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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「平成中村座十一月大歌舞伎」、昼の部
本日は「平成中村座大歌舞伎」昼の部を。浅草寺裏なので、銀座線浅草駅から大して時間は掛からないと思ったが、仲見世を通ったのが失敗で、外国人観光客だらけでごった返しており、通り抜けに時間を要する。昔は花川戸に住んでいたし、近所の道は良く知っているのに失敗であった(笑)

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平成中村座は、以前も来たが、お茶子を始めとするスタッフが皆明るく親切で、キビキビ動き気持ちが良い。中村屋による事前教育も行き届いているのだろう。開演前の携帯電源落とすのを頼む時にも「演目が始まりますと中は江戸時代です。江戸時代には携帯電話ございませんのでよろしくお願い致します」となかなか洒落ている。

小屋は確かに江戸の昔はこんな大きさだったのだろうなという小さなもの。しかしこれが逆に客席と舞台との距離を縮めて、江戸の昔はこんなだったんだろうなという雰囲気に。座椅子に座布団で観劇というのも、あまり無い体験。

最初の演目は「源平布引滝 実盛物語(さねもりものがたり)」。勘九郎の次男長三郎が伜太郎吉を演じて、親父の勘九郎実盛が、いずれお前に討たれてやろうと約束するラスト。しかし五歳であれだけ舞台でちゃんと役をやれるというのもなかなか凄い。片岡亀蔵の瀬尾十郎は要所で舞台を締めた。

源氏の旗を握る切り落とされた女の手、実は源氏に心を寄せる実盛が物語るその経緯、そして死体に手を繋ぐ蘇り、実にオカルト風のプロット。そしていつか討たれてやろう、その日その場所、首が現れる池まで、まるで幻視したが如く太郎吉に語りかける実盛。老骨の実盛が討ち死にする合戦に髪を染めて出ていったという故事は当時有名で、それにかけた展開が物語として良く出来ている。

大歌舞伎とはいうものの、若干座組の軽さがあるのは、各都市でも歌舞伎公演を打っているこの時期、中村屋が主体の興行であるからある程度は仕方ない。

次の演目は「近江のお兼(おうみのおかね)」。以前の歌舞伎座中村勘三郎追善で扇雀が演じていたが、今回は七之助が。暴れ馬を片手で鎮めるという女強力が力強く、かつ若い女の恥じらいも見せて踊るのが眼目。下駄を履いて、両手の長い晒を新体操のリボンの如く振り回しながら踊るというのは結構身体能力が必要。なかなか印象的だった。

最後の演目は、「江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし(こりこりばなし)」

元々森繁久彌、山田五十鈴、三木のり平などで演じられた舞台喜劇が歌舞伎に移入。悪坊主を十七世勘三郎が演じていた事もあってその後、歌舞伎の演目に。吉原のある江戸時代が舞台。間男がした浮気に悋気を起こした女に、夫を殺したら一緒になろうと適当に言う言う不良坊主。真に受けた女が本当に旦那を毒殺したのだが、その旦那が生き返って。と役者同士の楽屋落ちも満載のドタバタの喜劇。

七之助のおきわは、愛想をつかした旦那への倦怠、間男の悪坊主への娘のような純真や嬌態、嫉妬など演じ分けて実に達者なもの。扇雀の演じるおきわの旦那は、上方の柔らかい味でトボけた笑いを振りまき、実に面白い。

座組に幅が無いだけあって、中村座では何時も舞踊以外の演目には全て出演していると言う片岡亀蔵は、白塗りのブサイクな女方として登場。なんでもできるバイプレイヤーだけあって、便利にこき使われて大変ですな。

登場人物が客席から登場し、お客をいじったりするのも面白い演出。演者同士のアドリブと思える掛け合いや楽屋落ちのような部分も一興。

ストーリーは怪談風味を見せつつも謎解き風になり、そして最後はまたカタルシスあるドンデン返し。客席も大いに沸いて盛り上がった。

平成中村座を出ても、帰宅するにも夕食に出るにも早い。上野に出て、西洋美術館の「ルーベンス展」を。神話や聖書の物語に人間の肉体の躍動を与え、目の前に迫るバロックの圧巻。

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そして夜は御徒町に移動して、「ぽん多本家」にて、カツレツを頼んで日本酒を一杯。実に久々の訪問。昔はポークソテーばかり食していたが、カツレツを頼むとこれも肉の香りと旨味が素晴らしい。ただ、低音で柔らかく揚げる代償か、衣の油切れが若干悪い来がする。もっともロース肉だが周りの脂肪をすべて切り落としているので、全体としてはバランスが取れているのかも。隣に来た一人客は相当な婆さんだったが、カツレツ頼んでいたからなあ(笑)

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