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97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
トム・ワトソン、全英オープンに散る
スコットランド、ターンベリーで行われている、今年のThe Open Championship(全英オープン選手権)は、タイガー・ウッズが予選落ちするという大番狂わせ。日本の石川遼と同じ組だったそうだが、遼クン目当てに日本から大挙して押し寄せたメディアが邪魔して、調子狂わされたのではないか(笑)まあ、石川遼の予選落ちは、さほどの驚きではない。もっと研鑽してから戻ってきてもらいたい。

昨日は朝からあれこれ用事があり、観戦できなかったのだが、この全英オープン、3日目を終わって、1打差で首位に立ったのが、59歳のトム・ワトソン。

若くしてトップ・プロに躍り出て、メジャー通算8勝。ジャック・ニクラウスを超える偉大なプレイヤーになると評判になったものの、1983年以降は一度もメジャー優勝無し。しかし、この年齢で復活とは、実に偉大なものではないか。1977年には、同じこのコースで、ニクラウスと死闘を演じて優勝。全英オープンは2連覇を含め通算5勝。通算2003年には、同じく、このターンベリーでシニア・オープン優勝しており、相性のよいコース。

ゴルフは年取ってもできるとはいえ、メジャーの歴史で、今まで50歳以上の選手が優勝した例は一度たりともない。59歳のワトソンが優勝すれば、記録を大幅に書き換える偉業。

本日、日曜は早起きしてTV観戦。ワトソンのプレイを最初から見るかと、7時過ぎに起きてTVつけたところ、すでにトム・ワトソンは4ホール目に。アメリカ西海岸とは7時間の時差と思っていたが、どうも8時間だったようだ。しかし、この時点で1打スコアを落としていたとはいえ、まだ1位タイ。

ワトソンは、さほどの距離は出ないが、往年のスイングは崩れていない。静かな笑みを浮かべた淡々としたプレイ。たとえミス・ショットがあっても、表情を変えずに静かにリカバリー・ショットに挑む。ショットの調子が悪いと、すぐにクラブを放り出したり罵ったりするタイガー・ウッズにも、見習ってもらいたいr立派な態度である。

ワトソンは、一進一退を繰り返しながら常に先頭集団に。後半、一位を争っていた、ウッドとウェストウッドがボギー連発して崩れ、18番ホールのティーに立った時点で、2位のスチュワート・シンクと1打差の単独一位。第1打は、フェアウェイ、センターを捉えるナイス・ショット。この時点でワトソンの歴史的優勝は、ほぼ確実のように思えたのだが。。。 やはり、全英オープンの各コースには魔物が住んでるのだなあ。

第2打も、グリーンを捉えるも、ピンをオーバーして、ボールはエッジにまで転る。しかし、ここからは十分にパーが狙える。2打で入れれば優勝。しかし、パターを使った戻しが若干強すぎた。そして、短いパー・パットは、完全にミスヒット。百戦錬磨のワトソンとはいえ、やはり緊張したのか。ここでシンクとのプレイオフに。

全英、ターンベリー・コースのプレイオフは、5,6,17,18番の4ホールをプレイしてその通算スコアで勝敗を。もしもタイなら、差がつくまで18番を繰り返しプレイするというもの。

しかし、風が吹き、体感温度は摂氏10度と言われたリンクスの、この気候を乗り越えて、あと4ホールを勝ち切る力は、残念ながら59歳のトム・ワトソンには残っていなかったようだ。

5番でボギーを叩き、シンクが1打リード。、6番ショートでは、大きく外したショットから奇跡的なリカバリーで、パーをなんとかキープして1打差のまま。しかし、17番では1打目を大きく曲げて深いラフに。そこからの脱出に失敗。4打目は、137ヤードしかなかったのだが、30ヤード近くショートしたヨレヨレのショートアイアン。もはや気力は残っておらず、そこから更に3パットしてダブル・ボギー。シンクがバーディーであるから、これであと1ホール残して4打差。勝負あった。

この時点で、メジャーの歴史に偉大な1ページを残すはずであったワトソン優勝の夢は、ターンベリー・コースの風に吹かれ、遠い夕暮れの空の彼方に消えて行ったのであった。もはやプレイする意味も無い18番ホールのティー。悄然と彼方を見つめるワトソンの哀しみに満ちた表情は、実に気の毒で見ていられなかった。

しかし、試合後のワトソンは、記者会見で、「まあ、お葬式じゃないんだから」と報道陣を笑わせるなど、実に立派な態度。ホールアウト後に中継のアナウンサーは、「We will not forget this championship because of you(ワトソンのおかげで忘れえぬ試合になりました)」とワトソンを称えた。

そう、今回2009年の全英オープンは、トム・ワトソンという偉大な敗者と共に、長く語り継がれる試合になるだろう。
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