97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
鈴木宗男と佐藤優を連続で読むと
マスターズ中継を堪能した後、溜まった本を消化。

「汚名 国家に人生を奪われた男の告白」は、外務省のラスプーチン、佐藤優と一緒に塀の中に転落した鈴木宗男が、逮捕にいたる経緯から、外務省の腐敗、ガンと闘って議員に返り咲いた復活などを語る本。

基調低音のひとつはもちろん、「あんなに面倒見たのに、オレを追い落としやがって、コノヤロー」という外務官僚に対する怨念。ただ、相棒の佐藤優もイヤというほど本を出しており、その中でも鈴木宗男についてはずいぶん触れているので、この本で始めて聞くような目新しい話はさほどないようにも思われる。

北方領土の2島先行返還論や、ロシアとの交渉進捗裏話については、佐藤優が官僚らしく注意深く言葉を選んで言及している印象なのに対して、鈴木宗男は政治家の観点から、率直に自分の見立てを明快に語っており、この部分はなかなか興味深い。まあ、しかし、橋本政権が続いていれば、本当にエリツィンとの間で交渉が進んだかどうかは、これまた歴史の闇の中。

外交の裏話は、外務省が秘匿してオフィシャルには出てこないので、(まあ、それも問題なのだが)果たして鈴木宗男の言ってることが正しいのかどうかは客観的な検証のしようがない。基本的には自分に都合のよいことしか書いてないはずなので、割り引いて読まなければならないのは無論であるが、それでもなお、この本で言及されている、外務官僚の保身と利権防衛の構造は、つくづくうんざりする話である。

合わせて読んだ「外務省ハレンチ物語」は、「小説」と帯にあるのだが、圧倒的に下ネタが多く、実に下品な内容の本。だから最初から題名に「ハレンチ」と書いてあるだろうと言われればそれまでだし、外務省官僚が下品だからそれを活写しただけだということなのかもしれないが。

外務省の官僚が腐敗しているのは、佐藤優の著作に限らず、あちこちで書かれている事であるが、やはり、佐藤優の原動力のひとつには、キャリア官僚に対する怨念だ。もちろん、佐藤優にしても組織の中で、既得権を活用して、あちこちでよい目を見ていたに違いないが、キャリア官僚の特別待遇に比べると、それでもなお雲泥の差があったのだろう。

実名では書かれていないのだが、内部を知る人が読めば誰のことかすぐに分かる話のようである。軽く書き飛ばした本だが、その底には、著者の個人的な復讐心とも思えるドロドロが伺える。鈴木宗男と佐藤優を連続で読むと、さすがにもう結構ですと辟易するところがあるなあ(笑)


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