97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
日本航空は法的整理に
日本航空は企業再生支援機構の支援を受け、会社更生手続きの申し立てに。若干の迷走はあったが、結局法的整理の道を進むことで決着。

2月20日の上場廃止も決定したらしいが、1年前には200円だった株価がいまや3円~5円。大手企業の上場廃止が決まるといつもそうだが、投機マネーが大量に寄ってきて、1円、2円の世界で叩き合いをしながら、最後の最後に誰かがババを掴むまで、極限のマネーゲームが行われる。確かに3円で1億株買って、5円で売れば一瞬にして大儲け。昨日の東証の取引高の18%が日航株だったのだとか。もっとも100%減資が既に発表されているから、1円に張り付くまでの勝負は意外に短いかも。まあ、しかし金に飢えた餓鬼の世界ですな。

株式については、再生を信じて売らずに持ってた人には大打撃だろう。

一般の利用者で、マイレージ貯めてる人も心配だろうが、日航は再生支援機構にマイレージの保護を要請。マイレージというのは、事実上会社の負債であるから、年金や銀行からの借入同様に削減したいのは山々だろうが、それをやると今度は客が逃げて行くから売上が減る。なかなか悩ましいところ。ただ、ユナイテッド航空でも年々、特典航空券などへの引き換え条件は改悪されているから、将来的にはある程度の条件変更は不可避なのでは。

破綻の原因として、リーマン・ショック後の売上急減が屋台骨に響いたのは事実かもしれないが、究極的にはやはり「親方日の丸」の高コスト体質が原因。政・官との構造的癒着で、不採算な路線を次々開設した非効率も大きいだろう。新経営陣がここに大鉈を振るわなければ、V字回復は極めて困難だと思われる。

個人的には、日航は使ってないのだが、ナショナル・フラッグ・キャリアとして、異国の空港でJALに乗り込んだら、そこはもう日本という安堵を、どれだけ多数の海外在住者に与え続けてきたかを考えると、破綻というのはやはり実に残念な結果。もちろん事業は継続されるのだが、かなりの国際線は廃止されるだろう。

元日航社員であった直木賞作家、深田祐介が、日航の欧州オフィスに勤務した経験を元に書いた「新西洋事情」や「新東洋事情」は、もはやAmazonで検索してもユーズド商品しか見つからないから、とっくに絶版になってるのだろう。

日本が高度成長に沸き、企業は海外に次々と雄飛した輝かしい時代。海外各地にある日航のオフィスが、日本海外進出の橋頭堡であり、シンボルだった時が確かにあった。その時代の雰囲気を、海外生活のレポートと共に実に鮮やかに伝えた面白いエッセイであったのだが。

最新鋭のB-747に乗って、ジャルパックで海外に。JALのパック旅行がもたらした、海外旅行の大衆化は、日本という国の経済全体が着実に成長している証明でもあった。しかし、考えてみると時代は変わるものである。日本航空は既にその使命を終えたのか、また復活があるのか。それは日本経済全体への問いでもあるように思える。

いまや、世界のどこでも、パック旅行でゾロゾロ歩いてるのは中国人ばかり。我々が遠い昔に通り過ぎた道を、今辿りつつあるのが中国。我々はこれからどこへ行き、彼らはいずれ、どこに行き着くのだろうか。



関連記事
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
今回は「日本航空」に関するお話です。 ネタは、日航再生、猶予3年 大型機53機引退 日本航空の再建計画が正式に決まり、同社は新しい体...
2010/01/21(木) 00:00:52 | 明るいネット生活を始めましょー