97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「新ばし笹田」訪問。
水曜の夜は「新ばし笹田」。前に来た時は松茸が盛りだったから、だいぶ間が開いてしまった。

今年入った新人で厨房は笹田氏入れて3人体制になり、ずいぶんとオペレーションもスムースになってきた感あり。

まずお酒は磯自慢純米吟醸を。お冷も別にグラスで。笹田氏は立派なカラスミを掃除して切り分けている。今年は去年に比べて品質にばらつきが無いとのこと。年末に引き取るために1本発注。保存用に零下何十度という特殊冷蔵庫買ったのだが、最初に出たもので良いのが多かったので、良いのを選んでおきますとのこと。

本年の営業は26日で終了。新年は5日から営業とのこと。

最初に小さな器で供されるのはスッポンの茶碗蒸し。外が寒いので、最初の暖かい一品にはほっとする。スッポンの淡麗で癖のない旨味が一杯に広がる。

きぬかつぎも。ホクホクでネットリした甘味あり。甲箱蟹は内子と外子の味の対比も楽しい。最近は年が明けるともう禁漁なのだとか。まあ確かにズワイの卵抱いたメスを食べている訳で資源保護の観点からいえば本当は食べてはいかんのでは(笑)

定番の壬生菜と油揚げの煮物。胡麻の香りが効いている。年中いつでも旨い。

刺身は、佐渡のブリ、淡路の鯛、北海道の天然ホタテ。鯛はいつも良い物を引いている。アメリカに赴任する直前、前の店で食した鯛も旨かったなあ。ブリも腹の身でびっしり脂がのっているが天然ならではのあっさりした旨味。ホタテは酢橘と塩で食すと仄かな甘味が旨い。

お酒のおかわりは、松の司純米吟醸。こちらのほうが最初の甘味が強いが、ふわっと爽やかな飲み口に変わるのは磯自慢同様。最後は伯楽星で。

お椀は白甘鯛 と焼いた粟麩。白甘鯛は白川とも呼ぶが、箸を入れると上品な脂と塩で締めた旨味が上品な出汁に溶け崩れて行く。ここのお椀はいつ食しても至福だ。

カラスミ 塩辛 イワシの生姜煮の三品が乗った強肴の一皿。カラスミは生と炙ったものと。品のよい熟成香とネットリした旨味は他に比類がない。それにしても尿酸値上がりそうなものばかりだな(笑)

焼き物は、真魚鰹の幽庵焼き。しっかりした身肉の旨味。
煮物は京野菜のおでん。これも冬場のこの店のスペシャル。おでんとは称するものの、おでん屋の仕事ではない。海老芋、聖護院大根、京人参、鶏皮、自家製の魚すり身揚げボール、半熟のうずら玉子。どれも別々に下ごしらえし、出汁の味を別々に煮含めて最後に一品として合わせた素晴らしい出来の煮物。お椀よりも濃厚な出汁をたっぷり含んだ京野菜が素晴らしく旨い。これまた冬の夜の至福。

この後は食事の用意となる。炊きたて艶々のご飯。自家製のちりめん山椒。お新香盛り合わせに赤出汁。ご飯をおかわりすると香ばしいお焦げが添えられるがまた定番の旨さ。日本人ならご飯だよなあ。

料理人が大勢いる大店なら、ご飯に添えられるお新香などは下働きが事前に切り置いてラップかけて冷蔵庫に入れていたものを出すと思うが、この店では、供する直前に親方の笹田氏が一人一人の分を自ら切り分ける。一事が万事、全てに渡って真面目な笹田氏が仕事に目を通しており、「これはちょっと」という残念な一皿に当たった事など一度もない。料理人はハッタリよりも真面目が一番だよなあといつも感心する良店。

勘定を済ませ、笹田氏と奥さんの見送りを受け、何もかも満ち足りた気分で帰路についた。


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