97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
歌舞伎座、「團菊祭五月大歌舞伎」昼の部
バタバタして更新を忘れていた。

連休最後の週末、先週の土曜は歌舞伎座團菊祭五月大歌舞伎昼の部。

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最初の演目、「鵺退治(ぬえたいじ)」は54年ぶりの上演。梅玉、又五郎、歌女之丞、錦之助、魁春とベテラン揃いで全員機嫌よく演じる、短いハッピーエンドの妖怪退治譚。魁春は、時々だけどハッと綺麗に見える時があるのがやはり芸の力なんだなと思う次第。

15分の幕間を挟んで「菅原伝授手習鑑 寺子屋(てらこや)」

松緑の源蔵は前にも歌舞伎座で観ているのだが、今回初めて、他人の子を斬ってでも主君の子供を守らんとする、忠義と善意との心の葛藤に苦しむ人物として観ていて得心した。海老蔵の松王丸は、首実検で刀を抜く成田屋の型で演じるというが、なんだかあまり人物像に見るべき所が無いという印象がする。細かい形がどうこう言うよりも、よくなぞっていると思うが、例えば仁左衛門の松王に比べると、まあ年季が違うから当たり前なんだけど、なんだか腹落ちしないんだ。

毎朝子供と散歩してギリギリに歌舞伎座入りして5分で顔をして、出番が終わったら直ぐに帰って家で筋トレ。SNS全盛の時代に本人がそんな日常を発信しているから、役者としての神秘性が無くなっているのかとも思うけれども。

もっとも成田屋というのは、「市川宗家」「團十郎」というスーパーブランドを保持する歌舞伎の名門。ただ意外と代々早世で、血統も続いておらず縁戚関係も狭い。音羽屋の嫡男よりもおそらく海老蔵のほうがもっと隔絶して自由な立場なんだろう。海老蔵にも素晴らしい華があるのはその通りで、松竹の興行戦略としてはいずれ團十郎を襲名するに違いない。 團菊祭が菊之助、松緑と合わせて次の世代に引き継がれて行くことは結構な話だと思うけれども。

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ここで昼の幕間。本日の昼は歌舞伎座3階花篭でほうおう膳。月替わりの葉月御膳と内容は割とかぶっており500円安いので結局こちらでよいかな

幕間後は「十六夜清心(いざよいせいしん)」

女犯坊が犯罪者に転落する朧月の夜。幻想的な場面は「三人吉三」にも似ている。菊之助演じる怜悧な悪が印象的。月夜の白魚漁は江戸の春から初夏の風物詩。雰囲気が良い。

切りの演目は、「楼門五三桐(さんもんごさんのきり)

石川五右衛門と豊臣秀吉を播磨屋と音羽屋の大旦那が機嫌よく演じるわずか15分の演目。最初に大薩摩の語りが5分ほどあるから実質10分。しかしその割にはセットは壮大、人間国宝が二人出て大変お得な気がする。もちろん夜の部最初に、お互いの孫の初お目見得に出演する爺様二人であるから、ちょっと早めに来てもらい、午前の部の最後にも出したら営業上得策という戦略だよね(笑)


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