97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「新ばし 笹田」訪問 
火曜の夜は「新ばし 笹田」。前に来たのが4月だからちょっと間が空いてしまったか。

とりあえずお酒は磯自慢純米吟醸でスタート。まず、胡瓜、蓴菜入りの冷やしトロロ汁。蓋のついた硝子の小さな器で供される。胡瓜と蓴菜の食感と出汁で味付けされた冷たいトロロの喉越しを楽しむ。もう夏だなあ。

穴子の押し寿司は、ツメをつけて供される。穴子はふっくらして美味。この酢飯が上出来。きちんと酢を感じてへたな寿司屋よりもずっと印象的。

濃厚な旨みの鯨尾の身はアイスランド産のイワシ鯨。臭みなく旨味だけが濃厚なのだが、あまりにも濃厚過ぎるので、薄く切りつけて3切れくらいでちょうどよい。アイスランド人には尾の身の美味さは理解不能だろうから、捕鯨枠を使って取った鯨の尾の身は全量日本に輸出してほしいね。勿論絶滅しないよう捕鯨数の管理は必要だが。

笹田氏は身の厚い天草産の鱧を炙る直前にしゃりんしゃりんと骨切り。焼き霜にして供された鱧は梅肉ソースで。ふっくらとした身。脂は梅雨の後からもっと乗ってくると。

お酒二杯目は伯楽星純米吟醸。

定番の壬生菜と油揚げの煮物は、いつもながらホッとする味。

お造りでは、噴火湾だというマグロ赤身に旨みあり。軽く漬けにしてある。中トロも上質。宮城のマコカレイは身が活かっており食感がよい。夏の爽やかな白身。富山の縞海老もここの刺身の定番だがネットリとしてよかった。

お椀はオコゼ。焼いた小餅を添えて。下ごしらえで塩を振って身を締めてると思うがその味付け具合がよい。癖の無い旨味だけが残る白身。皮目のゼラチン質が凄い。

「新政」の大吟醸がお勧めであるというので、お酒三杯目をおかわり。伯楽星よりも甘味があるが爽やかな後口。

次にだいぶ前に串を打ってじっくり焼いていた鮎の登場。いつも入れるのは、広島、太田川、島根、高津川、岐阜の長良川だろうだが、日によって入る産地と入らない産地があるとのこと。

今回は、太田川と高津川の両方を焼いてもらい、頭から交互、均等にかぶりついて味を食べ比べるという贅沢を。魯山人ではないから川に依る差の違いなどはっきりとは分からないが、高津のほうが身が締まって白身としての旨みが濃く、腹わた渡は太田川のほうが濃厚で複雑な旨みを感じる。個体差のほうが大きいのかもしれないが、川魚であるから生息域の流れや苔の具体などが微妙に影響するのだろう。

冷たく冷やした加茂茄子と車海老の煮物で料理終り。どれも素晴らしかった。

例えば接待などで大勢人を使っている店に行き、和服の女性がサービスする個室で会席料理など食しても、料理の添え物の枝豆や大葉や茗荷など、何の味もしない事がよくある。この店ではたとえ添え物であっても何を食べてもきちんと香りがありきちんとそのものの味がする。これは出来そうで出来ない事。厨房はお弟子さんが一人いるだけだが、全てにご主人、笹田氏の目がきっちり届いている。

お新香も供する寸前に笹田氏が自ら切り分ける。ちりめん山椒、山葵漬け、赤出汁を添えて、炊飯土鍋で炊いた艶々のご飯を。香りもよい。この炊き立てのご飯の美味さは外国人には分かるまい。日本人でよかったなあ(笑)

最後はこれも定番の冷製の白玉ぜんざい。くどい甘味が無く豆の旨味を感じる一品。爽やかな煎茶と共に。どれも実に巧かった。満ち足りた気分で帰路に。

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