97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
歌舞伎座、「芸術祭十月大歌舞伎」夜の部を観た。
土曜日は、歌舞伎座夜の部。

中村橋之助改め 八代目 中村芝翫 襲名披露
中村国生改め 四代目中村橋之助     
中村宗生改め 三代目中村福之助 襲名披露
中村宜生改め 四代目中村歌之助     

賑やかに襲名披露が並ぶ「芸術祭十月大歌舞伎」。

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この日は10時から大相撲九州場所のチケットと11月歌舞伎座顔見世興行のチケットがどちらもwebで10時から発売ということで忙しかったが、大相撲のチケットのほうが取りづらいからまずそちらを。11月は出張が入っており、九州遠征して見物に行ける候補日は2日だけ。無理だと思っていたが、10時から一息置いてアクセスすると溜席の空きが。すかさずクリックしてカード決済まで無事に持ち込む。空きがあってカートに入れても途中でネット接続が切れたりするから安心出来ないのだ。溜席は本来相撲維持会員の関係者席で、今まで一度も取れたことないので満足。合わせて九州遠征のフライトとホテルをANAのパックで手配。歌舞伎座も一応何時もの辺りの席を確保。昼からは理髪店に行ってサッパリ。その後で歌舞伎見物と盛りだくさんのイチ日。

まず最初「歌舞伎十八番の内 外郎売(ういろううり)」。歌舞伎十八番に名前は残っていたが内容的には昭和になって十二代團十郎が復活させたもの。曽我物語の骨格と「暫」などの外形を借りて、いかにも古式江戸荒事を感じさせる演目になっている。

外郎売は松緑の口跡が朗々として良く、正月によく上演される江戸様式美に満ちたお目出度い演目を、しっかりと要となって演じ上げた。松緑は荒事が似合う。今月の舞台では昼の部「女暫」の舞台版も洒落っ気と粋があってよかったし、「幡随長兵衛」でも出尻清兵衛でしっかり脇を固めて大いに活躍している。

長めの休憩があって、大幹部勢揃いの襲名を祝う「襲名披露 口上」。綺羅星の如く人間国宝やら文化功労者が揃う口上はまさに歌舞伎の圧巻。坂田藤十郎は、三兄弟の一番下、歌之助を歌右衛門と間違えかける。我當さんは、三兄弟の名前を一人すっ飛ばして、それに気づき「ンガ~!」と慌てたが、もう一人の名前は、一度忘れるともはや出て来ないのだった。まあ、やはり三兄弟が揃って似たような名前で襲名というのは、お年寄りの大幹部にとって覚えるには大変なんだろうなあ。

児太郎、梅玉も、福助が歌舞伎座の舞台に復帰するために懸命にリハビリしていることを述べて客席から大きな拍手。成駒屋のもう一つの大名籍、歌右衛門の襲名は宙に浮いた形になっているが、どうなるのかね。

菊五郎の「奥さんに叱られながら」というのは笑いを呼んだが、似たようなくすぐりを連日やっているのだろう。一部トチリもあったが、もとよりお目出度い席であるからして、それを咎める雰囲気など無く、客席からは和やかな笑いと大きな拍手が。襲名披露というのは目出度くも派手で実によい。ただ時間は大幅に押した。

幕間では花篭で「襲名御膳」を。なかなか結構。

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幕間後は、新芝翫の襲名披露演目、「一谷嫩軍記 熊谷陣屋(くまがいじんや)」

芝翫、花道の出は重厚で立派。というよりも芝翫は顔が大きく映えるから、出は何時だって実に立派だ。しかし今回は、魁春の相模、菊之助の藤の方の絶望と相手の悲劇への同情が重層的に交錯する中心にどっしりと座り、芝翫型の隈取った赤い顔も映えてなかなか印象的に大きく成立している。

しかし後半は、團十郎型では最大の見せ場である「幕外の引っ込み」の「16年は夢だ」の台詞が劇の途中に挿入されるだけで見せ場にならないということもあり、義経の吉右衛門と弥陀六の歌六に舞台の中心を、あれよあれよという間にそっくり持って行かれるような印象に。まあ役者の格から言っても仕方ない面あるけれども。芝翫型の「熊谷陣屋」のほうが本家の文楽に近いのだそうであるが、だとすると「16年は夢だ」の台詞を掴み取って、幕外の引っ込みに使った團十郎の芝居の構想力、演出力が素晴らしかったということなのだろう。勿論、別の型を残すのも歌舞伎の歴史には実に意味のあること。

最後の演目、「藤娘(ふじむすめ)」の玉三郎は、暗転した舞台から、目が覚めるチョンパの出。若い娘の初々しい恋から酔った女の艶めかしい酔態まで一人で美しく踊り分けで、舞台を独り占めに。先月の「元禄花見踊」同様、最後の締めに全部持って行く圧巻の印象を残す。

いや~、なかなか面白かった。

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2016/10/19(水) 19:51:42 | | #[ 編集]
歌舞伎座通いも段々と習慣になってしまいました。映画観るのも好きですし、大相撲観戦もあるので、文楽や能まで手を広げないように注意しないとw
2016/10/22(土) 17:51:23 | URL | Y. Horiucci #-[ 編集]
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