97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
清原和博の「男道」
Amazon.co.jpに、日本の本をまとめて発注。少量だとクーリエ便の送料のほうが書籍の代金よりもずっと高くなってしまうが、ある程度数量をまとめると安い。今週、ダンボールでドッと届いたので、夜はずっと読書の時間にあてている。

週刊誌で、売れていると書いてあったので発注したのが、清原和博の自伝、「男道」

おそらく、本人の口述をライターが文章に起こしたと思うのだが、このライターはなかなか文章が上手く、面白く読ませる。本人が書いてたとしたら驚愕すべき素晴らしい話ではあるが。

高飛車で人間味の無い巨人軍フロントへの怨念や、運命のドラフトによってこじれた桑田との関係など、実に興味深い告白。

「チームメイトの桑田に騙された」という衝撃と、後々まで残ったわだかまりなどが率直に書かれているところは、インタビューアーがきちんと清原本人の心情を把握してなければ書けないもの。

「なぜ、『俺も巨人に行きたい』」と事前に言ってくれなかったのか。正々堂々と競争して敗れたなら、あの時、桑田を祝福さえしていたのに」

という清原の無念は、確かに読む者の胸に響いてくる。

本当に巨人と密約があったかどうかは分からないが、桑田もあの時点では18歳の世間知らずの高校生だったわけで、おそらく汚い知恵をつけた大人達が、回りにずいぶんいたのではないか。

もちろん、清原の主観で描いた自伝であるから、本人に都合悪いことは、ある程度脚色して美談になってるに違いないのだが、それは誰の自伝であっても同じこと。

リトル・リーグの入団テスト。まだ小学3年生だった清原が、上級生を全て圧倒して、遠投でも50メートル走でも一番となり、観衆を唖然とさせる。この少年の日、「自分が何をするために生まれてきたのかを悟った」と「選ばれし者の恍惚」を語る部分は、実に印象的。まさに恐ろしいほどの身体能力を持っていだのだ。

若いうちに天狗になり、練習嫌いで遊び呆けたから大成しなかったと言われることもあるが、本当のところどうなのか。当時の西武の寮では、門限破りの罰金は50万。繰り返すたびにそれが倍になる。50万、100万、200万と罰金食らって、また門限破り。年棒600万円の時に、罰金400万円を払う段になった時、兄貴分の東尾投手が森監督と直談判、なんとか罰金を逃れたとかの豪快なエピソードも。

昔の野球選手は、連日飲み歩いて、二日酔いで球場行ってホームランかっ飛ばしたとかの伝説にことかかない。清原も、古き良き時代、ギリギリ最後の世代だったのだ。

PL学園時代、甲子園で残した大記録もそうだが、プロ入り1年目でホームラン31本、打率3割4厘は高卒新人のプロ野球史上最高記録。獲得タイトルことないものの、キャリアをかけて積み上げた生涯記録は、実に立派なもの。膝の軟骨が擦り切れて壊れるまで、力一杯のフルスイングを続けていたのは確かなことである。

誰よりも遠くまで届く、大きな美しいホームランを打つことだけに執念を燃やし続けた無骨な岸和田の大男。フェンスをギリギリに越えるホームランを狙えば数は稼げるが、そんなものは要らない。ただ大きいのを打つためだけに、渾身のフルスイングを続けた男。怪我との戦いに疲れ、もう来年はプレイできないと悟った場面も、鮮やかに本書の中に捉えられているのだった。
関連記事
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック