97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
「西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編」
「西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編」読了。

西原理恵子が、自腹の1,000万円を投資し、FX(外国為替証拠金)取引に挑む。サブプライム問題がきな臭く香る中、いったんは元銭を何倍かに増やすのだが、リーマン・ショックを受けた金融危機の中、外為市場も大混乱。あっという間に積み上げた儲けを無くしてスッテンテンになるまでの実録マンガ。

FX取引では、大損した人も大勢いるらしいが、具体的な取引については、本書に詳しい説明一切なし。損した、儲かった、損した、を繰り返し、最後には、種銭の1000万円が、あれよあれよと言う間に吹っ飛んで終り。ある意味、サイバラらしい豪快な話である。

外為証拠金取引は、「小豆相場」が代名詞の商品先物取引同様、レバレッジを効かせて証拠金の何倍もの金額の為替取引が差金決済の形で行えるもの。例えばレバレッジが50倍なら、1,000万円投資すると、5億円を投資したのと同じ結果が得られる。ただし、もちろん、利益だけが大きくなるのではなく、損失の規模も大きくなる。

レバレッジが1であれば、これは外貨預金と同じ。株式投資同様に、レートが悪化しても現物を塩漬けにして持ってる選択もある。しかしレバレッジが大きい場合、ロスが証拠金を上回ると、強制的なロスカット(反対売買)が行われて、いきなりゲームセットとなる。元銭がスッカリ消えて、「はい、終わりました」となるのが恐ろしいところ。まるでタヌキかキツネに化かされたようだが、これが証拠金取引の恐ろしいところ。

レバレッジが50倍だと、外為レートが賭けたのと2%反対に動くだけで、あっさりとゲーム終了。この程度の値動きは1日にして起こりうる。まさに大博打ですなあ。

この本の後半には、FX取引とはまったく関係ない「鳥頭紀行」が収載されているのだが、「太腕繁盛記」の原稿が、1冊の分量になるまで種銭が持たず、スッカラカンになってしまったから、「鳥頭」を入れて1冊にしたのでは。まあ、これまた博打の悲哀をしみじみ感じる話だなあ。自腹で1,000万円突っ込んでいるからこそ、自虐で自分を笑い飛ばせるのだが。

FXでオケラになった後の、森永卓郎を招いての「お前らFXなめとんのか」対談も実に面白い。

森永の言うには、FXで勝つのは、運動神経、反射神経がよく、ドライで冷徹なハートの持ち主だけ。レバレッジも大きくすればするほど博打性が増すので、損切りが即座に出来て勝てるのは、何千人に一人だと。

「明日になったら上がってるかなあ」など、ポジションを放置したまま寝ていた、ボーっとした西原式投資方法では、生き馬の目を抜く者たちが集まる投資マーケットで到底勝ち抜くことは決してできないとのこと。なるほどねえ。

勝った時の配当率が100%ならば、負ける都度、その倍の金額を再投資してゆけば、いつかは必ず原点に戻る。もう一勝すれば大勝利。この「倍倍プッシュ」戦法は、確かに理屈は合ってるのだが、なにしろ軍資金が負ける都度に二乗で必要となる。現実的には10億くらい投資に突っ込める金が無いとムリとのこと。 It takes money to make money.というのは本当だ。

働いても金持ちにはなれない、カネにカネを稼がせなければ金持ちになれないのだ、とは投資の勧めでよく聞く話。まあ、わらしべ長者でもなければ、リスクを取らねば絶対に巨大な成功は訪れないのは理解できる。しかし、リスク取った時の災難というのも、これまた厳しいのであった。

ふと思い出して、昔読んで感心した、「リスク―神々への反逆 」文庫版を再度発注。
関連記事
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
なるほど
今回の記事参考になりました
2009/10/27(火) 04:16:13 | URL | fxだれでもプロトレーダーくん評価レビュー人 #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック