97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を観た
「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を3D上映で観た。トム・クルーズ主演のSci-Fiアクション。



文法的にいうと最後は「Killing」なのでは。Nativeがつけた題名なら奇妙だなあと思っていたが、サイトを見るとこれは原作となった日本人著者のライト・ノベルの日本語題名。英語での題名は「Edge of Tomorrow」に変更されている。

異星人侵略との戦いが続いている未来の地球。攻撃最前線への取材命令を断った広報担当将校ケイジ(トム・クルーズ)は懲罰を受け二等兵として実戦部隊に配置される。しかし戦場で死んだ彼が目を覚ましたのは、出撃の前日、部隊に配属される直前。そして彼は前回の記憶を保ったまま、また戦場に出てゆくことになる。

まるでリセットを繰り返すビデオ・ゲームのように、タイム・ループの中で生死を繰り返すケイジは、やがて彼と同様の過去の記憶を持つヒロイン、リタ(エミリー・ブラント)と出会い、生き延びる再生のシナリオ探索を始める。

繰り返し部分は最小限に抑えられ、各エピソードはテンポよく疾走感あり。現実からの出口を探し複数のシナリオが次々に枝分かれして行くパラレル・ワールド。コーヒーに入れる砂糖や次に発する台詞で既に体験した場面かどうかを主人公達も確認し、観客にも分からせる洒落た演出。枝葉に挿入された印象的なエピソードの数々。ヒロインの死をどうしても避ける事ができない流れに見切りをつけ、他のシナリオを選択し、一人で敵地に乗り込む事を決意する主人公など、ストーリーの細部に奇妙な現実感があってよくできている。自分を殺すという「リセット」を利用して、タイム・ループを繰り返し、解決に少しずつ近づいて行くというゲーム感覚が、いかにも日本発の原作という気がする。

トム・クルーズの映画は、なぜか相手役のヒロインがいつも美人だが、本作のエミリー・ブラントも実に印象的。兵士が身にまとうパワード・スーツは実際にはパワーなどなく、単に重たいだけで、装着した人間が動かさねばならなかったらしいから、演技は大変だったろう。

欧州に来襲した異星人がフランス全土を制圧してイギリスに迫り、世界防衛軍がフランスに逆侵攻するという映画の状況は、まさにWWIIのノルマンディ上陸だが、実際にこの映画は第二次大戦の「D-Day」70周年記念日である6月6日に米国で公開されたのだとIMDb に。

上映は3Dを選択したが、まあ、2Dでもよかったかもしれない。深くプロットを考えるとパラドックスがあると思うが、まあそんなことをあれこれ細かく詮索する映画ではなく、軽い気持ちで楽しめば十分。ラストもカタルシスを持って印象的に成立している。もう賽の河原のようなタイム・ループを繰り返す必要が永久に無くなったのだ。


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