97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「新ばし 笹田」訪問。
水曜日は「新ばし 笹田」のカウンタで京料理。前の週に電話したら運よく空いていた。ちょっと間が空いてしまったので、昨今の景気の事等笹田氏と雑談。9月は台風が多くて魚が揃わず仕入れが大変だったのだが、逆に予約が少なくその点では助かったと。まあ商売には色々ありますな。11月初旬の築地移転の時には休みを取ろうと思っていたのだが、移転延期なので営業すると。

既に部屋のほうには団体が入っており喧しいが、カウンタはまだ私だけ。冷酒を貰って始めてもらう。お弟子さんの「海老蔵」も「松山ケンイチ」も段々と成長して頑張っている。

「九平次純米大吟醸」は、最初に爽やかな酸味を幽かに感じるが、その後にふっくらした米の甘みがそれを覆い、舌にサラリと水の如く溶けて行く。幾らでも飲める気がして危ない(笑)チェイサーに水を所望。

「新ばし しみづ」に教えられてこの店を最初に訪問したのが2005年の10月。それからもう11年。店が今のこの場所に移転してから既に5年だとか。そういえば東日本大震災の年だったものなあ。光陰矢のごとし。そんな昔話を笹田氏や奥さんとしながら。

最初にお凌ぎで出て来たのは鯖の棒寿司2切れ。鯖は松輪。脂と旨味が十分に乗っている。酢飯は関西風で甘みがあって柔らかいが、棒寿司にはこれもよく合って旨い。

茹でたてのきぬかつぎは、ネットリした大地の滋味あり。

小さな器でスッポン出汁の茶碗蒸しが供される。臭みや癖の一切無い上品なスッポン出汁が出ている。これまた素晴らしい。茹でたての茶豆。壬生菜と油揚げの煮物は定番の一品。出汁の旨味と胡麻の香りがしみじみと旨い。お酒は九平次純米大吟醸を継続。

笹田氏がピンクがかった大きな白身魚の片身に串を打ち、皮目に塩を振って焼き霜にするのを見ていると、「これは鰆です」と教えてくれる。本格シーズンはこれからで、もっと大きくなるんだとか。

お造りは、この皮目を軽く焼き霜にした鰆、銚子のヒラメ、剣先イカ。鰆は香ばしい皮目の香りに脂の乗った旨味が溶ける。ヒラメの脂はまだ軽いが旨味が実に上品。剣先イカは、細かく包丁が入り、ネットリした旨味がアオリのよう。

今年の松茸は、台風の影響か岩手があまり出回らず、長野産を多く使っているとのこと。盛はあと2週間くらいではと笹田氏が。間に合ってよかった。そういえば天麩羅も食しに行かねば。

普段、料理屋では基本的に写真取らないが、今年初松茸ということで、記念に写真を(笑)

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長野産松茸と淡路の鱧の土瓶蒸し。出汁が上品で香り高く素晴らしい。淡路の鱧の脂が出汁に溶け、松茸の香りも濃厚でまさに至福の旨味。

焼き物は、カマスの幽庵焼き。フックラとした身肉の旨味と皮目に染みたタレの美味さ。付
け合せの銀杏にも秋を感じる。

煮物は、ニシンと加茂茄子の炊合せ冷製。いわゆる京都のおばんざいで、のんびりほっこりと。ニシンは甘辛く煎りつけるように炊いてあり、あっさりした出汁を含ませた薄味の茄子との相性が良い。

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最後は、松茸と鱧のフライ。塩とウスターソースを添えて。笹田氏は、フライはやはりソースで食するのが大好きだと。確かにフライにはソースだよなあ(笑)京料理にウスターソースは邪道かもしれないが、和食には元々ハイブリッドな面もあるし。半分を塩で、半分はソースで。松茸の香りはフライでソースでもまったく負けない。お腹の中が全て松茸の香りで充満したかのよう。

番茶を貰って食事に。炊飯土釜で炊きたてのご飯。お新香にちりめん山椒、赤出汁。今日は新イクラが出たのが珍しかった。ただ新イクラの皮の処理だけは寿司屋に一日の長あるかな。何か皮が障らなくなる仕込みのコツがあるのだろう。

しかしやはり食事の〆は炊き立てのツヤツヤご飯に勝るものなし。お焦げの入ったお代わりも貰って。最後は煎茶に冷製の白玉ぜんざい。甘い物は普段食さないが、ここのはしみじみと旨い。

松茸は今月初旬まで。来月からは香箱蟹が始まり、この店の冬の定番煮物、自家製のおでんも始まる。11月12月と暇を見て毎月来ないと。


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