FC2ブログ
97年から書き続けたweb日記を、このたびブログに移行。
小沢妻「離縁状」は本物か
先週の週刊文春は、小沢離婚手紙に加えて、AKB指原の男性問題という大爆弾もあって完売したとか。今週号は本日発売だったが、巨人原監督が女性問題で暴力団に1億円払ってたと巻頭記事でぶち上げて、これまたスクープ。なんだか最近、昔あった「噂の真相」みたいな週刊誌になってきたな(笑)

小沢離婚問題についても、「小沢妻「離縁状」の衝撃」として識者のインタビューを掲載した追撃記事あり。立花隆は「小沢の謎がすべて解けた」という記事で、地元を放り出して放射能恐怖症におちいった小沢一郎は、政治家としてもうおしまいだと断じ、小沢控訴審で夫人に証言してほしいとまで述べている。他の寄稿者も、「小沢には脱原発を語る資格はない」、「これは平成の「ハチの一刺し」だ」と言いたい放題。

しかし、まあ、あの手紙に描かれた小沢像は確かに頷けるものではあるものの、手紙自体が本物かどうかがまだ検証されていない。手紙が贋作だったら、これらの小沢批判の拠って立つ根拠がガラガラ崩れ去ることになってしまうのだが。

ただ、当の小沢の奥さんがまったく沈黙を守っているのも不思議な話。もしもこれが誰かが作成したニセ物ならば、代理人を通じてでも否定すればよい。しかしそんな動きもない。そこが若干解せない。この手紙の真偽が明らかになる時が来るのだろうか。



今も麻原を信じて
高橋容疑者"今も麻原信じている"

麻原の写真と共に、本やカセットテープも、オウム高橋容疑者がコインロッカーに残置したキャリーバックの中から見つかっている。オウム真理教が断罪され、教祖麻原が死刑判決を受けた事件なのだから、まだ教義を信じていると取られると裁判の上でも情状が悪くなるのは予想できる。平田容疑者など出頭時に「もう麻原は信じていない」と供述していたはずだが、高橋容疑者はまだマインドコントロールが解けてないようだ。

しかし、犯罪者とはいえ高橋にも不憫なところあり、やや同情する。オウム神仙の会の頃よりいる古参信者なのに、学歴主義のオウムだったからか、後から入信した者が次々幹部になるのに、高橋の出世は遅かった。

逃亡しつつ一緒に住んだ菊地は「好きな人ができました」と高橋を捨てて出て行き、相手の男に秘密を握られ金を取られる。逮捕された菊地は、高橋の潜伏場所や土地勘ある場所などペラペラしゃべり、すぐさま警察や世間が高橋を追う。ついに力尽きて逮捕。

長い逃亡の間も、もう麻原への信仰以外にすがるものがなかったのだ。

オウム真理教が全員犯罪者だった訳ではない。ごく一部の極端な者以外は、内向的で真面目だが、社会に受け入れられなかったような人々。それはオウムの後継となった、アレフやひかりの輪にもいまだ大勢残っているだろう。

教祖の麻原さえ、極端な暗黒面に落ちて犯罪の指示を出さなければ、ヨーガや小乗仏教系の修行を積み重ねているだけのおとなしい集団だったと思うのだが。

もちろん、いくら教祖の指示があったとはいえ、もとより犯罪に加担したのは本人自身が選んだ道であり、その犯罪については厳しく断罪されねばならないが。

昨日のTV番組では、サリン事件の記憶は薄れつつあり、オウムを継承した教団への若い層の入信が年々増えているようなことを言ってたっけ。



木嶋佳苗劇場と、中勝美
「木嶋佳苗劇場~完全保存版! 練炭毒婦のSEX法廷大全」読了。

題名からするとかなり下世話な本に思えるが、これは木嶋被告の法廷での奇想天外な発言から来ており、中身的には極端な興味本位に走らず、婚活連続殺人の木嶋佳苗裁判の実像を克明にルポしている。

「毒婦 木嶋佳苗100日裁判傍聴記」も実に面白い本だったのだが、話があちこちに飛んで、事件ごとの状況が分かりづらかった。本書では割と分かりやすく各事件ごとに、被害者の死亡や詐欺の状況が整理されている印象。女性から見た木嶋事件について巻末、「カナエギャル」座談会は実に面白かった。中村うさぎは、週刊文春でも何週間かに渡って、木嶋佳苗についてコメントしているのだが、本書のコメントも興味深い。

おそらくこの「怪物」木嶋を心底から理解することは、結局のところ誰にもできないと思うが、この2冊を読むと、木嶋の死刑判決についても、ある意味納得がゆく。

殺人については直接の証拠が無いとはいえ、全員同じ練炭で死んでおり、直前に会ったのも被疑者。訴追されてはいないケースだが、逮捕直前まで付き合っていた男性の家の火災報知機がいつの間にか全部外されていたなど、容疑者を犯人と推定するに十分な状況証拠が裁判で次々明らかに。詐欺事件については事実が克明に立証されており、被告人の犯罪体質が明らかに。ここまで揃えば裁判員裁判でも、死刑は免れ得ないだろう。

ちょうどニュースでは、舞鶴高1殺害、改めて無罪主張…控訴審初公判との記事。

以前の過去日記、「中勝美は無期懲役」でも書いたが、中勝美被告には2名殺害の前科があり、悪人面で近所でも評判の奇人変人。しかし、殺人を証明する証拠というと、現場近くにいたという目撃証言と、被害者遺留品について知識があった発言をした、という程度で直接の証拠無し。

検察は裁判員裁判の導入を前に焦るように起訴して裁判官裁判に持ち込み、一審は無期懲役。

免罪事件の歴史を見ても、警察は捜査線上に前科者や変質者が浮かぶと喜びすぎて他の線を一切捨てて捜査せず、いざ免罪ですとなったら、もはや真犯人を探すすべがない場合が多い。

捜査中の微罪で別件逮捕されていることからも、中勝美がモラルの無い悪人である事は事実と思うが、もしもこれが裁判員裁判だったら、一審の裁判員は木嶋に死刑を下したのと同じ確信を持って無期懲役の判決を下せただろうか。

この件に関しては、高裁判決が興味深い。

アル・カーイダ系情報は懸賞金5億5千万円
米、アル・カーイダ系情報に懸賞金5億5千万円

特別手配されたオウム高橋克也容疑者の懸賞金は1000万円なのに、アメリカは豪気なもんだ。スケールが違う。情報持ってたら提供してお金貰いたいが、イスラム武装勢力に関する情報はまったく持ってませんな(笑)

日本でアル・カイーダにまつわる情報を持ってるのは、まあ鳩山邦夫くらいか(笑)

今朝、会社までタクシー通勤。今日は暑くなりそうだから、タクシーの客が増えるのではと運転手に聞くと、本来なら金曜は稼ぎ時だが、今夜は日本代表サッカーがあるので、売上はもう駄目ですと嘆いていた。

すっかり忘れてたのだが、本日がヨルダン戦であることを思い出して、本日は飲まずに帰宅。さて、そろそろTV観戦だ。
オウム高橋克也容疑者
オウム高橋克也容疑者の写真と動向が次々に警察により公表されている。

人間の顔は年齢と共に変化するものとはいえ、まあしかし昔の面影がまったく無いのには驚くばかり。

菊地容疑者が逮捕された事を職場の同僚に聞いて逃走したらしいが、職場でもおそらく彼が元オウムの手配犯だとは、誰も分からなかったのでは。

現在の写真公開に伴って、警察への情報提供が激増しているらしい。割とどこにでもいそうな顔なんだよなあ。しかしなにしろ1000万円の懸賞金がかかっているから、一攫千金を狙ってちょっとでも似てるのがいたら、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」方式で次々連絡してる者もいるだろう。確度の低い情報に溢れかえったら、真実の情報がその中に埋没して捜査に支障をきたすのではと、ちょっと心配になってくるほど。

このところ「未解決事件 グリコ・森永事件~捜査員300人の証言」を読んでいるのだが、当時犯人の一味に間違いないと話題になった「キツネ目の男」も、今ではすっかり人相変わっているのだろうなあ。



