97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を観た
先週水曜の祝日、遅ればせながら「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を観た。2Dでよかったのだが満席で、空きのあった3Dを選択。J・J・エイブラムスの悪癖として、最初こそ派手だが最後が失速するのではと思っていたが杞憂に終わり、圧倒的な面白さ。悪かった、J・J(笑)



もちろん面白さの背景には、エピソードIV、V、VIを昔から何度も観ているからという面あり。劇場にはまっったく前作見てないような若者達もおり、まあ、流行る映画というのは普段映画見ない層が来るから仕方ないのだが、多分そんな連中の倍は面白かったなあ。年を取るのも捨てたもんではないw

もっとも、ルーカスのオリジナル「スター・ウォーズ」そのものは、ストーリーとしては単調。派生したノベライゼーションもあるが、好事家しか読んでないのでは。私も読んだこと無し。SF的なアイデアを映像として鮮やかに具現化したところに、映画としての素晴らしい価値があったのだ。

「IV」の冒頭、スター・デストロイヤーがゴゴゴと現れて、これはいったいどれだけ大きいのだと感じるファーストシーンには、当時誰もが度肝を抜かれたはず。コンピュータ制御のキャメラによるミニチュア撮影。惑星タトゥィーンの空に浮かぶ二つの太陽も、これぞSFというコロンブスの卵的ショット。ライトセーバーも、何十年と生き延びた映像的なギミック。振り回すと、ブーン・ブーンと空電の音がするのも、小説ではできない映画ならではの描写。ミレニアム・ファルコンがハイパー・スペースに入る時、星々が光る流れる線となって一瞬に後ろに去る描写も素晴らしかった。旧作は、ルーカスの天才的イマジネーションが詰め込まれている印象的な映像の連続。もっとも俳優の演出は大したことがなかったけど(笑)

で、今回の「フォースの覚醒」はルーカスが「スター・ウォーズ」の権利をディズニーに売却して、初めてルーカスの手を離れた作品。しかし新たに素晴らしく魅力的な主人公たちを得て、別のサーガの始まりとして、実に印象的に旧作からのバトンが渡されている。



(ここから先は、強烈なネタバレは無いはずだが、一部含む可能性あり、気になる人は読まないほうがよろし)





ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、マーク・ハミルが存命の今でなければ、サーガを次に受け継ぐシリーズは撮る事ができなかっただろう。時を経て、新たな命を得て、あるいは所々鏡像のように反転されて繰り返されるエピソードIVのモチーフ。運命の輪が世代を超えて受け継がれて行く不思議。

何時もながらのタイトルが出てくるのだが、最初の一行でびっくり。そして予告編にある人物が登場していなかった疑問が氷解。まあ確かに「VI」では皇帝もダースベイダーも死に、帝国は負けましたとハッピーエンドだったのだから、これくらいひっくり返さないと物語が進まない。そしてお約束のスター・デストロイヤーの登場。懐かしくも新しい。

新たな主人公、レイとフィンの人物造形と演出も実に印象的。大勢現れてすぐにやられるだけの雑魚であったストーム・トゥルーパーからの反逆者が主人公というのも感慨深いし、「IV」のルーク・スカイウォーカーに当たる役が今度は女性というのも面白い。レイ役の女優は、強く、真っすぐ純粋で、しかしどこか儚い脆さも感じさせて実に素晴らしい。フィン役は若い頃のシドニー・ポワティエにちょっと似ているなあ。

帝国軍に追われて逃げ惑うレイとフィンが爆発に巻き込まれ、失神したフィンにレイが声を掛けると、ハッと目を覚ましたフィンが自分の事より「Are you OK?」とレイに声をかける。「Stop taking my hand!」とフィンの手を振り払っていたレイが思わずフィンに手を差し伸べる。一瞬の演出で、彼らの心が通い合った事を描き、こいつらはいい奴だなと観客に判らせ、主人公たちを好きにさせる実に印象的なシーン。

新たな主人公たちは、後から出て来た旧作の登場人物と絡んでもまったく違和感が無い。実に印象的に人物造形のエッジが立っているのだった。テンポの早い軽妙なユーモア溢れる会話もよい。新たなドロイドBB-8も、単純な形なのだが、何を言いたいか、ちゃんと分かるというのも、やはりディズニーの演出力では。後半には、C-3POもR2-D2も出て来て実に懐かしい。

終盤、新しい主人公たちの危機を救うために現れる、ミレニアム・ファルコンを操るチューバッカにも感激。そう、ウーキーは心優しく、誇り高く、そして義理堅い種族。

カイロ・レンは、若く未熟なダース・ベイダー崇拝者という変わった設定。自分の思う通りに行かないと激怒してライトセーバーで周りを壊して当たり散らすのが実に滑稽で面白い。後半、フォースの力に目覚めたレイとの対決で「お前には教師が必要だ」と上から目線で言いながら、必死にライトサーバーを振り回す素人のレイにほとんどやられかけ、「お前弱いやんけ」と感じさせるお粗末も、ある意味実に魅力的な人物造形だよなあ(笑) おそらくこれから成長してゆくのだろうが。

カイロ・レンのお面だけはあまり感心しなかった。暗い画面も多く顔の下半分の造形が印象に残らない。あれはデザイナーが失敗したのでは。まあ、世代を超えて、世界中誰でも知っているダース・ベイダーのお面があまりにも凄すぎたのだけど。

そして運命の輪が更に大きく回転しだすことを暗示する、空撮による荒野での壮大なラストシーン。新たな物語の始まりに身震いがする。いずれにせよ素晴らしい成功作だ。旧作をほぼリアルタイムで観た者としては感涙する。けなす奴はあっちへ行け、シッシッ!(笑)


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