97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
大阪北新地、「鮨ほしやま」訪問
先週末は、大相撲三月場所初日を見物に大阪遠征。土曜日お昼前の新幹線に乗り込む。大丸で「たいめいけん弁当」購入して車内で一杯。実にボリュームあるけど、ご飯や付け合わせのパスタなどは半分も要らないくらい。

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新大阪に到着してから、会場である大阪府立体育会館(エディオン・アリーナ)の場所を確認に御堂筋線でなんばまで。なんでこんな処に体育館がと思うような街中に建っている。

先週仕事がドタバタして事前予約を忘れており、ダメかなとは思ったが一応北新地「ほしやま」に電話。当日だったが8時までなら空いてるという。5時半に入店すれば余裕である。予約してからホテルにチェックインして時間調整にのんびり。

頃良い時間に北新地まで。ここを歩くといつも「大阪しぐれ」が脳内に流れる(笑)。「一つや二つじゃないの、古傷は。噂並木の堂島、堂島スズメ~」。

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店の前に定刻に到着。三階まで階段登って入店。丸坊主の若いのが荷物を預かりに出て来たので、お弟子さんが入ったのか星山氏に聞いてみると、バイトとのこと。丸坊主でバイトには見えない風貌だったのだが。しかし4月には料理学校出た新人を弟子に取るかもしれないとのことであった。やはり一人では仕事に限界あるからねえ。

1年半以上開いてしまったが、景気の事など聞きながら。星山氏は先日「しみづ」に行ったとの事。新橋鶴八分店に来ていた北新地「おおはた」の親方とは知り合いだそうである。

つまみからおまかせでお願いする。冷酒を所望すると、まず出されたのは山形の吟醸「男山」。癖のない淡麗な酒。お通しは、畑菜と油揚げのおひたし。

皿に更に載せて刺身がまず三品。甘鯛は皮目を軽く炙る。蛸は「しみづ」を見慣れていると割と小型のサイズ。赤貝は紐と共になかなか香り良し。塩とワサビは別の小皿に乗せて出される。

お酒をお代わりすると、今度出されたのは佐賀の「鍋島」だったか。爽やかな酸味を感じる。

金目鯛は、切りつけてから表面を軽く炙る。甘鯛も金目も水分が多いのでそれを飛ばす仕事が要るのだろう。立派な平貝も炙って切り分ける。貝類は炙ると甘味が増して結構。ただ、ちょっと炙ったものがちょっと多過ぎの気もするけど(笑)最後は子持ちヤリイカ。

ここまでつまみが供されると、握り用の焼き物の皿が置かれ、自然と握りの準備に。

「しみづ」は、白木のつけ台につまみも握りもそのまま出す江戸前スタイルだが、「まつもと」が祇園に店を出した時、それでは京都人に受け入れられないと客に言われて、つまみも握りも更に乗せて供するスタイルにしたそうであるが、それを継承しているのだろう。

下に氷を仕込んだ白木の種箱から、ヒラメ昆布〆、スミイカを出して切り付け、しばし俎板の上で温度を調整している。マグロ赤身も切り付け、軽く煮切りを塗ってこれも温度を戻して握りの準備。

老練の職人は冷蔵庫から種を出し、冷たいままで切り付けて握るのが当たり前だったが、寿司種の温度管理を工夫するのが普通になってきたのが十数年前に台頭してきた若手寿司職人達からだったのではないだろうか。「新ばし しみづ」がまだ新進気鋭の若手だった頃を思い出す。

酢飯は小さ目の木桶に入れ藁苞に包んで保温。こまめに奥から酢飯を補充する仕組み。

握りは小ぶりで「しみづ」に比べると比較的縦長の流線形。煮切りを引いて供する。これは「まつもと」譲りなのだろう。

まずヒラメ昆布〆。上品な旨味。スミイカもスカっとした独特の食感。どちらも酢飯の味が良く分かる種。酢飯は赤酢と塩だけで砂糖は使ってないとのことだが、固めに炊かれて粒が立ち、寿司種と共に噛みしめると一粒一粒が分かるような具合だが、これが実に美味い。今ほど強い酢飯に辿り着く前の「しみづ」の酢飯を思い出した。

煮切りを塗って数分置いた即席のマグロづけ、その後は中トロ。小型だというがそれでもシットリした旨味と滋味あり。

茹で上げの天然車海老は若干温度を下げてから、おぼろをかませて供する。包丁でふたつに切るほど大きい。甘味あり。

コハダは片身を2枚重ねて。ネットリとした身肉の旨さが酢飯にまた合う。 カスゴは柔らかく酢で〆た白身が口中でホロホロと溶け崩れる。アジも爽やかな春の脂。北寄貝は軽く炙ってから握る。これまた甘味が増して実に旨い。ウニは軍艦で。癖の無い旨味がサラリと口中で溶ける。良い時の築地「つかさ」もこんなウニを使ってたっけ。漬け込みのハマグリも古式を残す江戸前仕事。穴子は比較的小ぶりのものだが、炙ってから供する。煮つめに独特のコクがあってこれまた旨い。最後は玉子焼きを二切れ。これまたしばらく前に種箱から出して温度を馴染ませている。

マグロも光り物も、築地から引いている由。甘鯛やタコ、貝等、一部は関西での調達もあるというのだが。

手の空いた時を見計らって「おおはた」や「鮨竹」の事など星山氏と雑談。今でも土日営業しており定休は火曜日とか。仕込みは一人でやっており夜のみの営業だが、弟子が来て戦力になったら昼の営業も出来るのでは。

この店も7月で開店4周年とか。星山氏もまだ若い。「新ばし しみづ」がまだ新進気鋭の若手だった頃を、色んな面で思い出す店。若手の寿司屋というのは、実に清々しくも気持が良いものだ。気分良く勘定済ませて、星山氏の見送りを受け、階段を下りて「大阪しぐれ」を口ずさみながら北新地の街を歩くのであった。





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