皆で探そう、オウム高橋克也
菊地容疑者逮捕、相模原市内に衝撃…署員困惑

オウム事件の広域指名手配で、容疑者の顔写真は交番や駅などいたるところに長年貼られていたのだから、誰でも顔を思い出すことができたはずだが、近くにオウム手配犯が住んでると気づかなかった近隣住民は実に不気味な気がしているだろう。「毒婦 木嶋佳苗100日裁判傍聴記」では、木嶋が逮捕された後、通っていたパン教室の生徒達がパニックになったエピソードが語られているのだが、ちょっと似たところがある。

しかし、周りが分からなかったというのは、相当風貌も変化していたのでは。昨年末に自ら出頭した平田容疑者も、最初は警察が信じなかったくらい風貌が変わっていたからなあ

この逮捕により、オウム関連の広域指名手配で残っているのは後一人、高橋克也だけに。彼の逮捕に結びつく情報提供には懸賞金1000万円が提供される。本日の報道では、何年か前まで菊地容疑者と一緒に川崎に潜伏していたとの情報あり。田舎ではかえって目立つから、おそらく関東圏に今でも潜伏しているはず。賞金目当てにみんなで探そう!(笑)

凶悪には見えない甘いマスクの二枚目だが、しかしこの顔写真も、今では相当違っているのではないか。本名を隠した長年の潜伏生活が心身に与える影響は相当過酷なはずで、人相だって変えてしまう。現在の想像図も掲載されてはいるが、これに引きずられると、かえって目の前に本人がいても気づかない可能性があると思うのだが。

次長課長・河本母の生活保護問題
次長課長・河本 母の生活保護費受給認め謝罪

週刊誌の匿名報道に始まって、最終的にはエライ騒ぎだが、そんなに悪質な話かね。

芸人の境遇は売れるまでは実に悲惨。まだ無名時代に、福祉事務所から母親扶養意志の照会を受諾できなくてもしかたなかったのでは。まあ、問題はその後本人が売れてきたのに、いつまで受給し続けたのかということだが、芸人は一度売れてもいつ人気が無くなるか分からない稼業。凋落はアッという間。

テツandトモ、ダンディ勝山 ジョイマン、小梅太夫、レイザーラモンHG、古くは山田邦子など、一時は人気があってもすぐに鳴かず飛ばずになった芸人は枚挙にいとまがない。本人も昨年だったか膵炎で大病して活動休止した。母親の扶養するかどうかは、なかなか難しい判断だったのでは。

民法上では親の扶養義務は子にあるが、生活保護法ではその履行を強制できるまでの権限は福祉事務所側にない。まあ、実際には扶養する余裕があったとしても、諸事情で扶養を断る人もいる。他人には預かり知れぬ家庭の事情もある。身も蓋もなく言うと、扶養される資格のない親や直系血族だっているだろうし、親のほうからも扶養を申し出ない場合だってあるのでは。道義的には問題あるかもしれないが、国会議員が個人名を上げて叩くほどの大問題なのだろうか。

河本の場合は、子供の頃からの極貧の生い立ちや母親がアル中であることなど(どこまで本当か知らないが)たびたび笑いのネタにしていたから目立ったのはその通り。そして目立つと叩かれる。最近の日本では確かにそうなっているが、お笑い芸人が大金稼いでいるから叩いてやれという気分があったとしたらちょっとどうかと思うな。

まあ、実際のところもっと悪質な不正受給の話は聞く。中国から生活保護目当てで、大挙して親戚頼ってくるなんて話も以前に報道されたが、まずそんな案件を厳しくチェックするほうが大事なんではないかなあ。


入れ墨して公務員生活
大阪市職員50人が入れ墨 橋下市長「やりたいなら民間へ行け」

まあ、相変わらずの橋下市長のパフォーマンス。民間なら入れ墨してもよいのかという気もするのだが、それは置くとして、意外に市役所にも入れ墨してる人がいるものだ。ただよく読むと環境局の職員というから、ゴミ収集などの現業職員が大半で、デスクワークの職員ではないのでは。

そういえば、アメリカでは、一度、シカゴ、オヘア空港で、腕に入れ墨してる入国管理官が担当になった事があった。公務員だから入れ墨してはいけないという法律はなかろうが、日本の場合、一般に唐獅子牡丹や龍のような古典的入れ墨は、非合法暴力組織の構成員と密接に関連があるから、闇の勢力との結びつきが問題となるのだろう。

ただ、若気の至りで彫り物を入れたが、現在は真面目にゴミ収集の仕事してるような人まで眼を三角にして咎めなくてもよい気がするのだが。市の助役や局長が、実は背中に唐獅子牡丹をしょっていて、組織暴力の構成員であったというのなら大変なスキャンダルだけれども。

そういえば、先日読んで感想を書いた、「瀬島龍三と宅見勝「てんのうはん」の守り人」は、実に珍奇なるも興味深い本であったが、この本には、入れ墨を入れた皮膚は汗をかかなくなり、皮膚呼吸による老廃物の排出が上手くゆかなくなり肝臓を痛める、ヤクザがだいたい肝臓病で亡くなるのはそのせいだとの記載が。本当なのかどうかは判然としないが、少なくとも広範囲に入れ墨して健康によい点はなさそうだな。

猫ひろしのオリンピック出場
猫ひろしさんの五輪出場資格、国際陸連が疑問視

猫ひろしがカンボジア代表の座を金で買ったのではないかという疑惑が、ちょうど今発売中の週刊新潮にも掲載されているのだが、状況はだんだん厳しくなってきたようだ。

カンボジアは、長く続いたポルポト独裁と自国民大虐殺、その後の内戦の惨禍からまだ回復しておらず国際的にも最貧国。国民の生活水準も最低水準。はっきり言ってスポーツなどやっている余裕のない国。

猫ひろしが獲得したのは、陸上競技で五輪参加標準記録AもBもクリアした選手がいない国に一つだけ与えられる特別枠。本来なら代表ゼロだが、アマチュア・スポーツ振興と国際親善のために、(こういってはなんだが)可哀想だからひとつだけ枠を差し上げましょうという配慮。オリンピックで時折ひどい珍記録出す選手がいるのはこの枠で出場しているから。しかしこの枠は、当然ながらカンボジア人のために使われるべきで、いくら国籍取得したといっても、日本に住んで日本で練習している猫ひろしに与えられるべきではないと思うがなあ。

週刊新潮の記事にも登場して、貧しい国でスポーツをやる苦労と自国オリンピック委員会の選手へのお粗末なサポートを非難し、代表選出判断へ疑問の声を上げたカンボジア随一のランナー、ヘム・ブンティンは、15日のパリ・マラソンで猫ひろしのベスト記録を7分近く上回る記録を出した。

ま、それでも五輪参加標準記録には届いてないのだが、いずれにせよ猫ひろしも届いていない。実力だけで選考するなら、やはり記録がよいブンティンのほうなのでは。

ところが、カンボジア五輪委専務理事は猫が代表となるのは変わらないと声明。 ブンティンは自国の五輪委を批判した事から仲たがいしているのだが、関係が悪いからといって実力で代表を選ばないというところがいかにも後進国。やはり裏で金が動いているのだろうか。

猫ひろし本人は、芸人として活躍してないのを見ても、目端の利く要領のよいタイプではない。むしろ無能な人間。彼が自分で悪だくみの絵図を書けたとは到底思えない。おそらく彼を担いで商売しようとする人間に利用されている面もあるのだろう。「日本の誇りだ、猫ひろし頑張れ!」と素直に喜ぶ気にはなれず、なぜか嫌な気分になるニュースだ。

もしも五輪に出場できたなら、少なくとも猫ひろしはその後も日本に戻って来る必要ないから、余生を全てカンボジアのために使ってもらいたいものだ。


木島被告死刑と裁判員裁判
木嶋佳苗被告に死刑判決

裁判員は100日拘束されたのだそうだが、実に大変な仕事。被告を殺人に直接結び付ける物証はなく、自供もないから、状況証拠だけで死刑を下すのはなかなか過酷な判断だったのではないか。

付き合ってた男性3名が、みんな木嶋被告が購入した記録のある練炭と同型の練炭で自殺、事故死しているという点は、どうみても普通の状況であるとは思えない。今時練炭コンロなんか使う人だって稀なのだからあまりにも怪しいのはその通りだった。捜査過程でも完全黙秘を貫いたふてぶてしいところは和歌山カレー事件の林真須美を思い起こさせる。細かい法廷の様子などはチェックしてないから知らないが、証言を通じた心証も真っ黒だったのだのかも。

まあ判決は判決として、このような死刑事案で、裁判員に量刑の判断にまで参加させる事に関しては、過去日記に書いたことと考えは変わっていない。

死刑という人の命を奪う究極の刑罰の認定を市井の人間にやらせるのは行き過ぎだ。プロとしての訓練を受け、職も保証され、その果たす重責に見合った高い報酬を得ている職業裁判官達だけが引き受けるべき重荷のはず。裁判員には「人に死刑を課してしまった」という心の重荷に対して何の見返りもないのだから。

犯罪に対する厳罰化を求める流れを受け、判決が甘い甘いと糾弾され続けた裁判所が腹を立て、そんなに言うのならお前らも判決下してみよと一般国民を引きずり込んだのが裁判員制度ではないかと勘ぐっているのだが、裁判員にも判決の重荷を背負わすのだったら、軽減されたその分だけ裁判官の給料を低くしてもらわないと話が合わない。

もちろん、被告が真実を述べているか、反省しているか、あるいは虚言を繰り返しているのかの認定は、必ずしも法的知識は必要なく、狭い世界にだけ住む職業裁判官よりも、広い人生経験がある市井の人々判断のほうが妥当だという理論はありうる。アメリカの陪審員制度も、裁判に国民の正義に対する感覚を反映するという意味がある。

しかし、アメリカの陪審員は有罪か無罪かを決めるだけ。量刑はプロの裁判官が決定する。これがやはり普通であって、日本の裁判員制度でも、それでよかったと思うがなあ。
天皇陛下の国事行為復帰
天皇陛下が国事行為復帰

皇太子に委任した国事行為の臨時代行解除が閣議で決まった。天皇陛下の胸水はまだ滞留しているが、息切れはあまり感じなくなり、時間はかかるが消失すると判断したとのこと。もちろん結構な話ではあり、医師団がそう言うなら大丈夫なのだろうが、もうご高齢でもあり、あんまり無理しないほうがよいと思うがなあ。

以前、天皇陛下の全仕事を読んだ時にも感じたが、天皇陛下のスケジュールというのは毎日分刻みで実に忙しい。そして、引退もできないし定年も無いというのが困ったところ。

総理大臣、最高裁判所長官の任命、憲法改正、法律、政令、条約の公布、国会の召集、解散などの国事行為は、実はハンコ押したり出席したりするだけで、実質的決定権も裁量の余地もないのだが、憲法に定めてある故に勝手に止める訳にはゆかない。

外国の大使及び公使の接受の規定もあり。上記の本を読む限りでは、どんな小国の代表でも交代の際には皇居に来てるようだが、こんなのも全部やる必要あるかねえ。とはいえ、ガーナやガボンは来てもらわんでもよいなとか、チャドやハイチ、ホンジュラスも断ろうなどと宮内庁で線引きすると、やはり国際問題に発展しかねないかもしれない。

新嘗祭などの宮中祭祀については、天皇が司る一子相伝の祭儀であって、これは削減不可能。、国際親善活動、福祉施設訪問や被災地お見舞い、戦没者・災害追悼式出席などについても、天皇陛下が出席するかしないかで、ずいぶんと重みが違ってくるからなあ。

国事行為については臨時代行の定めがあるが、国事行為でないものを代行するとしたら、皇室典範の定めで摂政を置けることになってはいる。ただ大正天皇の時も摂政を置いたのはもう病が重篤になり再起不能という状態の時であったから、現時点でそれを置くというのもはばかられる。なかなか名案が無いものだよなあ。


「上杉隆 vs 町山智浩 徹底討論」を見た
フリー・ジャーナリスト上杉隆は、政治家事務所で秘書として働いた経歴から政治の内幕には詳しく、「官邸崩壊 安倍政権迷走の一年」や、「世襲議員のからくり」は、過去に実に興味深く読んで感想書いたこともある。

しかし自由報道協会を立ち上げてから、小沢一郎を礼賛したり、福島原発事故報道では恐怖を煽るようなデマ記事をたくさん書き飛ばすなど、どうも実態は感心しないジャーナリストなのではと感じていた。

そして最近、上杉は、ベイエリア在住アメリカ日記の映画評論家町山智浩とtwitter上で大トラブルに。これは、双方共に出演していたTBSラジオ番組「小島慶子キラキラ」から上杉隆が降板した真の理由を巡るもの。その後も周りを巻き込んでずいぶんとやりあっていた。

しまいには、ニコ生で太平洋を挟んで本人達の討論を生中継するという話にまで。ネット上での喧嘩というのは、日記猿人の昔から、ネット野次馬には実に面白いものなので注目していたのだが、当日は酔っ払って帰宅したため、結局視聴できず。残念に思ってたのだが、ニコ生×BLOGOS番外編「3.14頂上決戦 上杉隆VS町山智浩 徹底討論」のページで今でも記録が残っているのを発見。本日朝からさっそく視聴。私も物好きだなあ(笑)しかし当日は深夜にかかわらず17万人が視聴したというから、火事と喧嘩は江戸の華ですな<違。

町山も論争は大得意なるものの、スカイプでのリアルタイム対談では余計なことまでしゃべり過ぎと言う気が。ただ全般的に上杉隆の態度は感心しない。自分に都合悪い質問に関しては(まあ、発端からして全部そうなのだが)ふてくされた態度で、なるだけノラリクラリと関係ない余計な事からしゃべって、論点をはぐらかし韜晦しようという意図がみえみえ。あれは悪く取るといわゆる詐欺師の語りだ。

町山の質問は上記のブログに討論前に「公開質問」としてまとめられて公開されていたのだが、上杉は事前にチェックしたのかしないのか、本筋以外のことをしゃべり続ける。しかし町山の辛抱強い追求により、大筋の回答は判明した。

上杉隆本人の経歴については、NHKの正式社員だったことは一度もないと本人が認める。記者としての内定通知とNHKからの口座への振込履歴があるというが、要するに正式社員ではなく、報道局のアルバイトのような形でお金を貰ったことがあるだけ。ニューヨークタイムズ日本支局でも記者ではなく、最初はインターン、そしてリサーチ・アシスタントとして採用されたが、記名記事は一本も無し。本人もそんな実力ではなかったと認める。著者経歴というのは特別な理由なければ出版社が厳格に裏づけ取る訳ではなく、著者の申告に拠るのが普通と思われるので、NHK記者やNYT記者という履歴が過去のインタビューや著作など存在するのは(本人は編集の間違いと言うが)やはり本人自身の意図的な経歴詐称があったとしか思えない。「NHK報道局勤務です」というのも、「正社員ではありませんが」と付け加えなければ職歴として不適切な気がするが。

「官房長官が官邸機密費ネコババした」発言についても上杉はダラダラと関係ない反論。「着服とは言ってない」というのが最後の防衛ラインか。普通「ネコババ」というと「着服した」の意だが、辞書には「悪事を隠すこと」という意味も一応ある。官房長官が「着服した」と報じて裁判で訴えられた場合、勝てる「裏」が取れてないと考えるのが妥当。

上杉隆が「原発問題で東電批判をしたから降ろされた」と主張した「キラキラ降板」問題については、町山が「ネコババ発言が理由とした私は間違ってました」といきなり発言。しかしこれは上杉に降板の顛末を語らせる一種のトラップ。結局、上杉が饒舌に降板の顛末を語るうち、原発事故前に既に降板が決定していたことが明らかに。この言質を取った時の町山の満面の笑顔が印象的。喧嘩上手なんだなあ(笑)「原発問題で東電を追求したから切られた」と本人が語った正義のヒーロー像は、やはり上杉本人の意図的な印象操作だったことになる。

町山は自分の上記ブログで、映画「コンテイジョン」て恐怖デマを飛ばして祭り上げられ、それを商売をするブロガー記者を例に上げて上杉を批判しているのだが、確かに上杉には、経歴の詐称疑惑や、裏づけの甘い書き飛ばし取材、twitterで自分を賞賛する信者のコメントを自らRTして拡散するいわゆる「教祖マーケティング」など、実に胡散臭い行動が多い。もっとも信者は大勢いるんだよなあ。

