97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
ホドロフスキーとデヴィッド・リンチの「DUNE 砂の惑星」
「ホドロフスキーのDUNE」は、奇作『エル・トポ』で有名なアレハンドロ・ホドロフスキー監督が企画するも製作中止となった「DUNE 砂の惑星」についてのドキュメンタリー。



本人や関係者の証言・資料を交えて背景を語るというこの未完の映画は、数々の絵コンテやキャラクタのデザインなど、現在に残る部分的な断片だけでも素晴らしい出来で、後世のSF映画にも多大な影響を与えたのだという。

観たかったが、残念ながら公開館が少なく、有楽町に行こうと思ってたら既に公開終了。渋谷まで出向くのは面倒だしなあ。DVD出るだろうか。

しかし考えてみると、「DUNE 砂の惑星」はデヴィッド・リンチ監督で後に映画化されている。公開時には映画館で観たし、DVDも持ってたはずと探すも出てこない。昔の映画だしVHSで所有していて買い直して無いのかもしれない。こんな時はすぐAmazon(笑) 「デューン 砂の惑星【HDリマスター版】 [DVD]」を発注。先日届いたのでこの週末にチェック。懐かしいなあ。



興行的には大失敗に終り、デヴィッド・リンチにはやはりSFの監督は無理という評判が定着してしまったが、スティングやハルコネン男爵など、変わった人物を描かせたら無敵のリンチらしさは随所に出ており、実に奇妙な陰影を映画に与えている。

主人公の心情が、ヴォイス・オーバーで常に語られるという、実に変わった叙述方式も妙な味が。映画最初に大写しで出てきて前振りをするのは宇宙皇帝の娘なのだが、この人は本編では最後の場面まで出てこず、しかも台詞無し。なんでこの人が最初に出てくるのかというのも実に奇妙な雰囲気。

絵的には、砂漠の描写とサンドワーム等もなかなか面白い。TOTOが音楽担当しているのだが、これも印象的。後にスタートレックの船長になるハゲのおじさんも出演しているのを発見。これまた懐かしい。「ブレードランナー」で印象的なレプリカント、レイチェルを演じたショーン・ヤングは、本作にも出演しているのだがこの頃は本当に美しい。ただこの人はこの後情緒不安定で奇行が続くようになり、アルコール中毒や薬物中毒の治療も受けて、スターダムから姿を消した。ハリウッドで生き延びるということは、鋼鉄の意志を必要とするような難しいことなのだろう。

まあ興行的には失敗したとはいえ、見直すとなかなか面白い映画だった。

映画は一人でコツコツ製作できる芸術とは違い、大勢の人間が関わるプロジェクトとしての一種工業製品であるから、完成してナンボ。製品化できなかった世界一のコンピュータや、車というものは最初から存在しなかったのだ。興行としては失敗したとはいえ、この世界で語られるべき「DUNE」はやはり、ホドロフスキーの「未完の名作」ではなく、リンチの「DUNE 砂の惑星」しかないとも思うのだった。

関連記事
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
懐かしいですなぁ。
レーザーディスク持ってたんですが、ハードと共に捨てちゃいました。
禿のパトリック・スチュアートは最近ではピカード艦長よりXメンのプロフェッサーXの印象が強いですね。シェークスピア役者出身ってことでクセのある芝居しますが結構好きです(笑)。
2014/07/22(火) 17:24:49 | URL | taka #xJy3ruYo[ 編集]
そういえば、レーザーディスクは私も昔持ってましたが、あれは何時の間にか捨ててましたねえ。レンタルがあって、VHSビデオのほうがまだ生き延びたのが不思議なところというか。

そうそう、パトリック・スチュアートでしたw
2014/07/22(火) 22:27:53 | URL |  Y. Horiucci #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック