97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
高倉健さん追悼で見たDVD 「駅 STATION」   
高倉健さん死去 「不器用な男」日本人の美学重ねとの記事。

高倉健さんも享年83歳。最近メディアで見たのは去年の文化勲章受章の時だったか。体型の維持には気を使い、ずっと節制してトレーニングしていたとも報道されていたが、免疫系の不調ではやむを得ないか。

個人的には父親世代にあたり、若い頃の任侠映画での活躍はリアルタイムでは知らないのだが、「映画スター」とまさに呼ぶにふさわしい俳優であった。

確か主演作のDVDを持ってたなと探すとあったのが

「駅 STATION」


監督 : 降旗康男、脚本 : 倉本聰。1981年の東宝映画だから高倉健は50歳。まだ若かったなあ。

オリンピックの射撃選手であった北海道警の刑事を高倉健が演じる。

許しあえたかもしれない結婚、救えたかもしれない同僚、実ったかもしれない恋。運命の輪は巡り、偶然に翻弄されて、この不器用で愚直な男の手から、ありえたかもしれない幸せが何故かこぼれおちてゆく。

しかし、泣き言も愚痴も言わず、全てを黙って自分の胸にしまい込んで生きて行く、寡黙で荒れる波に立つ巌のような男。この男の背景には北国がよく似合う。倉本聰が最初から高倉健を主演に設定して「あて書き」で書いた台本。

倍賞千恵子が一人でやっている居酒屋のシーンが出色の出来。しばれる吹雪の外から誰も客のいない小さな店内に入って来た高倉健。

お互いに探るようなやり取りから熱燗のやり取りが進み、ストーブの炎にだんだん身体が温まり、コートを脱いで行くように、互いの距離が詰まってゆく。若い頃観た時は、微妙な男女の機微が分からなかった部分もあるが、今見直すと、薄倖だが明るく可愛い女を演じる倍賞千恵子が、実にしみじみとよいなあ。

八代亜紀の「舟唄」が流れる小料理屋のカウンタ、「一緒に紅白観ようよ」とかかってくる電話、年末に帰省して雪深い故郷に戻ってくる人々。懐かしき昭和の風景。

烏丸せつこ、いしだあゆみ、宇崎竜童、大滝秀治、池部良、佐藤慶、小林稔侍など脇を固める俳優も印象的。若かりし頃の任侠物よりも、照れ屋で不器用で武骨な健さんが、そのまま健さんらしく記憶に残る、実によい映画。TVでもまた放映するとよいのだが。



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コメント
この記事へのコメント
我が家では「単騎、千里を走る。」という作品を観ました。
若くて元気な頃をリアルタイムで見てきた有名人が亡くなると、自分の人生も終幕に向かっているのだなあとしみじみしてきます。
2014/11/20(木) 08:54:34 | URL | くり #-[ 編集]
銀幕のスターという表現が似合う、真のスターでしたねえ。時代は変わりつつあることを実感しました。
2014/11/23(日) 19:47:10 | URL | Y. Horiucci #-[ 編集]
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