原発事故関連では、アメリカのメディア自体が当初の情報不足から、ずいぶん間違った推測でデマ記事を書いており、それを孫引きした面もあるのだが、極端な反核運動家のクリス・バズビー呼んだ記者会見も日本の為にはひとつも役に立たなかった。最近でも「郡山市が毎日公式測定している空間線量は測定直前に水を撒いて低い値にしている」というヨタ話を発信。水撒いて線量が下がるのなら誰も除染に苦労などしない。

日本の既存メディアや因習的な記者クラブ制度を礼賛する気はサラサラないのだが、逆に日本のフリー・ジャーナリストが、本当に全ての制約から自由で、真実に誠実に向き合ってるのかと問うのなら、上杉隆は残念ながらそうではないと思える。自らの経歴を詐称する者にはロクなのはいない。自由報道協会では、文春に甲状腺がんのデマ記事を書いた「おしどりマコ」もひどかった。上杉のような人間が代表を勤める自由報道協会自体も、実は訓練されていない馴れ合いB級ジャーナリストの集まりなのではないかと感じさせるような討論だった。

柔道の学校必修化はどうかねえ。
来月から中学武道必修化 柔道の安全確保は?

そういえば、私自身が通った学校は、中学も高校も体育の授業で柔道があり、柔道着も買わされて持ってたし、大学教養課程の体育でも柔道のコマがあったのだが、今度は武道の授業が必修化されるとのこと。

ちょっと前に読んだ記事では、日本では、中学と高校での柔道事故で昨年度までの28年間に114人の子どもが命を落とし、275人が重度の障害を負っている。しかし日本の3倍の柔道人口がいる(←これも驚きだが)フランスでは近年まったく学校での柔道事故は起こっていないのだという。日本の柔道指導には何か根本的な問題が存在し、子供を危険にさらす柔道必修化は拙速に行うなという主張だった。こんなに日本の学校で柔道による死者や怪我人が出ていることはまったく知らなかったし、この事故の件数は確かに異様だ。

ただ、体育の授業で「支え釣り込み足」や「体落とし」、「大外刈り」等の技は一応練習したが、はっきり言って素人同志が組み合ってバタバタやっても、大した技はかからない。やはり相手の体重バランスを崩すテクニックと技をかけるタイミングを相当修練しないと、学校の普通の授業で柔道やっても、大怪我したり死んだりするケースは無いと思うのだがなあ。以前読んだ記事でも、事故が起こっているのは、ほとんど柔道部でのしごきでは。

もっとも学校の授業でも、教師が見てないところで、大柄な少年が運動できない小柄ないじめられっ子に、内股、一本背負い、巴投げなどの立ち技や、頚動脈を締めるような寝技を見よう見真似で掛けると、深刻な事態に至るケースはあり得ない話ではない。各中学校にちゃんとした柔道の指導者がいるとも思えず、無理して必修化する必要も無いとは思うのだが。

個人的には柔道の従業があってよかったことというと、柔道の試合を見て、大外刈りだ、内股だ、上四方固めだとちょっとは技が分かる程度だろうか。過去日記で動画を紹介した、日本柔道最強の男、木村政彦の試合の「鬼の大外刈り」や締技は凄まじかったなあ。講道館柔道に統一される前の昔の柔道は、一種野蛮な凄みがあった。

まあやはり、格闘技というのは本来は実に危険な競技であることには間違いがない。必修化するなら剣道にしておくべきなのでは。

木嶋被告に死刑求刑
木嶋佳苗被告に死刑を求刑

埼玉婚活女保険金殺人裁判は、木嶋佳苗被告が犯行を全面否認のまま、本日検察が死刑求刑。

出会い系サイトなどで知りあって、付き合ってた男性3名がみんな練炭で自殺、事故死しているという点は、どうみても普通の状況であるとは思えない。だいたい今時練炭コンロなんか使う人がいるかねえ。

そう考えると実に疑わしいのだが、犯行を直接被告と結び付ける物証が無いのも事実。被告も全面否認。このあたりはOJシンプソン事件に似ている。

日本の裁判員裁判は、量刑まで裁判員と裁判官が合議して決める。アメリカの陪審員は有罪か無罪かのみ決めて量刑は裁判官。本人否認のケースで死刑求刑だと、この判断は実に過酷な気がする。何度も書いてるが、日本の裁判員制度はあまりにも普通の市民に負担をかけすぎだ。量刑の判断は、訓練を受けそれに見合った報酬を得ている職業裁判官が行うべき。

OJシンプソン事件の時は、警察の初期捜査がずさんだったこと、捜査員の人種差別発言が明らかになったこと、犯行現場で発見されたグローブが小さすぎてOJの手に合わなかったこと等の総合的心証が陪審員を無罪に動かした。ただ、本件については、被告が潔白だという証拠もまた出てきていない。しかし、疑わしきは被告人の利益にというのが裁判の大原則。今回の裁判員も相当苦渋の判断を求められるのでは。

まあ、しかし本件で一番の謎は、この木嶋被告が、デートクラブ嬢として相当稼いでおり、出会い系サイトでもモテモテで、付き合った男性が次々と決して小額ではないお金を用立てているということ。なんでも、逮捕されてからも追っかけのファンがいるとも報道があった。世の中しかし、まったくもって不可解だよなあ。

ロシア指導者「ハゲフサの法則」は生きていた
ロシア大統領選挙は、プーチン首相陣営が勝利宣言

まあ権力を握る与党を牛耳ってるのだから、ライバルになりそうな人間は投獄したり弾圧したり自由自在。多少の逆風が吹いても勝たないほうがおかしいということですな。

そして過去日記に書いた、ロシアの指導者は、頭がハゲとフサフサが交代でなってるという、ロシア指導者ハゲフサの法則は今回も見事に成立。

プーチンは現在59歳。ロシア大統領の任期は6年で、2期までできるから今後再選されたら71歳までその座にいる。もしもまだやる気なら、またワンポイントで子分のメドベージェフを立ててくるのでは。そしてメドベージェフが6年やると、プーチンは77歳。まあ返り咲きが絶対不可能という年でもないかも。そうすると、このハゲフサの法則はまだまだずっと続くことになるのだが。

5000年前のアイスマンはO型
「アイスマン」O型だった…ミイラ、遺伝子解析

この記事にある「アイスマン」については、昔、「5000年前の男―解明された凍結ミイラの謎」を読んだことがあるのだが、発見の経緯が実に面白かった。

アルプスの溶けた氷河から顔を出した遺体は、当初現代の遭難者だと思われたのだが、銅製の斧や火打石、焚きつけ、矢筒と弓矢など、現代離れした奇妙な物を所持しており、手作りの革製衣服の残骸も回りに。氷漬けの遺体と遺品を回収して放射性炭素年代測定すると、この男性のミイラ化した遺体が5000年以上前のものだと判明したという驚愕のノンフィクション。

この報道読むと、更にあれこれ調査が継続中のようだ。まあ血液型がO型であることはあまり重要ではないかもしれないが、現在のイタリア・サルデーニャ島の人々と遺伝的に近いというのは興味深い。

だとすると彼はイタリアからアルプスを越えて北に向かっていたのだろうか。なぜ氷河に埋まってしまうような冬期にアルプス越え図っていたのか。いや、ひょっとして誰かに追われて山に逃げ込んだのだろうか。

5000年前というと日本の縄文時代だが、まだまだこの「アイスマン」を巡るドラマは、解明すべき実に興味深い謎に満ちているのだった。


まあ、当然と言えば当然の死刑確定
光母子殺害事件、元少年の死刑確定へ…上告棄却

山口県光市で1999年に母子2人が殺害された事件で、差し戻し後の控訴審で死刑となった大月孝行被告の上告が最高裁第1小法廷で棄却。死刑が確定した。

この事件については、

光市母子殺害死刑判決と永山則夫
光市母子殺害事件が22日に判決
諸手を挙げて死刑を推奨するわけではないが

など何度か過去日記に書いており、言いたいことは既に尽きている。

最初から死刑にはなるまいとタカをくくって真摯な反省を怠った本人が悪いのはもちろん、最高裁が広島高裁の判決を破棄し、審理を差し戻してからは、集まってきた死刑反対の「人権派」弁護士達が、なんとしても死刑にだけはさせるまいと荒唐無稽な主張を繰り返し、本人にもあれこれ余計な教唆をしたのが、かえって裁判官の心証を悪くしたのではないか。

凶悪犯罪が激減した現代において、「4人殺さなければ死刑にならない」という「永山基準」がもはや通用しないという判例のひとつともなった。

特に本件に関しては、妻と娘を殺された遺族である本村洋氏が犯罪被害者の権利擁護と犯人への極刑を求めて言論活動を粘り強く行ってきた執念も、裁判官の心証に影響したのかもしれない。

日本では、「賢い我々が馬鹿な庶民に教えてやる」と言わんばかりの「上から目線」の死刑廃止運動は一度も国民の広い共感を得たことはない。どんな世論調査でも死刑維持派が大多数。個人的には「仮釈放無しの終身刑」が制定されるなら、どうしても死刑を存置すべきとまでは思わないが、この判決に関しては、単に「正義はなされた」と考えざるをえない。

犯人も、「生きていなければ罪が償えない」などと妙な理屈をこねるのはもう止めたほうがよい。支援者も、「あなたは環境の犠牲者だ」などと本人を勘違いさせる言動はつつしむべきだ。悲惨な環境に育っても、強姦殺人など犯していない人間のほうが世の中の絶対多数。悲惨な境遇は強姦殺人の免罪符ではない。

自らの罪を潔く認めて反省し、宗教に救いを求めて残り少ない日々を有意義に送り、従容として死に赴くことこそ犯人のこれからすべきことだ。


金正男への兵糧攻め
金正男氏 送金中断でホテル代にも困窮=露週刊誌という記事。

昨日の日記で感想を書いた、「父・金正日と私 金正男独占告白」では、中国やマカオで結構気ままで裕福な暮らしをしていたように思える金正男だが、上記の記事では、このところすっかり金に困っているとのこと。今までは北朝鮮からの送金があったのだがそれが、途絶えたのではと記事は推測している。

やはり、この日本で出版された本で世襲を批判し、金正恩の政権維持能力への疑問を語った発言が紹介されたのがまずかったのだろうか。

父親の金正日も、権力を手中に収めるまでにはずいぶんと謀略を凝らしたのだという。異母弟の金平一は、欧州諸国の武官や大使に任命され、30年以上公式には本国の地位を得ていない。そして、金正日の後を継いだ三男の正恩も、おそらくこの異母兄を北朝鮮に戻すつもりはないだろう。

しかし、完全に兵糧攻めにしてしまうと、窮鼠猫を噛むで、更なる北朝鮮政権批判が飛び出し、それはそれでまずい気もする。

中国にしても、金正男は、北朝鮮をコントロールするために役立つ駒のはず。このまま困窮させて乞食にする気はないと思うのだが。まあしかし、異母弟が独裁国家を承継した以上、おそらく今まで通りに呑気に気ままな生活を送る訳にはゆかないのだろう。

センター試験の歴史問題はおかしくないか
センター試験の時期になると、大学受験の時世界史でひどい点を取ったトラウマが蘇り(もっとも一科目捨てるのは計画通りで、現役合格したから実害はなかったのだが)、「世界史」の問題がいかに枝葉末節な知識を問うているかをボロカス書くのが習わしとなっている。今年もボロカス書こう(笑)

ちなみに昨年の日記では、
受験の世界史の問題は、何度見ても、生きてく上での教養、生活を豊かにする知識などとはまったく何の相関もない、枝葉末節な歴史オタクの知識を問う問題にしか思えない。
と感想書いたが、本年の問題見ても、まったく感想は同じ。

歴史の入試問題は、「暗記モノの細かい枝葉末節の知識だけを問う難問奇問が多い」という批判は以前から根強くあり、おそらくその辺りを気にしてか、問題の形式としては一見、まるで文章を読ませて考えさせる問題のように見える。しかし設問で掲示される文章は、後の質問とはまったく関係がない。問題文に出て来た単語だけを取り上げて、設問の文章内容とは関係ないことを聞いてる質問ばかり。ヒエロニムス・ボスの絵画写真が掲載されている設問もあるが、この写真も質問にはまったく関係ない。これには呆れた。

はっきりいって設問に使われたパラグラフは読むだけムダ。体裁だけつくろっている、コッパ役人的発想のオタク歴史学者が作った悪問ばかりではないか。それにしても、選択肢の文章だけ見ても、知らない単語だらけなのには参るなあ。

・ギリシャでホルテンシウス法が制定された。
(はあ? ホルテンシウス法って何だ? 見たことも聞いたこともないぞ)

・ペトラルカが抒情詩を作った
(ペトラルカって誰? 知らんなあ)

・19世紀にムラヴィヨフが東シベリア総督となった
・班超が西域都護となった
(ムラヴィヨフも班超も、今までの人生で一度も聞いたことない名前。今後の人生で知ることもないだろう)

また、こんな設問も。

・中国の税制を古い順に並べよ、地丁銀制、両税法、一条鞭法

(古代中国税制の研究にこれから一生を捧げるつもりならともかく、こんなことを知って何か人生の役に立つのでしょうか、センセイ? これは難問奇問の部類ではないのでしょうか、人間として生きて行く常識なのでしょうか、センセイ?)

歴史の受験勉強になると、きまって教条主義的に繰り返されるのが、「教科書をしっかり勉強しておけば解けます」というもの。しかしですね、こんな枝葉末節の知識が本当に教科書に全部載ってるか? 脚注にすら載ってないんじゃないの? これが昔から疑問なんだなあ。

もちろん教養として歴史を学ぶ重要性は理解しているし、私の本棚にだって歴史関係の本はある。しかし、この大学入試の歴史問題は、枝葉末節のどうしようもない重箱の隅ばかりをつつくクズ問題である。

まあ、思うに大学受験の社会科では、あまりにも歴史が幅を利かせ過ぎではないか。社会に出てからのことを考えると、倫理社会と政治経済、地理のほうがずっと大事だろう。歴史の受験問題は、歴史学者になろうとしてる人だけが選択すればよろしい。こんなものを覚えなくてはいけない受験生は、実に気の毒だと思うなあ。

とまあ、本年もボロカス書かせていただきました。歴史好きの人には失礼。わはは。

ストーカー被害はもっと防げるはず
山下さん「黙って殺されろと言われたのと同じ」

ストーカーがつきまとっていたのが分かっていたのに、むざむざ殺されてしまったというのは実に痛ましい話で、警察の怠慢は糾弾されてしかるべき。

しかし、この件に限らず昔から同じ事は何度もおこっており、そもそも日本の警察はストーカー被害の予防についてはどこもあまり積極的ではない。スピード違反の検挙やら検問やら、余計な事はやかましくやっている割に、これはどういうことだろう。「警察は民事不介入」というのは、実は法律的な根拠が無いと聞いたが。

アメリカならば、例えばドメスティック・バイオレンスでも、すぐに警察が家に踏み込んできて、暴れてる親父を逮捕して留置場に連れてゆくのが当たり前。この件のように、被害者が住む家のドアを叩き続けて近隣から通報があれば、不審者として手錠がかかって当然。誰が正しいかを警察は関知しないが、逮捕だけはするので、あとは裁判で決着つけてねという姿勢。

年少の子供だけで留守番させてはいけないという法律もあって、知らずに子供だけ残して短時間外出した日本人が、隣人に警察に通報され、戻ってきたら逮捕などという話も有名だ。これも警察は事情を斟酌しない。とりあえず法律違反を現認したら即逮捕で留置場。保釈金払えば外に出れて、最終の決着は裁判でどうぞという姿勢。

この事件の経緯を見ると、アメリカでなら既に逮捕されてるだろうポイントがいくつもあるように思う。ストーカーは明らかな犯罪予備軍。日本の警察も、ストーカーに関しては微罪の段階で予防的にどんどん捕まえればよいと思うのだが。自転車泥棒を捕まえるよりもずっと社会によい影響を与えるはず。

