97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
歌舞伎座秀山祭九月大歌舞伎昼の部
土曜日は歌舞伎座秀山祭九月大歌舞伎昼の部を観た。

タクシーに乗って歌舞伎座に向かっていると警察がスピード違反の取り締まりをしている。速度を出すと危ない場所ではなく、警察が隠れて捕まえやすい場所でやっており、本来、交通安全には一つも役になっていない。しかもシルバー・ウィーク初日。運転手によると、浮かれて外出したり地方から車で来て不案内なドライバーを狙ってるのだとのこと。こんな取り締まりで捕まっても、安全運転しようと思うより、ただ警察が嫌いになる効果しかないけどねえ。運転手によると、昔は対向車線の車がパッシングで教えてくれえたもんだが、最近はめっきりそんな事も減って、人情薄くなったねとの事であった。

昼の部最初は、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)。上方で成立した世話物浄瑠璃を歌舞伎に移したもの。廓の傾城、藤屋吾妻を芝雀、藤屋都を魁春と女形の揃い踏み。舞台が転換して、新清水寺舞台を背景にした梅玉の宙乗りが珍しい。ケレンというよりも、のんびりホワーンとした陶然の風情で宙を漂うのがまた一興。

ここで30分の幕間。花篭で「ほうおう膳」で一杯。のんびりしていたら開演5分前で、ちょっと慌てた。

「新歌舞伎十八番の内 紅葉狩(もみじがり)」。能の「紅葉狩り」は以前NHKで放映されたのを観たことがあるが、この能を参考に書き下ろした歌舞伎舞踊劇。舞台一面の紅葉は秋の雰囲気。腰元や侍女がずらりと並ぶ華やかな舞台。常磐津、長唄、竹本が三方掛け合いをする趣向も実に豪華。

染五郎の更科姫は、立役が赤姫のつくりという面白い趣向で、最後は戸隠山の鬼女への変化も面白い。松緑も舞踊となる後半は実に印象的。山神役の金太郎はキビキビとして達者。ただ若干線が細い気がする。高麗屋を背負って立つ御曹司なのだが大丈夫か。歌舞伎の家に生まれるというのもある意味大変だ。

最後の演目は「競伊勢物語(だてくらべいせものがたり)」。風邪気味で体調が段々と悪化してきて二時間という大作は結構しんどかった。

娘信夫/井筒姫を演じる菊之助は妖艶にも美しい。又五郎とのだんまりの絡みも印象的。染五郎とのやり取りもよい。秀山祭とはいえ紀有常役の吉右衛門が登場するのは昼の部では最後のこの演目の後半だけであるから、案外に出番が少ない。

所々話の段取りに飛躍がある気もするが、後半は吉右衛門が貴族としての凛とした振る舞いと、都を追われた時の百姓家暮らしを懐かしむゆったりしたところの対比が滋味深く演じて印象的。東蔵は婆さん役が巧いなあ。

打ち出しの後で夜は「新橋鶴八分店」へ。
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