97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「ゴジラ GODZILLA 2014」を観た
土曜日は、公開されたばかりの「GODZILLA ゴジラ[2014]」
を観た。3Dでの上映を選択。



核実験時代の報道フィルムがコラージュされた導入部分はなかなか印象的。ゴジラの背びれは後で合成しているのだが。

ハリウッドSF作品の設定や考証は「オイオイ」というような所が多いものだが、この「ゴジラ」はツッコミどころが極端に多い気がする。ストーリーもご都合主義で、原子力災害や津波の扱いもハリウッドならではのデリカシーのない粗忽なもの。細かいところに目くじら立てると内容は滅茶苦茶だ。

日本の原発の場面なのに地名が日本語と思えないとか、1999年の日本のプラントでアメリカ人が威張って勤務してるはずないだろとか、ホノルル空港にはモノレール無いぞとか、地球上何処でもガイガーカウンターがゼロを示すはずないだろとか、マスクを脱いでプハーっと呼吸して「ここはクリーンだ」ってあんた放射能に匂いなんかありませんよとか、なんでゴジラが来たら引き波を伴った津波が起こるんだとか、放射能を怪獣が食べるとか、まあ次から次へと山盛りに疑問が。

原発事故や津波については、もちろん東日本大震災が一部投影されているるのだが、ハリウッドの脚本家の持っている放射能や地震に関する知識レベルというのは、所詮あんな程度なのだよなあ。まあ昔の東宝映画だってひどかったが。

しかし細かいところを無視すると、映画全体はあれよあれよとテンポよく進み、ゴジラそのものは、実に異様な迫力を持って成立している。あまり姿を見せ過ぎないところも逆によかった。ゴジラの咆哮も若干違うと言えば違うが、実に迫力あり。

ハリウッド制作の「ゴジラ」というと先行するローランド・エメリッヒ監督のトカゲ・ゴジラがあるが、あれよりもずっと今回の造形のほうが日本オリジナルに近い。CGなのにまるで着ぐるみが石膏のミニチュア・ビルを壊すような日本独特の特撮効果の質感がしっかりと反映されている。

近年、「クローバーフィールド/HAKAISHA 」やら「パシフィック・リム」やら、日本の怪獣物の影響を受けたSF作品がハリウッドで制作されているが、本作も日本のゴジラをかなり研究して造形したのだろうと思える出来。

サンフランシスコは、ゴールデン・ゲイト・ブリッジがあるから怪獣が暴れるにはビジュアル的に良い。どうせなら、フィッシャーマンズ・ワーフに上陸して、ロンバード・ストリートの家々を踏みつぶしながら、コイト・タワーも壊してほしかったなあ(笑)。怪獣映画は壊すランドマークにも重要な意味があるので大事にしないといけないのだが、その辺りには多分アメリカ制作陣は気づいてなかったのでは(笑)

渡辺謙は、せっかく出演しているのだが、あんまり活躍しない。どのシーンでも、ただ眼をむいているだけのような印象。これは脚本がそうなっている訳で、本人的にはあれ以上頑張りようはなかったとは思うけれども。

まあ「ゴジラ」はもともと荒唐無稽なものなので、気楽に観るには面白い。歌舞伎なら「暫」の荒事をやんやと喝采して観るようなものか。ただ、日本では幻になった第一作(TV放映権込みでアメリカに売ってしまったから日本のTVでは放映されないらしいが)にあった核批判のトーンはさすがにほとんどこの映画には無い。なにしろ作ったのがアメリカだからね(笑) 最後は、明らかに次回作があることを予感させる終わり方だ。


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