まあ、日本の警察が、予防的逮捕に消極的なのは、ひょっとすると警察による逮捕がすでに刑罰化していることと少しは関係あるかもしれない。

日本では、推定無罪の原則は無いも同然で、逮捕されたら悪人としてボロカスに叩いて構わないことになっている。新聞、雑誌などの大手メディアもそんな扱い。民間企業の勤め人なら逮捕されたら普通は懲戒解雇。刑事事件の裁判での有罪率が極端に高いのも日本の治安維持機構の特異な面。しかし、ことストーカー犯罪については、明らかに犯罪被害が出るまで逮捕しないという警察の慎重な姿勢が、無用な被害を拡大し続けている気がするのだが。
北朝鮮とオーウェルの「1984」再び
北朝鮮の「聖地」はエスカレーターか

金正日が生前視察したスーパーの店員が、将軍様の死を悼み、正日が生前乗ったエスカレーターの手すりにしがみついたりして泣き叫んでいるというニュース。

脱北者は一種の洗脳から既に解かれているから「あれは嘘ですよ」、「泣かないと収容所送りになるから演技してるんですよ」と簡単に言う。確かに北朝鮮は、お互いがお互いを密告する監視社会であり、そのせいも多分にあるだろう。

しかし嘘も、何度も何度も繰り返せば本当になる。処罰の恐怖から作られた熱狂であっても、群衆はその熱狂を演じてゆくうちに、次第に繰り返すスローガンを信じてゆくのではないか。

偉大なる首領様や、大将軍様をたたえる歓喜の歓声、その死を悼む悲痛な叫びの大合唱に唱和する時、北朝鮮の人民は集団心理にからめとられた一種の恍惚状態にあり、叫んでいる時は本当にそれを信じているようにも思えるのだが。

ジョージ・オーウェルの「1984」は、仮想の全体主義国家が舞台。テクノロジーも駆使して個人を監視し、歴史を改ざんし、民衆の思想まで改造しようとする恐ろしい国家統制と、そこから逃れ出ようとした少数者が出会う過酷で無残な敗北を描いた小説。漏れ聞こえてくる北朝鮮の実情を垣間見るたびに、1948年に執筆された小説世界が21世紀にアジアに現出していることに驚きを禁じえない。

そういえば、オーウェルの「1984」に関しては、いくつか過去日記を書いているし、iPodには「1984」をモチーフにした、デヴィッド・ボウイの「ダイアモンドの犬」も入っている。

年末に、本も読み返して、ボウイのアルバムも聞き返さなくては。

「1984」関連過去日記
「1984」~そう、なんて哀しい再会
「一九八四年]」新訳版~トマス・ピンチョンの解説


女性宮家の後ろにあるもの
「女性宮家」検討、有識者から個別に意見聴取

女性皇族が結婚しても一代限りで宮家を設立して皇族に残る、それだけなら簡単な話ではあるのだが、本来的には、女性皇族にも皇位継承権を認めるのか、その子孫に皇位継承権があるのか等と一緒に議論しなければ軽々しくは結論の出ない問題。

女性天皇や女系天皇を認めるとしたら、女系天皇の配偶者の地位についても検討が必要。女性が例えば皇太子と結婚すると皇太子妃として皇族になる。では女性皇族、あるいは将来の女性天皇と結婚した男性の扱いは? 弓削道鏡が出てきたらどうするかも考えておいたほうがよいのでは。

文藝春秋1月号の巻頭特集でも、「平成が終わる日」として皇位継承の問題が大々的に取り上げられている。しかし世が世なら不敬罪になりかねない題名だなあ(笑)

過去日記、「拙速な皇室典範改正は本当に必要か」で以前書いたが、小泉首相の時代に、なぜかロボット工学の学者先生を座長にして、「皇室典範に関する有識者会議」が設定され、なんだかずいぶんと拙速に女系天皇容認を打ち出していたが、秋篠宮に男子誕生したことによって検討は振り出しに。

靖国という「幻想」には目を三角にして徹底的にこだわった小泉が、日本のもっと根幹にある、万世一系、男系相続という皇統継承の「幻想」をまったく重視しなかったというのは興味深いが、もともと哲学も定見も無い変人だったからなあ。

同じく文藝春秋の過去にあった特集、「秋篠宮が天皇になる日」の感想としてこう書いた。
現行の皇室典範では、平成の世が終われば、皇太子が即位する。そしていつか亡くなられたら、(その時点でまだ秋篠宮が存命なら)、秋篠宮が即位する。そして秋篠宮も崩御されれば、その長男である悠仁親王に皇統が移る。典範に決めてある通り、単に粛々と進んでも、国民生活には別に問題は生じないのでは。
しかし、「平成が終わる日」の特集を読むと、やはり現実的には色々と難しいことがあるようだ。今上天皇が崩御されると皇太子が新天皇として即位するが、皇太子がいなくなる。そうなると東宮職が廃止になる。東宮以外の皇族の宮廷費の予算はごくわずか。宮中の祭祀などに関しても、本来は一子相伝で伝統を伝えるらしいが、それにも支障が生じる。

現在の皇太子が即位後に崩御した時点で、秋篠宮が存命であれば皇統がそちらに移り、新天皇と新皇太子が誕生するのだが、それまで皇太子が不在。果たしてその時点で秋篠宮一族に準備ができているか。確かに難しいかもしれない。

過去を見れば、天智天皇の異母弟である大海人皇子が立太子して皇太子となった例が日本書紀に見える。それでは、秋篠宮を皇太子とするか。しかし、皇太弟が皇太子になるというのは、後の壬申の乱に続く混乱を思い出させて、あまり縁起のよいものではないよなあ。

もっとも昔に遡るならば、必ずしも天皇の長子が後を継いだ訳でもない。皇室典範を改正して、今上天皇崩御の際に、一気に秋篠宮が即位し、そちらの系統に皇統を移すというのはどうだろうか。あるいは女性天皇、女系天皇を認めるか。日本の天皇制は今、ちょうど岐路を迎えようとしているのかもしれない。

個人的には、あえて女系天皇を認めるなどの大改革をするくらいなら、最後まで男系長子承継を堅持して、もしも皇統が断絶したならば、それはそれでしかたないと思うのだが。世界には断絶した王家、王朝などは数限りなくあり、今まで持ったのが奇跡のようなものなのだし。

刑務所で激痩せのホリエモン
田原総一朗ブログによると、ホリエモンは長野刑務所に収監されているらしい。

花輪和一の「刑務所の中」などで読む限りでは、刑務所ではあまり運動できないし、食っちゃ寝るの生活なので太る人が多いというが、ホリエモンは、入所前の96キロから6カ月で22キロ痩せたんだとか。

そういえば判決が出る前、結構長く拘置所で暮らした時も、ずいぶん痩せて拘置所から出て来たっけ。娑婆にいた時いかに毎日ドカ食いしてブクブク太ってたかということだよなあ。

まあ、それは別として、同じく粉飾決算による金融商品取引法違反で、オリンパスは本日一斉捜索。東京地検は年度内に立件の方針なのだとか。

しかし粉飾を知っていた経営陣の逮捕まで捜査は到達するだろうか。たとえ訴追しても、ホリエモンのように実刑までは量刑が課されないような気もする。バブルの頃の1300億円相当の損失を直近までずっと隠し通していたということからすると、ライブドアよりも市場に対して悪質な隠蔽だと思えるが、どうも会社のほうも上場廃止にまでは至らないような。

まあ、「出る杭は打たれる」の日本的風土の中で、悪目立ちしたホリエモンは、極端に割を食ったような気もするのだった。


金正日死去~次のビッグ・ブラザーは誰だ
お昼にネットのニュースで金正日(キム・ジョンイル)死去のニュースが流れてきたのでびっくり。「現地指導に向かう途中の急死」と報道されたので、ネットでは暗殺説を取りざたする人もいたが、今、ジョンイルを殺して得するものがいるだろうか。考えられるとしたら、ジョンウンへの権力委譲を快く思わない軍部のクーデターだが、失敗すれば自分の身が危ない。用意周到に準備して、同時蜂起で報道機関などを全て制圧するのが常道だが、そんな様子もない。

ジョンイルは糖尿病などの持病があり、何年か前に脳卒中で倒れたと噂されている。まあ、二代目の独裁者として、若い頃から酒池肉林の不摂生な生活を続け、飢えている人民をよそに一人だけブクブク肥え太っていたのだから、心筋梗塞になっても別段不思議はないような。

