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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
歌舞伎の後で、銀座「鮨 み冨」訪問。
日曜は、歌舞伎座、八月納涼歌舞伎の第一部と第二部を続けて。二部制の昼夜連続よりは時間が短いが、それでも流石に疲れる。

二部がはねた後、銀座「鮨 み冨」。二度目の訪問。歌舞伎、昼の部がはねた後など、通しの営業だし、絶好のロケーション。親方修行先の「新富寿し」もそんなシチュエーションで時折訪問したっけ。

5時に予約したが、入店するとカウンタにはまだ先客無し。どこの席でもどうぞと言われたので、一番奥の窓際に陣取る。お勧めの冷酒を注文。爽やかな甘味があるが、スッキリした飲み口。その後お勧めのもうひとつのものに変更。こちらは先程よりもドライで更にスッキリした飲み口。「新富寿し」では種類が少なかったが、この店のお勧め日本酒は、なかなか良い物を置いている。

まず、お好みでつまみを切ってもらって一杯。小さなポーションで切られてくるので、酒のつまみには結構。次のお客が来るまで三橋親方とあれこれ雑談して面白かった。

開店以来の景気を尋ねると、昔の「新富寿し」のお客さんも足を運んでくれて、だいぶ安定してきた模様。台風なので仕入れが大変でしょうと聞くと、、昨日の土曜日は昼間も二回転して開店以来一番の盛況で、魚が無くなりそうになり、翌日の今日は市場が休市。本日の営業は事前予約のお客のみなのだとか。昨日電話しておいてよかった(笑) 

この店は仕事する種が多いから、その日に仕入れて切って出すだけでは駄目な場合もあるからなあ。しかし多めに仕入れるとロスも出るし、このお盆の時期の寿司屋は大変。さすがに16日17日は休業で18日昼から営業再開だとか。

まずマコカレイ。シマアジと切ってもらう。どちらも上品な脂。タコ。石垣貝はフレッシュでネットリした甘味。煮たアワビは、煮貝とも言うべきしっかりした味付けで旨味が濃い。なかなか立派な個体。肝も添えて。これまた江戸前の仕事。漬け込みのハマグリもつまみで。「新富寿し」の仕事がそのままに。

開店してまだ一ヶ月経たないが、昔からの馴染み以外に、ホテルのコンシェルジュやカード会社からも予約の電話が入ってくるようになったとか。結構な話であるが、マナーの悪い大陸からの客が増えても困るかな。寿司屋慣れしたお客なら大丈夫だが。「新富寿し」の時は路面店だったので、外国人が迷い込んで来る事もよくあったらしい。

途中で箸休めに漬物が出る。お茶を貰ってそろそろ握りに。お好みで1貫ずつ注文。まず中トロ。酢飯は堅めに炊かれておりすっきりしたもの。もう少し酢が効いても良いように思うが、握る種に古式を残す江戸前仕事がしてあり、比較的濃い目の味付けなので、相性としてはこれで良いのかも。

コハダは新子の3枚づけ。爽やかな風味。酢締めのアジ、イワシ。アジは昨今生で出すところがほとんどだが、酢締めを常に置いているのは「新富寿し」譲り。生より酢締めが好きだなあ。

柔らかく煮上がったアナゴの後は、カンピョウ巻で締め。カンピョウも甘辛の濃い味付けだが、最後に食するのが旨い。

昨今の独立した若い寿司職人は、金にまかせて市場で何でもピンの物を引き、店はおまかせコースのみ、2万円とか2万5千円とかの店もあると聞くが、寿司屋としてはあんまり感心しない営業だと思う。

三橋親方は、お好みで、好きなものを好きな順で好きなだけ、なんでも注文してほしいとのこと。昔の良き寿司屋の挟持を感じさせる良い話。慣れない人のためにコースもあるけれども、こちらも値段はリーズナブル。今は仕込みだけ手伝って貰っている「新富」時代の兄弟子が完全復活したら、店のオペレーションもずっと楽になるだろう。

江戸前仕事について尋ねると、締めはもっと厳しく締め、ツメも濃くする方向に徐々に行きたいと。今でも「新富寿し」の味を忠実に承継しており、これはこれで今の世の標準より結構濃いと思うのだが、三橋親方が小僧として修行に入った頃の古き良き「新富寿し」ではもっとしっかりした味付けだった由。

しかし近年、当代のオーナー親方が一般受けを狙って若干軽めに調整したので、それを昔の仕事に戻して復活させたいのだとの事。確かに光り物など、酢より甘味が若干勝っているような気もしたけれど。今より更に古い江戸前仕事の復古になる。果たして、新富の源流を継ぐこの店で、仕事にどんな調整がされるのか、そのチャレンジを興味深く見守りたい。

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【店舗情報】
「銀座 鮨 み富」
中央区銀座5-10-11川島ビル2階
電話03-6263-9889



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