロンドンからの移動を極力少なくして安く製作できる舞台としてスペインを選んだのだとか。

映画の舞台は、ニューメキシコ、テキサス、ボイジー、アムステルダム、メキシコと点々とするのだが、実際の撮影は屋内は英国、屋外はスペインで。メキシコ人役の俳優も大半がスペインで現地調達。確かに元々の宗主国で言葉もスパニッシュであるから違和感が無い。制作費は3000万ドル(約30億円)だが、豪華キャストを考えると実に安く製作されている。俳優のスケジュール調整も巧みで、ブラッド・ピットは1週間で撮影上がりだったという。

国境の検問所にはスペイン軍の基地を使い、ドライブの場面も合成。デジタル撮影の強みも徹底的に活かしている。それにしても、スペインの野外でアメリカ南部やらメキシコを思わせる舞台がよくあったもんだなあと感心。

リドリー・スコットのコスト感覚は徹底しており、ロケで映りこんだアメリカ風ではない看板も、気付かれない程度であれば、余計な映像修正の手間はかけるなとスタッフに命じていたのだとか。黒澤明などは小道具や大道具も細部に拘りぬいて本物を使ったというが、リドリー・スコットは、コストも管理するビジネスマン・タイプの映画監督なのであった。

メイキングでもうひとつ印象的だったのが、キャメロン・ディアスの本性が投影された動物でもあるチーター。重要な場面に何度も登場するが、飼育係によると、犬には命令できるがチーターには命令できない。何度もお願いして気が向いたら時々やってくれるのだそうである(笑)。独立心の強い野生が残っており、2匹同じ場にいるように見えるのは合成。野外で馬の横を走るシーンも合成。実際に野外で馬と走らせると、馬に襲い掛かるので撮影が不可能なのだという。撮影は大変な苦労だったろう。

余談ながら、最近のカロリーメイトのCMでもチーターが出て 満島ひかりと共演していた。合成ではなく実際に本物と撮影したのだとか。これも凄いね。





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