問題は、既に後継者として指名されているキム・ジョンウンが、あの若さで本当に権力を掌握できるのかどうか。ジョンイルが後継者として指名されてから、実際に最高権力の座につくまでには、父親であるキム・イルソンの下で20年以上をかけている。

以前読んだ「LIVE講義 北朝鮮入門」では、後継指名後もジョンイルの権力基盤は決して磐石ではなく、注意深く権力移譲の妨げになりかねない人物を次々と政権中央から遠ざける隠された政権闘争の歴史があったのだと述べられている。

ジョンウンが後継指名されたのはつい昨年。本人はまだ20代後半。後ろ盾になる側近達の合議による集団指導体制が取られるのだろうが、側近政治は誰が神輿を担ぐかを巡って、内部での隠された権力闘争を生んでゆくのではないか。

北に政治的混乱が起これば、韓国も多大な影響を受けざるを得ない。中国やソ連がどのように反応するのかも今後の焦点。半島に混乱が起こったら、日本だって無関係ではいられない。

ジョンウンが権力掌握に失敗したら大混乱が始まるが、権力を世襲したとしても、この20代の若者はいったい国をどの方向に指導するだろうか。父のジョンイルはこの三男を、「オレに似て気が強くリーダーシップがある」と息子の中で一番買っていたのだそうだが、この評価は言葉を変えれば、「わがままな暴君」ということである。どちらにしても混乱は必至だろう。

北朝鮮は、一種の政治的謀略の天才、金日成によって完成を見た、ジョージ・オーウェルの「1984」を現実世界に現出させたかの如き独裁国家。しかし、オーウェルでさえ、独裁国家が世襲で権限を委譲し、それが三代目にまで突入するとはまったく想像もできなかったに違いない。


オリンパスとライブドア
ちょっと前のニュースだが、オリンパス売り先行、監理銘柄(審査中)指定など嫌気

オリンパスの損失飛ばしも経営陣の関与が次第に明らかに。上場廃止も噂されるが、果たして今後はどうなるか。

過去日記で、ライブドアは上場廃止、日興コーディアルグループは上場維持ねえを書いた。

東証の上場廃止基準は実にあいまいなところがある。ライブドアが上場廃止であれば、経営陣が粉飾決算に深く関与していたオリンパスも、本来ならば文句なく上場廃止、アウトになってしかるべきとも思えるのだが。

考えてみればホリエモン個人も刑事責任を追及され、結局は実刑となってブタ箱へ。風説の流布や粉飾決算などの金融商品取引法違反で経営者が実刑まで食らうというのは、今にして振り返ってもやはり異様な気がする。この基準でゆけば、オリンパスの旧経営陣からも逮捕者が出ないとおかしいのだが、果たしてそこまで行くかどうか。

ホリエモンは、若くしてIPOで労せずして(かどうかしらないが)大金持ちになり、六本木ヒルズに住み、TVで人気者になり、女子アナと合コンして、プロ野球球団やTV局まで手に入れようとした。こんなけしからん輩は刑務所に叩きこんでしまえという、目に見えない力が働いたとしか思えないなあ。

岡留安則と宅八郎
今週の週刊文春、「家の履歴書」は、「噂の真相」元編集発行人の岡留安則。もう64歳なのか。

既に廃刊となった「噂の真相」は、ソースに信頼性の無い記事も満載の、ある意味下種(げす)なゴシップ月刊誌であったが、それなりに面白かった。岡留は鹿児島出身で、当時フーテン文化の聖地であった新宿に憧れて上京したというが、確かにどこか新宿の香りのする雑誌だったなあ。

掲載する内容が内容だけに、訴訟沙汰や右翼によう抗議行動や襲撃なども多かったようだが、岡留によると実は一番手に負えなかったのは、連載を打ち切った時に自宅まで抗議に来た宅八郎で、対応に手を焼いて胃潰瘍になったとのこと。

ヤツには何を言っても、論理も情も通じない。白旗を掲げたのは、後にも先にも宅八郎ただひとりだよ

という述懐は、家族に危害が加えられるのを懸念して独身主義を貫いたというこの無頼のジャーナリストすら怯えさせた宅八郎の凄まじい怨念パワーを彷彿とさせるもの。宅八郎は、もうあまりメディアの表舞台では見かけなくなったが、まだ活動中とのこと。それにしても、変わった人間だったよなあ。

オウム麻原の死刑はいつ?
次の焦点は死刑執行、まず松本死刑囚から?

死刑求刑されたオウム案件の裁判は全て結審。ずいぶん期間がかかった。最高裁で死刑が確定している教祖の松本智津夫(麻原彰晃)の死刑執行検討も始まるのではという観測記事。

たとえ麻原彰晃であっても死刑にしてはならないと考える人がいる。しかし私個人は、麻原の極めて重大な犯罪は裁判の過程で明らかにされており、やはり死刑で当然だと思う。

日本の世論調査では、常に死刑賛成派が反対派を大きく上回っている。マイノリティである死刑廃止運動家には(全員とは言わないが)「大衆は無知でバカだから死刑賛成、俺達カシコは違う」という態度の者がいて、なんとしても死刑判決だけは避けようと裁判で荒唐無稽な弁護をしたり、引き延ばし戦術を取ったり、死刑が確定しても執拗に再審請求を繰り返して執行を妨害しようとしたりする。こんな人をバカにしたような過激な活動が、却って一般大衆の感情を逆なでし、真面目な死刑廃止運動の妨げになっているのでは。反原発のためなら嘘ついてもいいという極端な運動家とよく似た構図だ。

それにしても、この事件は、カルト教団によるマインド・コントロールがいかに恐ろしいかということを世間に広く知らしめた犯罪史に残る大事件。教祖と教団幹部が、人を殺すことこそ救いに至る善行であると狂信して引き起こした驚くべき事件の数々。

日本では、既存宗教に人生の救いを求めるシステムが崩壊し、これが人々がオウム教団に救いを求めた遠因ではないかとも言われたが、欧米でさえ、大量自殺するカルト教団などが存在する。既存宗教の基盤とカルト教団の出現はあまり関係無いのでは。

しかし、オウム真理教の成立に、「ムー」の創刊に続く80年代のオカルトブームや、ニュー・エイジ、ニュー・サイエンス思想が影響しているのは確かだろうと思える。麻原が最初に入信していた「阿含宗」にしても、当時は、念力で護摩木に着火するとか、護摩壇の炎にムチャリンダ竜王が顕現するとか、もっとオカルトかかった宣伝をしていた。

オウム麻原については、あのピョンピョン飛び跳ねてるヨガによる空中浮遊を見た時に、これは偽物だと思ったが、それでもなお、オウム真理教の教義や修行体系に帰依して入信した人が多数おり、信じやすい人はやはり信じたのだろうなあ。

オウム教団破産後も「アレフ」などの後継教団内に残って麻原個人への信仰を失っていない信者達などを見ていると、時代は変化しても、同じように人を取り込むオカルト思想というのは存在し続けるのだと嘆息する。彼らにとっては、麻原の言葉はいまだに「真理」なのだろう。

もちろん世間のほうが教団を追い詰めた側面も無いとはいえないが、それにしても人を殺すという狂信にまで達するのはあまりにも異常で、事件に関わったものについては断罪されて当然。

ただ、オウム事件後の、麻原の子供達に対する就学差別や、事件当時五歳だった四女が中学校に入学した際、校長に「あなたは死んだほうがよい」とか言われたというヒステリックな虐待はまったくの別問題。事件に関与しなかった残された信者や麻原の家族を叩いても、同じような事件の再発を防ぐ効果は無いだろう。

人生において「救いを求める」人間の心は普遍であって、思い惑う時に心にストンと入って来る「救い」があれば、それがたとえ人からカルトと呼ばれる宗教でも、あるいは「トンデモ」と呼ばれる考えでも、それを信じてきってしまう人間は、古今東西どこにでもいる。ホメオパシーなどの代替医療、占いやスピリチュアル、怪しい健康食品やユダヤや911陰謀論、水からの伝言に至るまで。人の心にとりつく「トンデモ」は枚挙にいとまがない。誠に困ったものだとは思うけれども、これもまた我々が生きてゆかなくてはいけない世界の現実の一面だからなあ。

ナベツネのコンプライアンス
ネットのニュース速報で、巨人代表が「巨人軍のコンプライアンス上の重大な件。プロ野球界のルールにかかわること」で本日2時から記者会見すると読んだので、いったい何かと楽しみに(←オイ)してたのだが、実際の内容はなんだか脱力。

大巨人のコンプライアンスに重大問題というと、ドラフト契約金にまた協約破りで裏金払ってたとか、桑田のバブル時の損失補填を球団が行って含み損を「飛ばし」てたとか、主力選手に暴力団との付き合いが発覚したので解雇するとか、ナベツネ個人に巨額の貸し付けがあるとか、そんな事を誰しも期待するよなあ。←期待せんでよろしい。

会見内容見るに、いったん内諾貰ったはずの巨人コーチ人事を、ナベツネが引っくり返したというだけの話。

野球監督のことは英語でManager。特殊技能があるから給料は高いが、会社なら課長級である。読売新聞に君臨する天皇ナベツネにとっては、巨人軍のコーチ人事など、まあ子会社の係長級人事に過ぎない。「気が変わったからダメだ。オレの好きにする!」なんてのは、いつもナベツネがやってる程度のことだろうになあ。こんなことで記者会見開いて涙の抗議なんてしてたら、たちまち読売新聞からは追放である。

昔、「渡邊恒雄 メディアと権力」を読んで、過去日記にこんな感想を書いた。
ナベツネは、入社当時から「オレは社長になる」と公言して、せっせと子分作りとライバル蹴落としに必死になっていた、極めて生臭い政治的アニマルなのであるが、実際に社長の座についたのは、60歳の半ばだ。

それまでの読売新聞の最高権力者は、務台光雄。90歳超えても代表権を持つ名誉会長として君臨し、忠義心を疑うと、どんな腹心であってもすぐに追い落とす猜疑心の強い老人であった。役員会を召集して、9時間も自分の自慢話をウダコダと訓話しても、怖くて誰一人アクビすらできなかったという、スーパーパワー、老害の権化がいたのである。

ナベツネでさえ、務台名誉会長にすりよって、子分としてゴキゲン伺いをしていた時代が長い。で、まあ、そういうヤカラが我慢に我慢を重ねてとうとう夢にまで見た最高権力者の座を得るとどうなるか。答えは簡単、ナベツネは死ぬまで代表権持って社長をやるだろう。務台のように長生きでもしたら、その治世はあと20年。読売新聞に勤務する人にはちょっと気の毒な話だ。

これを書いた時からすでに10年近く。しかし偉大なる老害の伝統ある読売新聞において、まだ85歳。ご本人は、あと10年はスーパーパワーとして君臨するつもりだろう。

まあしかし、巨人軍のコーチ人事は瑣末なことだが、読売新聞はどうだろう。上場会社ではないから内部統制の監査なんかは受けてないと思うが、実際に企業としてのコンプライアンスを監査したら、ナベツネからみで、大王製紙やオリンパスみたいな大問題がゴロゴロ出てくる気もするよなあ。

ご本尊は、「何言うか!、オレがコンプライアンスだ!」と吠えるに違いないのだが。


まだバブルの残滓が残ってたとは
こんなお粗末な企業統治がを書いた時点では、オリンパスの疑惑取引については、お粗末な経営判断で海外ファンドにカモにされたり、ブラック企業や経営人への資金還流などの疑惑があるのではと思っていたが、会社側の発表では、1990年代に遡る有価証券投資への損失計上を先送りしており、買収に伴う巨額の疑惑取引は、その含み損の解消に使われたものと説明。もっと根が深かった。それにしても、バブルの残滓をまだ抱えていた会社があるとは正直思わなかったなあ。

詳細なスキームはまだ第三者委員会の調査を待たねばならないが、含み損のあった投資有価証券を、海外のファンド等に頼みこんで簿価で買い取ってもらって損を簿外に「飛ばし」、その借りを返すために、金を捻出する必要があったということなのでは。

もちろんファンド側も、人助けが仕事ではなく黙って損だけ食らう訳がない。多分、バブル崩壊の後で、その後値を戻した有価証券もあるだろうから、そのゲインはゲインで黙って懐に入れ、当初に計算した損失相当の「貸し」を金利付きでオリンパスに精算させ、一儲けという構図ではないだろうか。おそらく正直に損を出していたほうがオリンパスのトータルの損害は少なかったと思うのだが。

監査法人は09年3月期まではあずさ、その後は新日本らしい。なぜ発見できなかったかというのは確かに疑問だが、会計監査は検察のような強制捜査権を持って調査している訳ではない。会社側が悪意を持って事実を組織だって隠蔽していたならば、不正の発見というのは難しいだろう。まして過去に不正に加担した元取締役が監査役をやっていた訳で、これは泥棒が警官になったようなお話。内部統制など効くはずがない。まあ、不明朗な飛ばしが行われていた時期のあずさ監査法人の会計士がこれを承知して加担していたとなると、今頃、過去の監査調書をセッセと燃やしているだろうが、だとするとまさしく日本版「エンロン」。まあしかし、まさかそこまではなあ。

ロイターによると、監査法人の交代は、巨額の買収を巡るのれんの会計処理に伴う見解の相違によるというのだが、このあたりの経緯も実に不透明。あずさ監査法人が監査した最後の年度2009年3月期の有価証券報告書では、760億円の「のれん」償却、158億円の投資有価証券評価損、Gyrus社買収手数料確定による前期損益修正155億など不気味な特別損失がズラズラ並び、当期連結純損失が1,148憶円。3,679億円の連結自己資本が1,688憶円と半分以下に吹っ飛ぶ異様な決算。まあ、あずさ監査法人も、これが最後とできるだけ綺麗にして去って行った可能性もあるが、果たして不正経理まで見えていたかどうか。いずれ金融庁も出てきて調査が進むともっと怪我人が出てくるのでは。

今のところ社長は責任者として3名の名前しか挙げてないのだが、本当に取締役クラスだけで1990年代からの代々の隠蔽ができたのかも疑問。もう少し規模が大きい組織的な引き継ぎがなされていたとも思える。

まあ、しかし、まともな会社の監査委員や監査役なら、このオリンパスの報道を見て心配になるだろう。もとより彼らは心配するのが仕事である。担当の監査法人を呼んで、「うちの会社は大丈夫か?」と問い詰めるに違いない。監査法人もしばらくてんやわんやの大忙しだろう。

バブルの負の遺産がまだ残っている上場会社が他にあるはずはないとも思うのだが、同族系のワンマン会社等にはひょっとしてありえるかも。同じく内部統制がまったくチャランポランであることが判明した大王製紙なども、本当に大丈夫かと思えてくるなあ(笑)



第一審の量刑がそもそもマズかった
福岡・飲酒追突3児死亡、懲役20年確定へ

この被告は、事故後に飲酒を隠蔽しようとした工作もしてたと週刊誌で読んだ記憶がある。この事件が起きた時は、私自身はアメリカにいたのであまり細かい事は知らないのだが、これを機に、飲酒運転の取り締まりが厳しくなり、ゴルフ場帰りにSUVに同乗してた全員に罰金で何十万も科せられたとか聞いたなあ。

まあ、それもこれも、浮世離れした第一審地裁の裁判官が、最初の判決を、業務上過失致死傷罪などに留まるとして懲役7年6月としたせい。これが大批判を浴びて民意が逆に振れ、酒気帯び運転で事故起こした程度の地方公務員が次々に懲戒解雇されるなどという事態が続出。実際には後の地位保全の裁判で、酒気帯びで解雇はやり過ぎとの逆転判決が続出したとも聞いた。

アメリカでは、飲酒運転で第一級殺人(故殺)で有罪になったケースもある。引き起こした重大な結果に対して、そもそも一審の裁判官が愚かな量刑判断したから、ずいぶん社会に余計な余波を及ぼしたケースだったと思うなあ。

もちろん私も日本では、一切お酒飲んで運転したことはない。では、アメリカではというと、え~、それはアメリカの社会通念に従って、決して法律違反にならないよう、ちゃんと自己責任でやっていたのである。←なんのこっちゃ(笑)